BTS"個人活動宣言" 韓国メディアが報じる 「衝撃度」「なぜ」「これから」…「徴兵問題」関連報道も
14日夜にYouTube公式チャンネルを通じ「個人活動を行っていく」宣言を行ったBTS。
翌15日朝から、続々と韓国メディアはこれを報じている。10時半過ぎの段階で目立つのは以下のようなものだ。速報でお伝えする。
衝撃度
今回の動きは、国内メディアも察知しているものではなかった。ニュースメディア「YTN」は衝撃をもって、これを報じた。
「防弾少年団、BTSが団体活動を暫定中断することを電撃的に宣言しました」
なにせ国内では昨日まで「デビュー9周年」を大きく祝う報道が多く出ていたのだ。中国のVのプライベートファンクラブが「4億5000万円分のCDを団体購入」、オンラインイベントの視聴者数が「300万越え」といった数字が報じられていた。
「YTN」はその影響力の大きさも報じている。
「グループ解散ではないが、世界の最頂上でかなり数のファンを擁し、最盛期にある状況を考慮すればK-POPを超え、世界の歌謡界と大衆文化の分野に大きな影響を及ぼすと見られます」
国内最大の経済紙「毎日経済」はこの点を報じた。
「HYBE、BTS活動中断に(株価)20%台急落…最安値更新」
この観点で報じるメディアは多く、15日9時以降、約2時間で20媒体が関連記事を立て続けにアップした。
なぜ
国内最大の通信社「聯合ニュース」は「パーティー(を中継する映像)で9年間の悩みをオープンに話した」とし、特にRMの言葉を引用している。
「Dynamiteまでは自分たちのチームが自分たちの手の上にある感じだったけど、その後、Butter、Permission To Danceから自分たちがどんなチームなのかよく分からなくなったんだよね」
「どんな話をして、どんなメッセージを投げるのかが重要で、生きていく意味なんだけど、それがなくなった」
「K-POPアイドルのシステム自体が人を熟成させるものではない」
「ずっと何かを撮っていかなければならないから、自分が成長する時間がない」
プロデュース側は「より多くの層に共感されるもの」という提案を行う。いっぽうメンバー側は年齢を重ねていくうちに考えや感性が変わっていく。このギャップは他のグループにもあることだ。
韓国メディアの間で有名なのはかつてのKARAだ。2015年ごろの活動末期、韓国で発表する曲はどんどん大人っぽくて強いものになった。これはメンバーが望むものが反映されたかたちだったという。プロデュース(事務所)側には「それまでのイメージ通りもう少しかわいらしいものを」という考えがあった。
BTSにはメンバーの方がプロデュース側の意向に応える、という面がやや強くあったか。そんなことも思わせる発言だった。
徴兵問題とこれから
徴兵問題と関連付けた報道は、やはりある。国内最大の通信社「聯合ニュース」はこう報じた。
「BTS '当分の間休む' 背景は…再充電必要、軍服務の影響への憶測」
兵役免除の話は、2021年の11月に韓国国会で免除が論じられて以降、じつのところ韓国国会では正式に議論されていない。世論調査の結果は「免除に賛成が過半数」といったところ。いっぽう韓国メディアの間では02年W杯での活躍時の特例免除の例を挙げ「当時は満場一致に近い雰囲気があった」という声もある。
参考記事:BTS兵役問題 4月に決着つかず なんと韓国国会では「まったく話し合ってなかった」(筆者による)
聯合ニュースは上記記事で「今後」についてこう記した。
「通常、グローバルスターたちは1年前にあらかじめ海外ツアーなどを計画するが、防弾少年団は入隊時期の不確実性のため今年の下半期や来年のチーム単位のスケジュールも確定させるのが難しいことと推測される。チームの活動をしばらく休むということは、入隊を控えるメンバーを除き、残りのメンバーがソロ活動を行い、これを通じてファンと引き続き会える、ということを意味する」
参考記事:「4月中に決着か」 BTSと兵役 いま韓国で何が起きているのか ①分岐点になるか「ラスベガス会見」(筆者による)
そのソロ活動の「トップバッター」はJ-HOPEになるだろう、とも。
「防弾少年団は今後、活動形態の変化によりそれまでは『ミックステープ(非正規アルバム)』だけで進めてきたソロ音楽活動を繰り広げていくと明らかにした。"1番バッター"はJ-HOPEになる見込みだ。
J-HOPEは個人のアルバムについて、『防弾少年団の(音楽性やメッセージ性の)基本ラインの変化を伝えることになるだろう』『防弾少年団がチャプター2に進む重要な部分』と言及した」
今後も韓国メディアでの関連記事は増えていくと思われる。随時お伝えしていきたい。
(了)