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琉球の伝統とイタリア料理が融合した至極のコース 星のや沖縄で味わえるグルメを紹介

東龍グルメジャーナリスト
星のや沖縄 (C) 東龍

人気旅行地は沖縄

民泊仲介サービスのAirbnbは、2024年5月23日に国内旅行で人気の目的地トップ10を発表しました。10の旅行先のうち、5つもランクインしたのが沖縄県。

旅行口コミサイトのトリップアドバイザーが2024年5月14日に発表した、2024年夏における国内の人気観光地でも、沖縄県の地域はトップ10のうち4つも入っていました。

Airbnb 夏の旅行トレンド 国内旅行で人気の目的地 TOP 10沖縄県 5 エリアがランクイン/Airbnb

トリップアドバイザー、2024年夏の旅行動向を調査/トリップアドバイザー

沖縄県によれば、ホテルなどの宿泊施設もコロナ前からずっと対前年比で増加し続けているといいます。

宿泊施設実態調査/沖縄県公式ホームページ

星野リゾートの「台風安心特約2024」

沖縄県には数多くのホテルがありますが、中でも今注目したいのが、星野リゾートのホテルです。

「宿泊してもキャンセルしても損しない、沖縄旅の予約をサポートします」として「台風安心特約2024」を2024年7月5日から開始しました。キャンセル料を免除するなど、台風の影響を受けやすい沖縄県のホテルに、安心して予約してもらえるようにするサービスです。

【星野リゾート 沖縄エリア】「台風安心特約2024」を開始 ~宿泊してもキャンセルしても損しない、沖縄旅の予約をサポートします~/PRTIMES

FAQ|台風安心特約2024/星野リゾート公式サイト

星野リゾートが沖縄県に展開する星のや沖縄、星のや竹富島、リゾナーレ小浜島、OMO5沖縄那覇、BEB5沖縄瀬良垣、西表島ホテルといった6つの宿泊施設が対象となっています。

星のや沖縄

星のや沖縄 (C) 東龍
星のや沖縄 (C) 東龍

沖縄県にある星野リゾートのホテルは、それぞれが魅力的ですが、美食ホテルとして挙げたいのが星のや沖縄です。

星のや沖縄は、2020年7月1日に沖縄本島中部の読谷村に開業。星野リゾートが初めて沖縄本島に進出したとあって、とても話題になりました。

琉球王国時代のグスク=沖縄語で城をイメージした曲線状の壁、グスクウォールに囲まれており、伝統的な花織の模様が描かれ、緑豊かな非日常の空間。全100室の客室はオーシャンフロントの2階建てとなっており、1キロメートル以上もの自然海岸に接しています。

この星のや沖縄では、おいしいものがたくさん味わえるので、紹介していきましょう。

琉球ガストロノミア〜Bellezza〜

星のや沖縄「ダイニング」 (C) 東龍
星のや沖縄「ダイニング」 (C) 東龍

沖縄には琉球王朝時代の交易がもたらした「医食同源」の教えが息づいています。「ダイニング」では、沖縄特有の食材をイタリア各地の調理法を用いたディナーコース「琉球ガストロノミア〜Bellezza〜」(24,200円、税・サ込)が体験できます。「Bellezza(ベレッツァ)」はイタリア語で「美」という意味。2024年春から提供されており、話題となっています。

2021年から「星のや沖縄」の総料理長を務めるのは政井茂氏。素材の持つ可能性を最大限に引き出す調理法を見極め「この土地ならではの食材との出会い」を大切に研鑽を積んできました。沖縄では食材の可能性だけでなく特有の食文化にも見識を広げ、新たな料理を日々探究する料理人です。

店内は海と白い砂浜を連想させる内装が際立ち、高さが5メートルもあって開放的。わずかにシルバーを混ぜて塗り上げた壁は、海中を泳ぐ小魚や水面の光を感じさせる優雅な空間となっています。

器は沖縄の焼き物「やちむん」など、こだわりの器を政井氏が自らセレクト。繊細なフォルムが美しい沖縄特有の籠に前菜を盛るなど、沖縄の風土を語る作品が料理に実によく合います。

夏のコース

当日は夏の旬を映したコースになっていました。

・Kusuimun
小さな前菜(山羊肉のサルシッチャ、旬魚のマリネ、紅芋のフリット)
・Mineral
車海老とブッラータチーズ
・Linoleic acid
とうもろこしのスフォルマート 豚レバー
・Amino acid
パッションフルーツとシャコ貝のカッペリーニ
・Vitamin
サルシッチャのトンナレッリ トラパネーゼ
・Collagen
アカマチのヴァポーレ
・Protein
牛フィレ肉 カボチャのアロースト
・Polyphenol
ローゼルのグラニテ
・β-Carotene
マンゴーのテリーナ

