アップルCEOがSNS批判、FBとの対立激化か、ファーウェイのスマホ出荷が激減
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アップルCEOがSNSのビジネスモデルを批判、FBとの対立激化か
米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)がSNS(交流サイト)上で広がっている分断や誤情報を批判したと、ロイターや米CNBCなどが1月28日に報じた。
名指しすることは避けたものの、米フェイスブック(FB)のビジネスモデルと、暴力や虚偽情報などの社会問題を結びつけたという。表面化してきた2社の対立が激化しそうだと報じている。
欧州のコンピューターとプライバシー、データ保護の国際会議でビデオ演説した。
クック氏は「アルゴリズムによって虚偽情報や陰謀論がまん延しているこの状況で、可能な限り多くのデータを収集することを目指し、あらゆるエンゲージメントを良しとする理論に、もはや目をつぶることはできない」と述べた。
「誤情報を発信するユーザーや、データ搾取、他の選択肢がない状況をつくることで成り立つビジネスは、称賛に値せず、むしろ軽蔑に値する」と批判したという。
[2]ファーウェイのスマホ出荷激減、米政府の禁輸措置響く
中国・華為技術(ファーウェイ)のスマートフォン出荷台数が激減したと、ロイターが1月28日に報じた。米政府よる禁輸措置が響いたという。制裁発動によって米国の部品メーカーが同社に半導体などを供給できなくなった。
シンガポール本部の調査会社カナリスによると、ファーウェイの2020年10〜12月期の中国向け出荷台数は前年同期比44%減の1880万台。世界全体では同43%減の3200万台だった。
中国市場でのシェアは前年同期の38%から22%に低下した。ファーウェイは依然、出荷台数で中国1位のスマホメーカー。だが中国OPPO(オッポ)が僅差で迫っている。
オッポ、中国vivo(ビボ)、米アップルの中国向け出荷台数は、それぞれ約20%伸びた。中国・小米(シャオミ)は52%増加した。
[3]フェイスブックによる米動画サービス企業の買収巡り英競争当局が調査開始
米フェイスブックによる米動画共有サービス企業ジフィー(GIPHY)の買収を巡り、英競争・市場庁(CMA)が本格調査を開始すると米CNBCなどが1月28日に報じた。
競争を阻害していないか、その恐れがないかを調べるという。第1段階の調査を同29日に開始し、2021年3月25日までに第2段階の調査を始めるかどうかを決める。
ジフィーはGIF(グラフィックス・インターチェンジ・フォーマット)動画の共有・作成サービス。フェイスブックは20年5月に買収を発表。写真共有アプリ「Instagram」のチームに加わり、フェイスブックグループのアプリにサービスを統合していくとしていた。
CMAは20年6月に事業統合を中断させるための執行令を出し、社員の異動や技術の統合などを禁じていた。