梅雨の中休みの関東で猛暑日も、暑さは関東から西日本へ 南西諸島は梅雨末期の雨
3回目の猛暑日
令和5年(2023年)6月18日は、関東を中心に気温が上昇し、全国3地点で最高気温が35度以上の猛暑日となりました(タイトル画像)。
いずれも群馬県で、最高気温は前橋35.5度、伊勢崎35.3度、上里見35.2度と基準ギリギリですが猛暑日です。
そして、約1か月前の5月17日、18日に続いて今年3回目の猛暑日となりました。
ただ、最高気温が30度以上の真夏日の観測地点数は全国で158地点(気温を観測している914地点の約17パーセント)で、5月17日の299地点(約33パーセント)、5月18日の282地点(約31パーセント)、6月17日の288地点(約32パーセント)には及びませんでした(図1)。
梅雨前線が東日本の南海上~南西諸島北部に停滞しているため、南西諸島はくもりや雨で、西日本も九州を中心に雲が多く、雨となる所が多くて気温が上がらなかったことに加え、北日本は千島近海の低気圧の影響で雲が広がりやすくなって気温が上がらなかったためです。
全国的ではなく、関東を中心とした暑さでした。
また、5月17~18日の記録的に早い暑さも、今回の暑さも湿度はそれほど高くない暑さです。湿度が高く、耐え難い暑さとなるのはこれからです。
今年は、例年より早めに夏に向かって暑くなっていますので、より一層の暑さ対策を早めに考える必要があります。
西日本を中心とした暑さに
6月19日は、大陸からの高気圧が南東進して日本列島を覆う見込みです(図2)。
相対的に気温が低い高気圧ですので、関東を中心とした厳しい暑さは一服ですが、今度は西日本を中心とした高温になる見込みです(図3)。
西日本と東海地方を中心に最高気温が30度以上の真夏日の所が多くなりますが、一番高い予報が大分県日田の34度で、岐阜、佐賀、熊本などの33度が続いています。
暑くなるのですが、今年4回目の猛暑日にはならない可能性が高いと思われます。
東京の16日先までの天気予報
東京の16日先までの天気予報をみると、6月21日まではお日様マーク(晴れ)がありますが、22日~25日は傘マーク(雨)となっています(図4)。
降水の有無の信頼度が5段階で一番低いEや、ニ番目に低いDが多い予報ですが、黒雲マーク(雨の可能性がある曇り)や白雲マーク(雨の可能性が少ない曇り)も考え合せると、現在の梅雨の中休みは6月21日の水曜日までのようです。
その後は、雨や曇りの日が多い梅雨の戻りとなりそうです。
最高気温は5月よりも変動が小さくなりましたが、平年より高い日と低い日が交互に現れてきました。
今週はほぼ平年並みになりますが、来週以降は平年より高くなり、30度以上の真夏日が続きそうです(図5)。
しかも、湿度が高い真夏日ですので、体に堪える厳しい暑さになりそうです。
南西諸島の梅雨明け
梅雨前線が近くで停滞している鹿児島県奄美地方では、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となることから、6月19日昼前にかけて局地的に雷を伴った激しい雨が降り大雨となるおそれがあります。
また、19日夜遅くにかけて落雷や竜巻などの激しい突風が発生するおそれもありますので、警戒してください。
鹿児島県奄美地方の名瀬では、6月23日まで、傘マークや黒雲マークの日が続く予報となっていますが、24日以降は、お日様マークと白雲マークの日が続く予報となっています(図6)。
しかも、降水の有無の信頼度は、5段階で一番高いAが並ぶ予報です。
奄美地方の梅雨明けの平年は6月29日ですので、6月24日に梅雨明けすることになれば、平年より早い梅雨明けになります。
沖縄県の那覇も、名瀬と同様に、6月24日以降は、降水の有無の信頼度Aで、お日様マークと白雲マークの日が続く予報となっています。
6月23日には黒雲マークで雨の可能性はあるのですが、お日様マークもついており、奄美地方より1日早い梅雨明けの可能性もあります。
ただ6月23日に梅雨明けとなっても、沖縄地方の平年の梅雨明けは、6月21日ですので、平年より遅い梅雨明けとなります。
沖縄・奄美地方は梅雨明けが見えてきましたが、それまでの5~6日間は、梅雨末期の豪雨に十分な警戒が必要です。
雨と暑さ両方への警戒
沖縄・奄美地方が梅雨明けになる来週は、東京など西日本から東日本・東北の広い範囲で梅雨の戻りになると思われます。
西日本から東日本・東北では、暑さへの警戒から、雨と暑さ両方への警戒へと変わります。
タイトル画像、図1、図3、図4、図6の出典:ウェザーマップ提供。
図2の出典:気象庁ホームページ。
図5の出典:気象庁ホームページとウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。