「くすいむん」(沖縄の方言で「薬」や「薬になる食べ物」)から着想を得て、ミネラル、アミノ酸、ビタミン、プロテインなど、栄養をテーマにして構成されています。食材だけが記されているので、どのような料理になっているのか、想像がかき立てられます。

フィンガーフード

フィンガーフード (C) 東龍
フィンガーフード (C) 東龍

最初に提供されるフィンガーフードです。サクサクっとした3種類のクロッカンテは、フランチャコルタとの相性も抜群。フレーバーは、トマト、チーズ、アーサと、それぞれ味わいが異なります。

小さな前菜

小さな前菜 (C) 東龍
小さな前菜 (C) 東龍

前菜の盛り合わせは、串に刺したカリフラワーと紅芋のフリット、脂がのったグルクン=タカサゴ、オレンジ、フェンネルのマリネ、創造的なヤギのサルシッチャとドラゴンフルーツ、なめらかなナーベラ=ヘチマのソースのチップという4品。プレゼンテーションはカラフルかつ大胆で、目でも楽しませてもらえます。

車海老とブッラータチーズ

車海老とブッラータチーズ (C) 東龍
車海老とブッラータチーズ (C) 東龍

カクテルグラスで涼しげです。カルシウムたっぷりの旨味にあふれる車海老のジュレに、濃厚なブッラータチーズ。海ぶどう、アーサ=あおさ海苔がたっぷりで潮の香りが豊かです。

とうもろこしのスフォルマート 豚レバー

とうもろこしのスフォルマート 豚レバー (C) 東龍
とうもろこしのスフォルマート 豚レバー (C) 東龍

リノール酸が多いトウモロコシのスフォルマート=茶碗蒸し。まろやかでトウモロコシの甘味に溢れています。配された豚レバーの塩味がよいコントラストで、なめらかなテクスチャがスフォルマートにぴったり。

パッションフルーツとシャコ貝のカッペリーニ

パッションフルーツとシャコ貝のカッペリーニ (C) 東龍
パッションフルーツとシャコ貝のカッペリーニ (C) 東龍

パッションフルーツを器に用いた冷製カッペリーニは、貝の旨味と、パッションフルーツの酸味が豊かなソースとよく合います。コリコリっとして味わいのしっかりとしたシャコ貝、ミントもたっぷりと載せて。イタリアでつくられるカタクチイワシの魚醤「コラトゥーラ」のコクが隠し味です。

サルシッチャのトンナレッリ トラパネーゼ

サルシッチャのトンナレッリ トラパネーゼ (C) 東龍
サルシッチャのトンナレッリ トラパネーゼ (C) 東龍

キタッラとも呼ばれる、四角い断面のアブルッツォ州の伝統的なロングパスタ「トンナレッリ」は心地よい弾力感。シチリア島特産のアーモンドとバジル、トマトを使用した香味高いソース「トラパネーゼ」とよくからみます。豚肉のサルシッチャと、鰹の腸を泡盛に漬けた塩辛「ワタガラス」も主張があり、上にのせられたウコンのチュイールは小気味いいです。

アカマチのヴァポーレ

アカマチのヴァポーレ (C) 東龍
アカマチのヴァポーレ (C) 東龍

仕上げに胡麻油がかけられ、非常に香りが立ちます。沖縄の三大高級魚のひとつアカマチ=ハマダイは、品のある素晴らしい食味。バジルに覆われていて、とても爽やかな香味です。魚と鶏でつくられたスープは上品で、コラーゲンたっぷり。クスクスが変化を与えてくれて、最後まで飽きさせません。

牛フィレ肉 カボチャのアロースト

牛フィレ肉 カボチャのアロースト (C) 東龍
牛フィレ肉 カボチャのアロースト (C) 東龍

牛フィレ肉を丁寧にローストして、ジューシーで妙妙たる味わいに仕上げています。沖縄特有の甘い「島カボチャ」には、豚の脂肪を塩漬けにしたラルドを合わせて、メリハリのある力強い食味に。アンチョビ、ジーマーミ=ピーナッツ、青パパイヤのジージキ=黒糖に漬けた漬物のソースは、複雑で不思議な上味です。

