【幼児教育入門】子どもが最高に成長できる親の4つの心得!
こんにちは!幼児教育講師のTERUです!
今回は前回に引き続き『幼児教育』をテーマに、幼児教育を通じて子どもが最高に成長できる大切な4つポイントをお話しさせていただきます。
この4つは幼児教室に通わせるか通わせないかなど関係なく「幼児期の教育においてこれを忘れないでほしい!」と私が感じる4つのポイントです。ぜひ最後までご覧ください。
①何も要求しない自由な時間を確保しよう!
前回の記事で、タスク思考によるインプットのしすぎの弊害についてお話ししてきました。「じゃあどのくらいのインプットの量だったら良いんですか?」とか聞かれそうなのですが、そんなのを厳密に考えていくとそれこそどうしたら良いのかわからなくなってしまうので、私は『何も要求しない自由な時間はどれくらいあるかな?』というシンプルな点検をするだけで良いと思っています。
子どもの成長のために!と考えると何かを与えよう与えようと思ってしまうものですが、本来子どもの成長にとって大事なのは誰にも束縛されない自分の主体性を100%発揮できる時間です。その時間、
幼児であれば
- ボーッとする
- 何か好きなものでとことん遊ぶ
- 外でとことん走り回る
赤ちゃんであれば
- 気になるものを触り倒す
- おもちゃを落として遊ぶ
- ハイハイで気になるものを追いかける
- ラトルを思う存分振る
自分のやりたいことをやりたいようにやっていきます。この時間がまさに子どもの主体性と興味好奇心を育む時間です。
絵本を読む時間やベビーマッサージをしてあげたり、語りかけをしてあげたり、もう少し年齢が上がっていけば、知育カードで色んな知識に触れたり、親が子どもと色んなものを観察しながら「これは〇〇だよ!」と教えてあげる、幼児教室の宿題プリントをやらせる、場合によっては映像などを使って英語学習をしたり、あとはご家庭の範囲の中でのことだけではなく習い事なんかもそうですね。
こういったものはそれぞれ良い効果がありますが、1日を見たときに、
- 親から何かをしてあげる
- 子どもに何かをやらせる・与える
- 誰かから何かを教わる
そのような時間ばかりになってしまっていて何の要求もされない自由な時間が少ないのであれば、一度1日のスケジュールを点検してゆっくりした自由な時間を作ってあげてほしいと思います。
というより、正直そんな親主導の時間やさらにそこに習い事でカツカツした時間ばかりにしていると皆さんが疲れてしまわないですか?大変ですよね。
幼児期が教育効果が高いから!臨界期が!とか色んな煽りの情報が押し寄せてくるかもしれませんが、できる範囲で良いんです。
極論みたいなことを言いますが、親がカツカツしてタスクのようにあれやこれややっているより、そういったことは無理ない範囲でやって、あとは子どもの自由な時間を確保して、家族で笑顔ある時間を過ごす。それで子どもは十分豊かに育っていけます。子どものためにも、そして親のためにも親子でゆったりと流れる自由な時間も大切にしてほしいと思います!
ちなみに今のような話をすると、
「自由な時間にしようと思っているんだけど、すぐに「ママ来て!」「ママも!」みたいに誘われてしまって結局2人での遊びになってしまうんですけど大丈夫でしょうか・・・」
みたいなご相談を受けることがありますが、それは気にしなくて良いと思います。
親として大変だと感じることもあるかもしれませんが、それは子どもに自由な時間を作ってあげた上で、子どもが主体的にお母さんと遊ぶことを選んだわけですよね。とはいえ毎回付き合うのもきついですから、難しい時は理由があって断っても大丈夫ですからね。
親の都合もちゃんと理解してもらいながらバランスよく付き合ってあげてください。
②何をやったって「好き!楽しい!」なら子どもは伸びる!
よく幼児期の教育の話をすると、
「何をどれだけやらせて、どんな習い事をさせて、家ではどんなことを取り組んだら良いでしょうか?」
みたいな話になるのですが、それはご家庭の価値観で何をやらせてあげたいかを考えていったら良いと思います。正解はありません。
特に幼児期は最初のきっかけは親が作ってあげるのが普通です。子どもがやりたい!と言い出すこともあると思いますが、どう選択肢を増やしてあげるかは親が手綱を握っています。そのように何をやらせてあげて、どんなきっかけを作るのかは親がある程度決めていって良いですが、時折この原則に立ち戻ってほしいと思います。それは、
『子どもは好き!楽しい!の中で一番伸びていく』
ということです。これは原理原則です。
もちろんある程度我慢をして頑張らないといけないこともありますし、自分のやりたいことより周りの都合を優先しないといけない場面もあります。子どもが小学生になるために必要な準備として経験させてあげた方が良いこともあります。
なので、子どもが行うことを全て『好き!楽しい!』ことで埋め尽くしてあげることは無理ですし、そんな必要はありませんが、もし今子どもがやっていることがどれもこれも『つまらない。好きじゃない。楽しくない。でも将来の役に立つからやらせている』そんなもので埋め尽くされているなら、幼児期の教育の方向性としては私はオススメしません。
大人だって自分が「本当にやりたい!」と思ったことであれば、頑張れるし色んなものをどんどん習得していくことができますよね。なのでこの『子どもは好き!楽しい!の中で一番伸びていく』という原理原則に立ち戻って、子どもの環境を時折点検してあげてほしいと思います。
③実体験の伴わない幼児教育にならないようにする
