厄災にアワないように!「あわまんじゅう」柳津虚空蔵尊のお膝元で蒸気を上げる粟と糯米のお饅頭
荘厳たる日本三大虚空蔵尊のひとつ・柳津虚空蔵尊が鎮座する福島県河沼郡柳津町に本店を構える、創業100年程の老舗和菓子屋「小池菓子舗」さん。柳津虚空蔵尊までの参道に佇み、近隣には観光地やホテルや旅館といった宿泊施設、JR会津柳津駅など観光客の方のほとんどが小池菓子舗さんの名物に頬をほころばせ、旅の疲れを癒すというほど人気の銘菓があるんです。
その歴史は古く、約200年~180年前に火災などの厄災に見舞われることの多かった町の人々が街の安寧を願い、これ以上災害に「アワ」ないようにという願いを込めて、今回ご紹介するお菓子を作り柳津虚空蔵尊へ奉納したことからはじまったといわれています。
今回は、鮮やかなたんぽぽ色とつぶつぶとした餅肌が印象的な「あわまんじゅう」をご紹介。目の覚めるような黄色が印象的な粟のお餅は、農家の方と契約し、糯米と粟は全て地元産という拘り。餡子に使用されている小豆も国産です。
蒸かされた後のまだ温かい状態はつきたてのお餅のようなとろりとした舌触りなのですが、どこかふんわりとした空気感も感じられます。はふはふっと口を軽くすぼませながらかぶりつくのがたまりません!仄かな塩気が粟とお餅の素朴な甘味に作用し、穀物の美味しさを実感。その中から溢れ出すたっぷりのこし餡もまた、とろりとした豊かな水分量をたたえたこし餡です。じゅわっと吸い上げるこの感覚、なんて贅沢。
じつはこちらのあわまんじゅう、冷めてからも美味しく召し上がることができます。ややきゅっと引き締まった餅皮は、より粟のぷちぷちとした食感が際立つ独特な歯応え。こちらのほうが優しく濃厚な甘味を味わうことができ、こし餡のさらりとした甘味と後からゆっくりと広がる素朴な旨味にほっとひと息。
由緒と歴史あるお菓子ですが、ある意味ダジャレがもとになっているとはつゆしらず…特産品を使用したお饅頭、という印象どまりだったので、銘菓というものは奥深い和菓子だと実感。
小池菓子舗さんのホームページよりオンラインでの購入ができるほか、都内をはじめ関東など福島県や東北以外の百貨店等の催事にて実演販売をおこなっております。
スケジュール等は小池菓子舗さんの公式サイトをご覧くださいね。
お土産にもぴったりなあわまんじゅう。お土産として購入しても、ついつい帰路で食べきっちゃうかもしれませんね。