ローゼルのグラニテ

ローゼルのグラニテ (C) 東龍
ローゼルのグラニテ (C) 東龍

最初のデザート。沖縄での栽培も盛んなハイビスカスの一種「ローゼル」をグラニテにして。赤ワインと合わせたゼリーもちりばめられています。

マンゴーのテリーナ

マンゴーのテリーナ (C) 東龍
マンゴーのテリーナ (C) 東龍

黒糖の生地と交互に重ねたマンゴーのテリーヌで、カルダモンのパウダーがエキゾチック。マンゴーのジェラート添え、菊の花びらで飾り立てています。

ワインペアリング

左から順に、記事で紹介している並び (C) 東龍
左から順に、記事で紹介している並び (C) 東龍

料理に合わせて、イタリアワインを中心に少量ずつ提供される全8種の「ワインペアリング」(9,680円)は是非ともオーダーしておきたいところ。

「モスネル フランチャコルタ・ブリュット・ ナチュレ・ オーガニック」はイタリアの高級スパークリングワイン、フランチャコルタ。クリスタルのような輝きが美しく、豊かな泡立ちです。グレープフルーツや白桃を思わせるフレッシュな香りで、最初の一杯にぴったり。

果実感にあふれているのが「ボナヴィータ ロザート 2021」。シチリア州のロゼワインで、果実の香りや味わいが最大限に表現されています。

「バレナイア ロッソ 2021」はメインディッシュに合わせられたトスカーナ州の赤ワイン。やわらかいタンニンと豊かな果実味があり、牛フィレ肉に負けていません。厚みがあるので、全体を穏やかに包み込んでくれるマリアージュです。

「ノンアルコールペアリング」(6,050円)も用意されているので、お酒を飲まない方はこちらをどうぞ。

ギャザリングサービス

ゲストルームの「土間ダイニング」で楽しめる「ギャザリングサービス」 (C) 東龍
ゲストルームの「土間ダイニング」で楽しめる「ギャザリングサービス」 (C) 東龍

高級ホテルではゲストルームに料理を運んでもらって食べるインルームダイニング=ルームサービスがあります。「星のや沖縄」でもインルームダイニングを体験できますが、「ギャザリングサービス」と謳われており、一般的なインルームダイニングとは一味違います。

16時から19時までの間にシェフがつくった料理をゲストルームまで運んで来てもらい、好きな時間に自分で料理を仕上げ、熱々で出来立ての最高の状態で味わえるのです。鍋や230度まで耐えられる特殊フィルムの「カルタファタ」に包まれた料理を温めるだけなので、調理は非常に簡単。星野リゾートでも初めての試みとあって、好評を博しています。

「カルタファタ」での調理 (C) 東龍
「カルタファタ」での調理 (C) 東龍

ダイニングはどちらも風情のある「土間ダイニング」となっているのも、特筆するべきところです。本当に土足で上がるわけではないので清潔であり、“土間スタイル”になっているので、開放感と温もりが伝わり、料理がよりおいしく感じられます。

「ギャザリングサービス」では40種類ものアラカルトがありますが、人気となっているのがセットメニューです。「しゃぶしゃぶセットメニュー」(2人分 20,570円)も人気が高いですが、様々な料理を味わえる「和食セットメニュー」(2人分 16,940円)と「洋食セットメニュー」(2人分 16,940円)を紹介しましょう。

和食セットメニュー

和食セットメニュー (C) 東龍
和食セットメニュー (C) 東龍

和食セットメニューの内容は次の通りです。

和食セットメニュー
・3種の貝の泡盛蒸し
・ラフテー煮卵添え
・3種のまぜまぜお造り
・ぼろぼろじゅーしー(沖縄風ぞうすい)
・ジーマーミ豆腐
・島らっきょう浅漬け
・もずく酢
・グルクンの南蛮漬け シークヮーサー風味
・ジェラート(濃厚バニラ、島豆腐)
(調理時間の目安:10分~20分)

ぼろぼろじゅーしー(沖縄風ぞうすい) (C) 東龍
ぼろぼろじゅーしー(沖縄風ぞうすい) (C) 東龍

泡盛が香ばしい「3種の貝の泡盛蒸し」、肉感たっぷりの「ラフテー煮卵添え」、アーサやモズクを加えた雑炊仕立ての「ぼろぼろじゅーしー(沖縄風ぞうすい)」が温めるメニューです。

