女子プロ野球2019ヴィクトリアシリーズ春季リーグ 京都F対埼玉A 第11戦
女子プロ野球 春季リーグは、京都フローラがマジック1で迎えた5月3日のダブルヘッダーで、京都が第二試合の愛知ディオーネ戦に勝利し、優勝を決めました。第一試合の埼玉アストライア戦、第二試合の愛知線ともに、相手に粘りを見せられ、苦しみながらの優勝となりました。
ここでは、第一試合の埼玉対京都戦の模様をリポートします。
京都が追い上げるも逆転ならず、優勝は第二試合へ持ち越し
京都 000 200 0 2
埼玉 102 000 X 3
(先攻)京都フローラ
1 中 三浦
2 遊 厚ケ瀬
3 捕 村松
4 一 岩谷
5 右 中村
6 二 三原
7 左 田中
8 指 シェー
走 白石
9 三 佐々木
投 龍田
(後攻)埼玉アストライア
1 中 中田
2 一 田口(紗)
3 左 加藤
左 前田
4 捕 今井
5 右 みなみ
6 指 泉
7 遊 只埜
8 二 山崎
9 三 田口(真)
投 水流
ここまで6試合登板し4勝0敗と好調の、京都・先発の龍田投手でしたが、立ち上がりに硬さが見られ、1回裏に二番・田口紗帆選手の3号ソロホームランで先制点を許すと、3回裏にも2アウトから4連打を浴び2点を献上します。打線も、埼玉・先発の水流投手の前に3回表2アウトまで無安打と、いつもの元気がありませんでした。4回表に2点を返し、1点差まで詰め寄りますが、反撃もここまで。2対3で埼玉が勝利し、優勝は第二試合へ持ち越しとなりました。
龍田投手、「3回の2失点が悔やまれます」と、反省の弁
「今日は、自分本来のピッチングがほぼできず、チームに勢いをつけることこができませんでした」。龍田投手は試合を振り返り、開口一番こう話しました。先発を聞いたのは前日。「勝てば優勝という大事な試合で先発を任せてもらえるのは期待されているな、頑張ろう」という気持ちでした。が、いざマウンドに立つと「どこかで緊張していたのかも」といいます。
いつもと違う調子の龍田投手は、カウントを整えられる一番自信のあるカーブが、今日はストライクになりませんでした。それもあって「テンポが悪くなり、攻撃のリズムも悪くしてしまいました」。
最も悔やまれるのは、3回二死満塁から、埼玉・みなみ選手に打たれたタイムリー二塁打です。本調子ではないとはいえ、長打力のある打者に対して、打ちやすいコースへ投げてしまった点です。初回のホームランだけなら、京都の打線なら逆転は十分に可能。それだけに、2アウトまで取りながらの失点に「流れをこちらへ引き寄せることができず…」と、反省を口にしていました。
負けはしましたが、調子が悪い中でも3失点に抑えられた、ともいえます。龍田投手自身、ワインドアップからセットポジションに変えるなど、「試合の中で修正できたことは良かった」と話すなど、手応えもあったようです。
京都・川口監督も「こういう緊張を強いられる試合は、年に何度もないこと。(トップチーム2年目と)若い龍田にとってもいい経験になったはず」、と話しました。次戦以降、磨きのかかったピッチングが期待できそうです。
写真:著者撮影