43試合で打率.083、1本塁打の捕手がまさかのパワー発揮!? 4試合で3本のホームランを打つ
マーティン・マルドナード(シカゴ・ホワイトソックス)は、ホワイトソックスのここ8試合中4試合に出場し、3本のホームランを打っている。7月3日と8日、10日のダブルヘッダー2試合目に各1本だ。ホームランがなかった5日も、二塁打を打った。
7月2日を終えた時点では、今シーズン、最も打っていない選手、と言っても過言ではなかった。43試合で130打席に立ち、打率.083(120打数10安打)と出塁率.134、OPS.259。いずれも、この時点で100打席以上の367人のなかで最も低く、ホームランは、4月26日の1本しかなかった。
マルドナードは、コリー・リーと捕手の座を分け合っている。ここまでの先発出場は、それぞれ、45試合と50試合だ。だが、捕手というポジションに加え、ベテランと若手の組み合わせとホワイトソックスの低迷、このすべてが揃っていなければ、解雇されていたのではないだろうか。
ちなみに、打率.124(113打数14安打)、出塁率.167、OPS.361のホゼ・アブレイユは、先月中旬にヒューストン・アストロズから解雇された。
マルドナードは、メジャーリーグ14年目の37歳だ。2004年のドラフトで、アナハイム・エンジェルスに27巡目・全体803位指名を受けた。リーは、メジャーリーグ3年目の25歳。2019年のドラフト全体32位だ。昨夏のトレードで、ヒューストン・アストロズからホワイトソックスへ移った。ケンドール・グレイブマンと、1対1の交換だった。
なお、マルドナードの4試合で3本塁打は、今シーズンのそれまでからすると驚きだが、過去2シーズンは、いずれも15本塁打を記録している。2022~23年の計786打席は、打率.188(706打数133安打)と出塁率.253、OPS.603だ。
昨年6月には、9番打者として史上最も多くのホームランを打った選手となった。それについては、「通算100本目のホームランを打ち、同時に「9番打者としての本塁打」の新記録も樹立する」で書いた。今シーズンの4本塁打も、すべて、打順は9番だ。