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ノート(235) 出所時に殺到するマスコミ対策として考えられるプランは?

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:アフロ)

~続・工場編(28)

受刑342/384日目

冬も終わり

 この日は4月最初の月曜であり、各工場で優遇区分に関する伝達式が行われた。受刑者が整列し、工場担当の刑務官から該当者に対して進級などの内容が告知されるというものだ。

 最下級の5類から最上級の1類に上がるに従って1ヶ月間の面会の回数や手紙の発信通数などが増え、菓子類を購入できるようになるなど、自由度が広がる。これにより、改善更生に向けた意欲を高めようというわけだ。

 実刑の執行が始まると5類からスタートし、6か月後に暫定的に3類に進級すると、以後、毎年4月と10月に見直しが行われ、丸バッジ形式となっている名札の外枠の色も白→黄→緑→赤→青などと変わる仕組みだ。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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