ダブル高気圧はお役御免へ、今年の猛暑は峠越えか
暑さのピークは6月末から7月初めだった
今年は6月末に、東北南部から九州にかけて、あまりにも早すぎる梅雨明けの発表があり(速報値)、梅雨明けとともに記録的な大猛暑に見舞われました。
上図は、きのう17日(水)現在で、今年の暑さの順位付けをしたものですが、上位14番目までにあたる39.8度以上の暑さは全てこの梅雨明け直後の期間に観測されたもので、今年の暑さのピークがいかに早く訪れていたのかが分かるデータとなっています。
8月に入り、関東内陸の熊谷などで、40度以上の予想も出たのですが、結局39度台が散発的に出ただけで、6月末から7月初めの暑さには及ばない結果となりました。
今年の暑さの傾向としては、関東内陸を中心に東日本で際立った暑さとなることが多く、西日本のこれまでの最高気温は、8月1日鳥取県米子で観測された38.9度、北日本の最高気温は、7月2日福島県梁川で観測された38.4度、南西諸島の最高気温は、7月21日奄美空港で観測された35.4度となっています。
さらに今年これまでの猛暑日日数も、栃木県佐野で28日と最も多く、次いで、熊谷、埼玉県鳩山、豊岡で26日となっており、やはり関東地方で特に多い傾向にあります。
東京都心は35度以上の猛暑日日数が16日を数え、すでに過去の記録13日を3日も更新していますが、どうやらこの先は、あまり上乗せがない状況となってきました。
ダブル高気圧は影を潜める
散発的な猛暑ではなく、広範囲に猛暑をもたらすことが多いのが、上空6000メートル付近の太平洋高気圧と上空10000メートル付近のチベット高気圧が重なるようにして日本付近に張り出す時で、いわゆるダブル高気圧として、ニュースにも取り上げられました。
6月末にあまりにも早すぎる梅雨明けと記録的な猛暑がもたらされた時もこのダブル高気圧が一気に強まり、日本の上空を強く覆っていました。(関連記事)
この先の予想をみてみると、来週は日本の南にどちらの高気圧も退いていることが多くなり、強まっても一時的で、もう何日も日本付近を広く覆うような予想とはなっていません。お盆も過ぎたということで、どうやら今年の猛暑は峠を越えたとみていい段階となりました。
体温以上の猛暑はぐっと減少へ
上図はウェザーマップ発表、16日間予報の予想最高気温です。
東京都心はこの先も30度から33度の厳しい残暑、真夏日は続きますが、猛暑日は予想されていません。熊谷は散発的に35度以上の猛暑日となることはありますが、それが長く続いたり、体温を大きく上回るような猛暑は予想されていません。
今後は、関東よりも西日本の方が暑い傾向で、福岡などでは、まだ猛暑日が数日予想されていて、猛烈残暑となる日も多いでしょう。
このように今年の広範囲での体温を上回るような猛暑はピークを越えたものと思われますが、来週の後半以降は、日本の南海上に熱帯低気圧や台風などの熱帯擾乱(ねったいじょうらん)が発生しやすい予想も出てきていますので、今後、注意が必要となるかもしれません。