穂積絵莉&二宮真琴が、ローランギャロス(全仏テニス)女子ダブルスで、日本女子ペアとして初の決勝進出!
テニス4大メジャーであるグランドスラムの第2戦・ローランギャロス(全仏テニス)女子ダブルス準決勝で、穂積絵莉/二宮真琴組が、第8シードのハオチン・チャン(台湾)/ザオシュアン・ヤン(中国)組を6-2、6-2で破って、全仏初の決勝進出を果たした。グランドスラムでは2人とも初の決勝進出となる。
そして、日本女子ペアによる決勝進出は、ローランギャロスだけでなく、全グランドスラムを通じて史上初の快挙となる。
「コミュニケーションもそうですし、いろいろ考えてできるので、基本的日本人と組むのが好きです。今回彼女と組んで、本当にここまで来れて嬉しいです」(穂積)
「グランドスラムを取るには、やっぱり外人みたいに背が大きくて、サーブも良くて、パワーがある選手じゃないと、取れないのかなと思っていたんですけど、こうやって日本人ペアで、決勝まで来れたのがすごく自信になります」(二宮)
準決勝では、日本ペアが早めにダウンザラインへの仕掛けをして、積極的に相手前衛をけん制してポーチを封じた。また、二宮はフォアハンドのロブを使って、相手のフォーメーションに揺さぶりをかけ続け、相手ペアのミスを誘った。
さらに、日本ペアは、ファーストサーブの時には、Iフォーメーション(サーバーとしゃがんだ味方前衛が、相手レシーバーから見て一直線になる陣形)を使って、相手の強力なクロスリターンをけん制して、優位にポイントを進め、日本ペアがポーチでポイントを決めることも多かった。
とにかく日本ペアの仕掛けが早く、展開も早いため、第8シードのペアは常に後手に回り、最後まで試合の主導権は日本ペアが握り続けた。
第2セット第8ゲームで、日本ペアがつかんだ3回目のマッチポイントでは、セカンドサーブでのオーストラリアンフォーメーション(味方前衛が、サーバーと同じサイドに立つフォーメーション)から、二宮が、フォアハンドでクロスへのロブを見事に決めて、初の決勝進出を決めた。
勝利を決めた瞬間は両手を上げてから、二人は抱き合って喜びを分かち合った。
2人ともグランドスラムの準決勝を戦うのは2度目で、一度負けた苦い経験があったからこそ、今回の大舞台では自分達のベストプレーを実行することができた。
「(2017年)全豪でベスト4に入った時は、フワフワしてて、一戦一戦勝つごとに自分達が一番びっくりしてた。今回は、1回戦からしっかりやるべきことを明確にして、それが結果につながって、手ごたえを感じながらのベスト4だった。緊張はしていましたけど、落ち着いて(試合に)入れましたし、経験していたのがすごく大きかった」(穂積)
「(2017年)ウインブルドン準決勝で、結構大きなコートでプレーして、その時はやっぱし緊張して硬くなった。でも、いいプレーはできた。もう一回準決勝に立ってみて、思ったより以前と比べて緊張しなかった。でも、プレーとしてはそんなに良くなくて、いつもよりもサーブの確率が悪かったですし、リターンもあまりクロスに通らなかった。それでも勇気を出してプレーできたのは、たぶんウインブルドンの準決勝の経験があったからなのかなと試合が終わってから思いました」(二宮)
決勝では、第6シードのバルボラ・クレジコバ(チェコ)/カテリナ・シニアコバ(チェコ)組と対戦する。決勝は、センターコートであるフィリップ・シャトリエコートで行われる予定で、穂積と二宮にとっては、初めてのグランドスラムのセンターコートでのプレーになる。
「お母さんが土曜日の飛行機で飛んでくるんですけど、もちろん自分が立つことも嬉しいですけど、私がセンターコートでプレーしている姿を、ファミリーボックスから家族に見てもらえることがすごく嬉しいです」(穂積)
「センターコートに立ちたいという思いは、テニスを始めた時からずっと思っていたんですけど、ちょっと自分が思っていたよりも早かった。昨年のウインブルドンでベスト4になって、もっと上に行きたいなと思ったんですけど、こんな早く次のチャンスが来ると思っていなかったのです。センターコートに立てることが嬉しいので、決勝戦は思い切り楽しみたいと思います」(二宮)
女子ダブルス決勝は、大会最終日の6月10日に行われるが、日本女子ペアによる史上初のローランギャロス優勝、そしてグランドスラム優勝まで、あと1勝だ。