ピーナッツで味付けしたまろやかな味わいの「3種のまぜまぜお造り」、濃厚でもっちりとした「ジーマーミ豆腐」が印象的です。

洋食セットメニュー

洋食セットメニュー(C) 東龍
洋食セットメニュー(C) 東龍

洋食セットメニューはこちらです。

洋食セットメニュー
・旬魚のカルパッチョ タオルミーナ風
・ローストビーフのインサラータ仕立て
・彩り野菜の煮込みハンバーグ
・旬魚のブイヤベース仕立て
・ジェラート(完熟パイン、アップルマンゴー)
(調理時間の目安:10分~20分)

旬魚のブイヤベース仕立て (C) 東龍
旬魚のブイヤベース仕立て (C) 東龍

ゴーヤや島らっきょうがのせられた旨味が抜群の「彩り野菜の煮込みハンバーグ」、海老や蟹、ムール貝などの魚介類が惜しげもなく使われた「旬魚のブイヤベース仕立て」が温めるメニューです。

沖縄を代表する高級魚のシチューマチ=アオダイの「旬魚のカルパッチョ タオルミーナ風」、経産牛を用いたサステナブルな「ローストビーフのインサラータ仕立て」も素晴らしい食味。

朝食

星のや沖縄「ダイニング」の朝 (C) 東龍
星のや沖縄「ダイニング」の朝 (C) 東龍

ホテル滞在の楽しみとして、朝食を挙げる方は少なくありません。

「ダイニング」では沖縄の滋味を少しずつ体験できる「琉球朝食」(4,235円)、見た目にも爽やかな「シチリア朝食」(4,235円)が用意されています。ジュースバーでは、沖縄らしいフルーツをふんだんに用いた5種類のジュースを自由に飲むことができるので、飲み比べてみるのも楽しいです。

琉球朝食

琉球朝食 (C) 東龍
琉球朝食 (C) 東龍

セイロには3つの料理が入れられています。シチューマチは、ふっくらと仕上げられていて、慎ましやかな上味。冬瓜、島人参、ウイキョウが添えられ、野菜もたっぷりです。湯豆腐とクーブイリチー=昆布の炒め物も乙な味です。

厚みのあるラフテーやモズクが入った卵焼き、アーサー入りの味噌汁、ミミガー、ローストしたジーマーミ=ピーナッツのドレッシングがかかったゴーヤや島らっきょうのサラダなど、沖縄の食を満喫できます。

シチリア朝食

シチリア朝食 (C) 東龍
シチリア朝食 (C) 東龍

彩り豊かなインサラータアランチェ=オレンジのサラダが目を引きます。メインの皿にはフリッタータ、ポーチドエッグ、ソーセージも載せられ、どれも朝食に食べたいものばかり。ブロッコリー、パプリカ、島人参、オクラ、ジャガイモと野菜もバラエティに富んでいます。

ニンジンのジェラートを挟んだブリオッシュ、フォカッチャ、クランベリーパン、クロワッサンと、様々なパンが食べられるのも嬉しいです。シークヮーサー、アセロラ、パイナップルと3種類のジャムが添えられているので、味変も楽しんでみてください。

星野リゾート バンタカフェ

星野リゾート バンタカフェ (C) 東龍
星野リゾート バンタカフェ (C) 東龍

「星のや沖縄」のすぐ隣には、星野リゾートが運営するカフェ「バンタカフェ」とグリルレストラン「オールーグリル」があり、宿泊者ではなくても利用できます。

「バンタカフェ」は入り江に沿うような崖の上にあり、読谷(よみたん)ブルーの大海原を一望できる“絶景海カフェ”とあって、とても人気が高いです。

ごろごろラウンジ (C) 東龍
ごろごろラウンジ (C) 東龍

個性豊かな4つのエリアにわかれており、崖上にはパノラマ絶景の「大屋根デッキ」、ソファから海を眺める「ごろごろラウンジ」、崖の途中には海風を感じる「海辺のテラス」、植物が生い茂る「岩場のテラス」と、気分によって過ごす場所をチョイスできるのがよいです。

「バンタカフェ」では、フードやサイドメニューから、スイーツやドリンクまで、様々なオリジナルメニューが提供されています。

沖縄ならではのドリンク

左が「グラス シャンパン」、右が「75BEER」 (C) 東龍
左が「グラス シャンパン」、右が「75BEER」 (C) 東龍

沖縄県に本社を置くオリオンビールによるクラフトラガー「75BEER」(900円)はコクがありながらも、やわらかな飲み口。青い空と海を眺めながらいただく「グラス シャンパン」(1,200円)は、味わいもひとしおです。

