新天地での吉田麻也
アメリカ西部時間8月3日の午前10時10分、LAギャラクシーのPRチームが取材陣に対し「日本人DF、吉田麻也と2024年シーズン終了までの契約を締結した」なる内容のメールを配信した。
それによるとP1ビザ発行を待っての契約とのことだ。ギャラクシーは、「34歳の吉田は、2007年にJ1、名古屋グランパスでのプロデビュー以来、イングランド、ドイツ、イタリア、日本、オランダのトップリーグで450試合以上に出場してきた。日本代表Aキャップは126で、そのうちの120試合で先発出場。2014年、2018年、2022年と、3度FIFAワールドカップに出場し、2022年大会はキャプテンとしてベスト16入りに貢献した」と記した。
グレッグ・ヴァニー監督の談話も載っていた。
「マヤをLAギャラクシーに迎えることが出来て嬉しく思う。彼は有能なセンターバックであり、類まれな経験とリーダーシップでチームに大きなプラスを齎すだろう。マヤがチームに溶け込むことを楽しみにしている」
LAギャラクシーは、2007年にレアル・マドリードから5シーズンで総額2億5000万ドルの厚遇でデイビッド・ベッカムを獲得。その後も2018年にズラタン・イブラヒモビッチが在籍したりと、潤沢な資金を武器に積極的な補強を続けるチームだ。
2002年、2005年、2011年、2012年、2014年と5度、MLS(メジャー・リーグ・サッカー)王者となったが、ここ数年は苦しみ、今季は現時点で西地区14チーム中13位に喘いでいる。しかも、7月15日以降3連敗中で、ペナルティエリアの中で崩され、失点するシーンが目立つ。強いCBを求め、吉田麻也に白羽の矢が立ったのであろう。
そんな低迷中のギャラクシーに微かな光明も感じる。筆者はこの夏、ギャラクシーのホームゲームを取材しているが、今季最大の収穫は、2月にブラジルの名門、フルミネンセからレンタル移籍させた21歳のライトバック、ルーカス・フェリペ・カレガリだと見ている。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2b8ba37800af44f4c4142b6c17f54fa23aebd66e
U17ブラジル代表に選ばれた逸材であり、戦術眼に優れ、運動量も豊富だ。試合後の記者会見で、ヴァニー監督にルーカス・カレガリ効果について質すと、こんな回答だった。
「ルーカスは才能に溢れた選手で、非常に賢い。攻撃的なライトバックだが、中盤でボールを奪って組み立てる能力もある。ウイングバック的に外で働いてもらうことに加え、ピッチの内側で、ゲームをコントロールする力もある。適応能力が高いので、起用法に色んな選択肢があるね」
背番号4を付けることとなった吉田と、ルーカス・カレガリのコンビネーションに期待したい。昨年までサムライブルーでキャプテンマークを巻いていた男は、MLSでどんな仕事をやってのけるか。