前半で幼児教育としてよくイメージされるフラッシュカードについて触れましたが、先ほども言った通り、私はフラッシュカード自体が悪ではないと考えています。ですが、フラッシュカードだけで子どもを伸ばそうとすると、それは間違った方向に子どもを向かわせてしまうなという実感もあります。
これはフラッシュカードに限ったことではないのですが、世の中には本当に便利なおもちゃや知育教具があります。手っ取り早く子どもに色んなことを教えて知識をどんどん入れていく。そのためのツールは山ほどあります。
そういったツールと子どもを出会わせていく中で私たち大人が考えないといけないなと思っているのは、
『実体験の伴わない知識では、子どもは本当の意味での理解はできない』
ということです。簡単に言えば、フラッシュカードでリンゴというものを知っても、実際に触ったり食べたりしないとリンゴについての本当の理解はできない、ということです。
そういった実体験の伴わない知識だけになってしまうと子どもに何が起こるかというと、興味好奇心が湧きづらくなってしまいます。
子どもの興味好奇心は五感の刺激から生まれるものです。「なんか感触が不思議!良い匂いだ!音が面白い!形が好き!甘い!」こんな感じで五感で何か魅力を感じるから興味好奇心がグングン湧いてくるわけです。だから自然体験が大事だと言われるんですよね。
フラッシュカードやその他の知識を入れるためのツールは、五感の刺激を最小限に切り落として、視覚と文字情報だけをインプットするものです。
ですから、なるべくで良いので知識として習得したものの中から実体験に繋げられそうなものは、実際に触ったり見たり聞いたり食べたり。そんな形で本物に触れていってほしいと思います。
当たり前ですが、フラッシュカードで見たもの全部実体験なんてできませんし、全てする必要もありません。その中からできそうなものだけで良いので、実体験を大切にしながらフラッシュカードなどとリンクさせていくと、きっとフラッシュカードはお子さんが学ぶとても良いツールとして活躍してくれると思います。
④特別なことをすることだけが幼児教育ではない
最後は、半分私からのお願いみたいなポイントかもしれません。
幼児教育って何か特別なことを子どもに施すようなニュアンスを感じるかもしれませんが、実は本当に大切なことは特別なことではなく、日々の些細なことの中にある。それが幼児期の教育だと私は考えています。
例えば、親子の日々のコミュニケーション。そこから子どもはたくさんの愛情を感じます。
愛情は子どもが成長していくための土台のようなものです。子どもは親子の関わりを通じてこの世は自分が生きていける安全な世界だと確認していきます。親が子どもにとって安心できる安全基地になれば、その安心から外の世界で力を発揮して頑張れるように徐々になっていくんです。
自分が落ち着ける安心できる場所がどこにも無ければ、心は安定しないですよね。心がずっとソワソワした状態で何かを習得しようと思っても、なかなか習得できないのは当然です。反対に心が安定していれば、どんなことでも興味が向けばどんどん習得していくことができます。
また、言葉はどうやって習得していくでしょうか。一番は親の言葉です。
子どもは親の言葉が大好きです。特別です。永遠と語りかけ続ける必要はありませんから、時間のある時に語りかけてあげたり、会話ができれば楽しくおしゃべりをする。そんな日々から幼児期の子どもは言葉を習得していきます。
さらに、睡眠とか食事・日常の中の人として大切な習慣・作法・学習習慣など、そういった子どもが生きていく上で大切な習慣や行動を身につけるのも、家族の姿からです。家族が当たり前にやっていることは子どももスッと受け入れやすいです。もちろん親がやっているだけで何でも習慣になるわけではありませんが、親の良い習慣は子どもが良い習慣を身につけていく助けにはなります。
こんな話を聞くと、プレッシャーに感じてしまう方もいると思いますが「幼児期の教育を大切にしたい!」と考えているご家庭であれば「特別なことをたくさんさせよう!」という発想ではなく「家族でできる当たり前のことを大切にしよう!」とまず考えることが本当の子どもの土台を育んでいくのです。
ちなみに大丈夫だと思いますが「家庭の教育を大切にしよう!」と考えるとなぜか極端に厳しい親御さんになってしまう方がいますが、間違って欲しくないのは幼児教育の一番の肝は『心を豊かに育むこと』です。そして心を豊かに育むためには何が大切か?それは『家族の笑顔』です。
幼児期は楽しいことが一番です。家族が笑顔で過ごせていれば、そこから得るものが最も大きいです。もちろん忙しいときやも夫婦喧嘩をしてしまって笑えないなんてときがあっても、それはそれで良いんです。ですが、その中でも家族が集まったら笑顔で会話していることが多いよね。そんな雰囲気がうちの家族にはあるよね。という家族環境をできる限りできる範囲で作ってあげる。それが幼児教育なのです。
【さいごに】
最後にもう一つだけ伝えたいのは、幼児教育はオーダーメイド教育だということです。どこかに絶対的な正解があるものではありません。あるのはそのご家庭にとってのベストだけです。
ご家庭によって何ができて何ができない。そこに差があるのは当たり前です。「みんな違ってみんな良い」なんて言葉がありますが、家庭教育も全く一緒です。ぜひ今回の話を1つの参考にして、ご家庭の価値観にあった幼児教育の形を考えてみてください。
その際、冒頭でお伝えした『タスク思考』にはなりすぎないようにだけ注意して頂けると嬉しいなと思います。
いかがでしたでしょうか?
少しでも幼児教育について考える参考になれば嬉しいです。皆さんそれぞれのご家庭にあった良い形で歩めること応援しています!