左が「ぶくぶくジュレソーダ」、右が「シークヮーサーネード」 (C) 東龍
左が「ぶくぶくジュレソーダ」、右が「シークヮーサーネード」 (C) 東龍

沖縄伝統の「ぶくぶく茶」を彷彿させる「ぶくぶくジュレソーダ」(1,000円)や爽やかな「シークヮーサーネード」(800円)は、抜群のSNS映え。

オリジナリティあふれるフード

ポークたまごおにぎり (C) 東龍
ポークたまごおにぎり (C) 東龍

うちなーピザトースト (C) 東龍
うちなーピザトースト (C) 東龍

「ポークたまごおにぎり」(800円)はポークランチョンミートと玉子をご飯と海苔で挟んだ沖縄のソウルフード。マヨネーズを加えて濃厚にアレンジしています。「うちなーピザトースト」(900円)は「沖縄ピザトースト」という意味です。トッピングされたゴーヤとプチトマトがよいアクセント。

ちゅらーと (C) 東龍
ちゅらーと (C) 東龍

ジェラートならぬ「ちゅらーと」(ダブル 850円、シングル 550円)では、タンカン、シークヮーサー、マンゴーミルク、黒糖、紅いもと、沖縄らしい5つのフレーバーが味わえます。

ゲストルーム

「フゥシ」のベッドルーム (C) 東龍
「フゥシ」のベッドルーム (C) 東龍

ゲストルームは4タイプの全室スイートルームで、どの部屋からも海を一望できます。2階までの低層階なので、海がとても近くに感じられ、波の音も優雅に聞こえます。

前述した「土間ダイニング」が全室に設けられていて、4名まで宿泊できるので、家族でも利用しやすいです。

「ティーダ」は256〜258平方メートルの最上級スイートルーム。プライベートプールまであって、非常に贅沢な空間です。93〜94平方メートルの「フゥシ」には、ゆっくりと寛げる掘り炬燵「床座リビング」が設けられています。「ハル」は88〜94平方メートル。海辺で過ごしているかのようなテラスリビングは、特別な空間です。

プールも魅力的

インフィニティプール (C) 東龍
インフィニティプール (C) 東龍

プールも非常に魅力的です。

果てしない青い海と空に続くような感覚になり、周りの自然に溶け込むようなインフィニティプールは、全長40メートルもある特筆すべきスポット。子供は日の入りまで、大人は24時間利用できます。深さは3段階となっており、手前が10センチなので幼児でも安心、奥は140センチなのでしっかりと泳げます。

夜のインフィニティプール (C) 東龍
夜のインフィニティプール (C) 東龍

西に向いているので、夕陽を眺めながらロマンティックなプールタイムを過ごせます。日中と夜とでは全く異なる雰囲気なので、どちらとも体験してみてください。

沖縄ならではのアクティビティ

星野リゾートの施設はアクティビティにも定評がありますが、星のや沖縄も同様です。

「海辺のひととき」の「ぶくぶく茶」 (C) 東龍
「海辺のひととき」の「ぶくぶく茶」 (C) 東龍

「海辺のひととき」(無料)は15時から16時30分にかけて道場で行われています。沖縄古来の伝統「ぶくぶく茶」がふるまわれ、疲れを癒してもらえます。オリジナルの「えあちんすこう」も一緒に供されるので味わってみてください。

18時30分から18時50分まで「集いの館」で開催されるのが「宵の座」(無料)。空手や三線、舞踊の演舞は日替わりで開催。空手はダイナミックな迫力に息を呑み、三線は独特の旋律や歌声に心が癒やされます。

「宵のひととき」(無料)は同じく「集いの館」で18時から20時にかけて開催。泡盛がふるまわれるので、ストレートやソーダ割りなど、好きな飲み方で楽しむとよいでしょう。

その瞬間の特等席へ

「星のや」のコンセプトは「その瞬間の特等席へ。」です。

琉球王朝時代の交易がもたらした「医食同源」とモダンなイタリア料理が融合した「琉球ガストロノミア〜Bellezza〜」を堪能できるテーブル、ゲストルームにいながら「ギャザリングサービス」を味わえる“土間ダイニング”は、まさに沖縄ならではの“美食の特等席”といえます。絶景を望める「星野リゾート バンタカフェ」の4つのエリアも同様です。

星のや沖縄の特等席で、沖縄ならではの食を思う存分に味わい尽くしてください。

グルメジャーナリスト

1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口で分かりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

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