来年デビュー予定 エトハートが新たにメンバー発表 ”K-POPグローバル化”の最先端を行くグループ
「K-POP、米国を超えて欧州・南米まで拡大...HYBE・SM・JYP、『現地グループ』制作に奮闘」
こんな記事を、7月22日韓国メディア「ニュースピム」が配信した。K-POPの「現地化」が急速に進んでいる。 SMは昨年11月、グローバル市場で活動する英国の新人ボーイグループ制作のため、現地エンターテインメント企業MOON&BACKと戦略的提携を結んだ。すでに今秋からこのグループに関する韓国語でのプレスリリースを盛んに発行している状況だ。
また、JYPエンターテインメントは今年第3四半期に現地法人JYPラテンアメリカを設立。HYBEはすでに6人のうち1人のみが韓国人というグループ「KATSEYE」を今年6月にデビューさせた。
そういった意味では"最も尖った"戦略を取っている事務所がある。
「TITAN CONTENT(タイタン・コンテント=以下タイタン)」
何なのかと言うと
"最初からロサンゼルスとソウルにオフィスを置くK-POP事務所"
"最初からグローバルオーディションを実施し「現地化」「グローバル化」を志す事務所”
2023年11月29日にソウルで会見を行い、発足を宣言した。設立者4人はいずれもSMエンタテインメントで実績を積んだ人材や、TWICE、パク・ジェボム、2NE1、Wonder Girls、MAMAMOO、ソンミなどを担当してきたリア・キム氏など実力者たちだ。
同社がきょう(2024年11月13日)に新たな発表を行った。
来年上半期のデビューを宣言している最初のガールズグループ「エトハート(AtHeart)」に加わる新たな3人のメンバーを公開したのだ。
ソヒョン(SEOHYEON)
「韓国出身のメンバーソヒョンは印象に残る声のトーンと多芸多才な才能を兼ね備えた魅力溢れる少女」(タイタン)
ケイトリン(KATELYN)
「マニラグローバルオーディションでキャスティングされた。明るい笑顔で周囲の人を楽しませるエネルギーがあり、魅力的なボイストーンのボーカルおよびラップが魅力で、すべての側面で多様な実力を見せるメンバー」(同)
アウロラ(AURORA)
「茶色の瞳が魅力的。かつ暗闇から光が差すオーロラのような。明るくポジティブな愛らしいエネルギーでいっぱい。卓越したボーカルとダンスの実力まで兼ね備えた実力派の末っ子」(同)
グループはすでに今年7月、同じく今年1月からのグローバルオーディションを通じて選抜されたソリン(SORIN)とミチ(MICHI)の二人のメンバーを発表していた。今回の発表で全5人が世に公開されたことになる。
韓国のノウハウを世界に これが「最新スタイル」
グローバルを志しながらも、メンバーを随時発表しつつ、"チラ見せ"しながら好奇心を煽る。「いかにも韓国」なPR手法だ。
タイタンとエトハートは、 今、K-POPが志している方向性の最先端を進んでいると言える。
K-POPはアーティストの育成システムをはじめとした、そのノウハウを世界に輸出しようとしているのだ。
2020年デビューのNiziUの頃までは「K-POPは韓国人アーティストのみでやるべき。ノウハウを国外に流出させるべきではない」という意見もあったと言う(パク・ジニョン氏本人が2020年8月に韓国のテレビ番組出演時に発言)。
しかし、わずか4年で時代が変わっている。韓国メディア「スポーツ京郷」のイ・ユジン記者は2023年秋、筆者の取材にこう答えてくれたことがある。
「どの国籍の人がパフォーマンスをしても、K-POP。そういうものを目指しているように思います。変化の背景には、2020年のBTS『Dynamite』以降、実のところ世界的ヒットがない、という背景もあります」
「将来的にはラテンやテクノといった音楽ジャンルの一つにK-POPが加わるかたちを目指しているようにも見えます。何をもって「K-POP的」なのかという定義はまだまだ定まってはいませんが」
グローバル戦略と世界でのグループの人気がどうつながっていくか。そういう視点でも見られそうだが、まずは走り出してみるところも「韓国らしさ」。
タイタンのカン・ジョンアCEOは、「エトハート」の今後について、強い自信を見せる。
「2024年1月から始まったグローバルオーディションを通じて多彩な色を持つメンバーを選抜しました。今回、最後のメンバーまで抜擢を終え、グループ構成が定まりました。タイタンの初ガールズグループのエトハートは優れた歌唱、パフォーマンス実力とビジュアルはもちろん、メンバー一人一人の魅力が完璧なシナジー効果を起こし、K-POPの新しい時代を切り開くガールズグループに成長するでしょう」
発掘して、育てることのへの自信。エトハートは今後も、来年上半期のデビューに向け、順次PRコンテンツを発表していくという。