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オートバイのあれこれ『カタナより早かったカタナ。』

Rotti.モトエンスー(moto enthusiast)

全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今日は『カタナより早かったカタナ。』をテーマにお話ししようと思います。

「スズキのカタナ」。

こう聞くと、多くのバイクファンはこのオートバイを思い浮かべることでしょう。

GSX1100S KATANA』。

▲GSX1100S KATANA〈1981/画像引用元:スズキ〉
▲GSX1100S KATANA〈1981/画像引用元:スズキ〉

たしかに、「カタナ」といえばコレですよね。

一般的な認知として、それは決して間違いではありません。

ただ、この1100カタナが登場してくるよりも前に、「カタナ」を名乗る別のモデルがあったことをご存知でしょうか。

それは、『GS650G』というオートバイ。

▲GS650G〈1981/画像引用元:スズキ〉
▲GS650G〈1981/画像引用元:スズキ〉

実はこのGS650Gこそ、“最初のカタナ”なのです。

どういうことかというと、1100カタナをデザインしたことで有名なターゲットデザイン社が最初にスケッチした“日本刀イメージ”のフォルムが、GS650Gのスタイリングだったということ。

つまり日本刀デザインの第1作目は、1100カタナの形ではなくこの650Gの形だったのです。

ターゲットデザイン社にとっての“初代カタナ”は、このGS650Gなのですね。

ではなぜ、650Gが『カタナ』として世の中に浸透していないのかというと、スズキが650Gのリリース時にカタナの名前を使わなかったから。

1100のほうにははっきりとカタナのネーミングが併記された一方、650Gにはカタナの名が付けられず、これによって《カタナ=GSX1100S》になったというわけです。

もし650Gが『GS650G KATANA』という名前で発売されていたら、650Gは「650のカタナ」なんて呼ばれて、もっと知名度が高かったかもしれません。

▲各部パーツの色使いが個性的だった
▲各部パーツの色使いが個性的だった

ちなみに駆動方式がシャフトドライブ式なことや、ブレーキ系パーツが朱色に塗装されていたことなど、650Gには個性的な特色がいくつかありました。

1100カタナもかなりトガったスタイルですが、このGS650Gも独自の存在感という点では決して負けていないでしょう。

モトエンスー(moto enthusiast)

バイクを楽しむライター。バイク歴15年で乗り継いだ愛車は10台以上。ツーリング/モータースポーツ、オンロード/オフロード、最新バイク/絶版バイク問わず、バイクにまつわることは全部好き。

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