ファミマならPayPayもLINEPayも20%還元!QRコード決済の勝負はただいま「同日開催」中
PayPay待望の「100億円20%還元」はパソコン買うよりコンビニのほうが賢い?
昨年12月、家電量販店に長蛇の列を作ったPayPayまつりはずいぶん盛り上がりました。本欄でも「500円プレゼント、20%バック、40人に1人全額バックの電子マネー「PayPay」は使えるか(18/11/28) 」で紹介しましたが「決済ごとに20%還元」「還元額累計100億円まで実施」「全額タダの人もあり」というインパクトは大きく、記者発表によれば400万アカウントの設定がなされたそうです。
10万円のエアコンやパソコンを買い換えたら20000ポイントが手に入ったり、全額ポイントバックされた人が次々登場しSNSは盛り上がりました。しかし、ようやく初期設定をしたと思ったらキャンペーンが終了してしまい、乗り遅れてしまった人も多かったと思います。
「次こそは!」と待っていた人たちに応えるように、2月12日から第二弾としてPayPay100億円還元の大プロモーションが再開されることになりました。
PayPay 第2弾100億円キャンペーン
ただし今回は前回とは違う使い方の戦略が必要になります。基本的な利用方法と合わせてポイントを押さえておきましょう。
- 1回の決済あたりの還元額に上限があり、1000円相当まで。つまり5000円以上の決済では20%還元にはならない
- キャンペーン全体での還元上限があり、5万円相当まで。つまり約25万円の利用で打ち止めとなる(すべて5000円以下で決済した場合)
- 20%還元となるのは銀行口座からチャージしたPayPay残高による支払い。クレジットカードからの引落設定は10%還元、利用は5万円まで(過去30日間、24時間以内の利用上限は2万円。いずれも本人認証をすませている場合)
- 「やたら当たるくじ」により20%以上還元される可能性があるが1回あたりの付与上限は1000円相当なのは変わらない(たとえば2000円利用し、20%還元なら400円相当だが、くじにあたれば1000円相当戻ってくるので還元率は高くなる)
となると、今回のPayPayのプロモーションは、ビックカメラなどの家電量販店で高額商品を買うよりは、少額決済を行いながらポイントを稼ぐほうが向いています。
例えばこんな活用方法が向いているといえそうです。
- 対象となる居酒屋などでランチを食べて決済。
- あるいはちょい飲みで5000円以下に収まるお会計。
- 家電量販店でサプライ(プリンターのインクとか)やCDなどを買って決済
- コンビニでの日常の買い物で決済
- 対象となるドラッグストアや書店で決済
などです。いずれも5000円以下の決済になりやすいでしょうから、20%を効率的に手に入れるチャンスになりそうです。
また、こうした少額決済で還元していくわけですから、前回の100億円と同じ原資であっても、還元が終了するまでには少し時間がかかることが予想されます。
(ところで、前回の利用に応じてポイント還元されたPayPay残高を利用してさらに20%還元されるのか気になるところですが、ファミマで実験してみたところ「PayPay残高」としてポイントもチャージしたお金も一体化しているため、どうやら20%還元されるようです)
まさかの「同日開催」でLINEPayは20%還元をぶつけてきた ただしファミマに限る
さて、おもしろいのはここからです。QRコード決済のライバルはLINEPayですが、PayPayの100億円還元プロモーションが終了するなり、20%還元(還元上限あり)をスタートしたり、1月下旬にも20%還元を実施するなど、「タイミングはずらし」つつもライバルを意識したポイント還元策を実施してきました。
18/12/17LINEPayが20%還元のカウンターパンチ~PayPay vs LINEPay 仁義なき戦い第2幕
19/1/25LINEPayが再び20%還元!ただし31日まで。コンビニとドラッグストアへ急げ
ところが今回、両者の仁義なき戦いは「同日開催」のポイント還元に踏み込むことになりました。
LINEPay ファミリーマート限定!コード支払いで20%還元キャンペーン
がそれです。LINEPayは「ファミマに限る」という条件つきながら20%還元をPayPayのプロモーション期間にぶつけてきたことになります。
こちらも注意点をまとめておきますと
- 期間は2/21まで(PayPayのほうは100億円に達するまでで期限は明示されていない)
- チャージしたお金で支払う「コード支払い」を利用する
- 1回当たりではなく期間中の利用額合計に対して還元で、最大2000円相当を還元。つまり20%還元になるのは累計で10000円までの利用に限られる(PayPayは会計のつど、還元上限1000円という設定)
となります。
これを見る限り、利用累計額が10000円になるまではファミマではLINEPayを優先、キャンペーン終了か上限に達した段階でPayPayに切り替えていくのがいい感じでしょうか。
またポイントやクーポン割引を利用時は適用後の金額に対してキャンペーン対象とするとしているので、LINEPayのポイントを利用した場合はポイント還元にならないと思われます。これはポイントでの決済を停止しておくといいでしょう。
両者が激突の今、消費者はがっちりポイントをつかもう
LINEPayがあえて禁断の「20%還元同日開催」に踏み出した理由は何でしょうか。おそらくPayPayの20%還元が長期に及ぶと予想され、LINEPayが毎月下旬に提供する高還元キャンペーンのタイミングと重なることが不可避だと判断したためと思われます。
そこで、それならばいっそ正面衝突しつつ「ファミマをPayPayに独占させない!」という戦術に出てきたのではないでしょうか。実はLINEPayはローソンとファミリーマートの2大コンビニを押さえていますが、PayPayは今のところファミマしか押さえていません(ミニストップ、ポプラはPayPay可)。
実はローソンでも3月26日からPayPay対応予定なのですが、これもこのタイミングでLINEPay側がファミマで勝負に出た理由のひとつかもしれません。
さて、こうした高還元率のキャンペーンは、PayPayやLINEPayにとっては顧客獲得と囲い込みのプロモーションです。広告代理店と新聞やテレビ等のメディアが広告宣伝費を分け合っていた時代は終わり、プロモーション費用は私たちの家計の節約に直接還元される時代になりました。
LINEPayとPayPayを上手に使い分けて、がっちり家計の節約につなげてみてください。還元ポイントでむだづかいをしなければ、かなりの家計の助けになるはずです。