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【オンラインの話し方】伝えたいことが、効果的に伝わる!オンラインでの上手な話し方

樋口智香子マナー・コミュニケーション講師

新しい生活様式により、オンラインのコミュニケーションツールを使う機会が、圧倒的に増えました。
WEB会議への参加、オンライン面談、あるいは、自分がオンラインでプレゼン・セミナーをするなど、オンラインで話すことが普通になってきた方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、さらに効果を上げるための、オンラインでの上手な話し方についてお伝えします。

オンラインでの、上手な話し方とは

ここでいう「上手な」とは「伝えたいことが、効果的に、相手に伝わる」という意味です。
オンラインでの会話は、対面に比べると「情報が制限される」という特徴があります。相手の外見、表情、雰囲気、臨場感、リアリティというような、対面では感じられる情報がそぎ落とされてしまうため、これらを補填する工夫が必要です。
目指すは「伝えたいことが効果的に伝わり、お互いに心地よく会話できる」という状態。そのためのポイントを、お伝えしますね。

1.声の聞こえ方を、事前にチェックする

事前に、自分の声がどのように聞こえるか、マイクのテストをしておきましょう。
オンラインで最も厄介なのが、通信トラブルです。通信状態、オーディオ機器の動作確認など、本番に向けて、万全の準備を整えておきましょう。話す内容が決まっているのであれば、本番さながら、リハーサルをしておきましょう。

盲点になりやすいのが、卓上マイクの電池切れ。これは対面型のセミナーでもよくあることで、話している途中で、途切れてしまうのです。買ってこないと電池が無い!などということにならないよう、新しい電池を入れておくといいでしょう。

2.目線の位置に注意する

オンラインで話すときは、カメラを見て話しましょう。相手から見て「アイコンタクトがとれている」と感じる状態になるのがベストです。
目の前にモニターがあると、つい、画面に写る自分や相手を見てしまがちです。しかしそうすると、相手から見たときには、目線が外れている状態として写ります。カメラを、相手の顔だと思って見るといいでしょう。

また、角度にも注意してください。カメラと目線が同じ高さになるようにしましょう。
カメラが低いと、文字通り「上から目線」になってしまい、威圧感があります。カメラが高いと、見上げる状態になり「上目づかい」になってしまいます。お気をつけくださいね。

3.話し方にメリハリをつける

オンラインでは特に、話し方にメリハリをつけることを意識しましょう。
特に、プレゼンやセミナーをするときには、間延びしないようにご注意ください。オンラインのデメリットのひとつに「集中力が途切れやすい」ということがあります。だらだらと話されてしまうと、他のことに気をとられたり、聞いていること自体が苦痛になってしまいます。

メリハリをつけるために、例えば、こんなことを意識してくださいね。

・口を大きく動かし、滑舌よく話す
・間延びしないよう、テンポよく話す
・強調したいフレーズは、ゆっくり・はっきり発音する
・強調したいことを言う前に「ここからが特に大事です」などの前振りをする
・感情を伴うフレーズは、抑揚をつけて気持ちを伝える 例:「心から感謝します」「残念なことに」

こうしてメリハリをつけると、話の内容がより、頭に入りやすくなります。

4.ジェスチャーを活用する

ジェスチャーを活用すると、表現力が増し、内容がぐんと伝わりやすくなります。
ただ話をしているだけでは、画面上ではどうしても、印象が薄くなりがちです。また、オフィスによっては、マスクをしたまま話をしなければならないこともあるでしょう。そうなれば、尚更です。

身振り手振りのジェスチャーを、うまく活用してください。
例えば、こんなジェスチャーはいかがでしょうか。

・数字「ポイントは3つあります」→指を三本立てる
・推移「売上は右肩上がりです」→手の平を下に向け、下から斜め上に向かって動かす
・大小「こんなに大きな」→原寸大を手で表現する
・私「どうか私にお任せください」→自分の胸に手をあてる
・感情(意欲)「一緒にがんばりましょう」→ガッツポーズを作る
・感情(賞賛)「すごいですね」→拍手
・問いかけ「何か、ご意見はございますか」→手の平を上に向け、カメラを指し示す(視聴者を指し示すつもりで)

この他にも、いろいろと工夫をしてみてくださいね。

5.双方向では、相手の発言と重ならないよう注意

双方向で話す場合、相手の発言と自分の言葉が、重ならない注意しましょう。オンラインでは、相手が発言しようとしている様子がつかみにくいものです。相手の発言を遮らないよう、対面のときよりも、会話の間(ま)に、ゆとりを持たせるといいでしょう。

お互いに心地よく発言できるよう、他にも、こんな工夫をしてみてくださいね。

・複数での会話では、発言したいときに挙手をする
・発言前に「質問、よろしいでしょうか」など、声かけをする
・重なってしまったら「〇〇さん、お先にどうぞ」と相手の発言を促す

以上、オンラインでの上手な話し方のコツについてお伝えしました。ご活用いただければ、幸いです。

アカデミー・なないろスタイル
マナー・コミュニケーション研修講師
樋口智香子

マナー・コミュニケーション講師

マナー・コミュニケーション研修講師。千葉県出身、元資生堂ビューティコンサルタント。NLP心理学とマナーをかけ合わせたプログラムにより、ビジネスマナー研修・接遇マナー研修・コミュニケーション研修棟を実施。全国250か所から招致され、指導人数は延べ20000人以上。セミナー・研修の他、書籍の出版、コラム執筆、雑誌記事や教材監修など幅広く活動中。

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