マフレズに見る、マンチェスター・シティにおけるパスと突破の効果性
適応は、容易ではない。
ジョゼップ・グアルディオラ監督のような、細かい戦術を要求する指揮官の下では、なおさらだ。リャド・マフレズ、レロイ・サネ、ベルナルド・シウバ、いずれも移籍一年目は苦戦した。
とりわけ、順応に苦しんだのがマフレズだろう。レスター・シティでプレミアリーグ制覇という奇跡のような御伽噺を紡いだ彼は、ある種、鳴り物入りでマンチェスター・シティの一員になった。
■パスとドリブルの意味
グアルディオラ監督の下では、ドリブルではなくパスがボールを前進させるための手段として用いられる。個人技ではなく、コンビネーション。連携力によって、攻撃が展開される。無論、個の能力が無視される訳ではない。だがベースは攻撃面においても組織だ。
ドリブラーのマフレズにとって、それは困難なタスクだった。
しかし、過去6年のマフレズの数字を見ると、興味深い事実が浮かび上がってくる。
それは2014-15シーズン(1試合平均ドリブル数6.3回/ドリブル成功率54%)、2015-16シーズン(6.8回/57%)、2016-17シーズン(5.4回/46%)、2017-18シーズン(4.8回/52%)、2018-19シーズン(2.7回/59%)、※2019-20シーズン(4.3回/60%)というマフレズのドリブルの数字だ。
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