Apple PayにWAONとnanaco。懸念材料は? 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.440
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2021/10/23(vol.440)
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《目次》
1.WAONとnanacoがApple Payについに対応
-----非接触決済で利便性上がるが「顧客接点」を失う恐れも
2.グーグル「Pixel 6シリーズ」はソフトバンクとKDDIが販売
------NTTドコモしか使わない「n79」は諦めるしかないのか
3.楽天モバイルが人口カバー率96%達成を来年2月まで延期
-----スペースモバイル計画の周波数帯はどこになるのか
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.WAONとnanacoがApple Payについに対応
-----非接触決済で利便性上がるが「顧客接点」を失う恐れも
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10月21日よりWAONとnanacoがApple Payに対応した。
2016年にApple Payが日本に上陸した際は「Suica」、「iD」、「QUICPay」が中心であったが、その後、PASMOやVISAも対応。ここにきて、日本でおサイフケータイ初期からサービスを提供していたWAONとnanacoも使えるようになった。
特にセブン&アイ・ホールディングスは2年前に「7pay」を開始するも、不正アクセスが大量に発生。その後の記者会見での対応が不味かったことからサービス廃止にまで追い込まれた。
セブン&アイ・ホールディングスとしては2年前まで7payを中心とした投資を行っていたが、軌道修正を余儀なくされた。今回、ApplePayに対応できたことで、スマートフォン向けのマーケティングを改めて強化できるようになるようだ。
ただ、セブン-イレブンアプリを見ると画面の下に「PayPay」のアイコンが鎮座している。7payで失敗したあと、セブン-イレブンアプリにPayPayを載せるという苦渋の選択をしたのであった。ソフトバンク側とすれば法人案件としての成功事例になった。
今回、iPhoneでnanacoが使えるようになったことで、PayPayのアイコンは排除されることになるのか。セブン・カードサービスの水落辰也社長は「お客様の利便性を考慮し、現状、提供している他の決済手段を即排除するというようなことは一切行う予定はない。しかし、我々のnanacoは、グループの中心的な共通決済サービスであり、サービス性をより高めることによって、1人でも多くのお客様に加入、利用いただくという方向性で進めていきたい」とした。
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