身体にこたえる急な暑さ
東北南部も梅雨明け
令和元年(2019年)7月30日の日本列島は、太平洋高気圧に広く覆われ、九州から東北南部まで広い範囲で晴れたため、東北南部が梅雨明けとなりました(図1)。
大気が不安定となっており、午後はにわか雨や雷雨、山沿いを中心に局地的には激しい雨の降る所がありましたが、この不安定性の雨が降らない場所は、気温は上昇しています。
岐阜県多治見市の37.1度など、最高気温が35度以上の猛暑日を観測したのが、全国の気温観測所926か所の約10%パーセントにあたる88か所にのぼります。
最高気温が30度以上という真夏日は、約84パーセントにあたる777か所でした。
また、札幌の最低気温は、27.4度を記録しました。
勿論、最低気温が25度以上という熱帯夜です。
最高気温でもおかしくない気温で、7月だけでなく、1年を通しての記録です。
札幌の最低気温の高い記録
1位 27.4度
令和元年(2019年)7月30日
2位 25.1度
昭和56年(1981年)8月2日
3位 25.0度
昭和60年(1985年)8月9日
4位 24.9度
平成23年(2011年)8月11日
7月31日も、同じような天気が続きますが、大気の不安定が解消しつつありますので、不安定性の雨は前日より少ない見込みです。
従って、前日より厳しい暑さとなる見込みです。
令和最初の梅雨も、残るは東北北部の梅雨明けだけですが、日本列島の上からすでに梅雨前線は消えています(表)。
令和元年(2019年)の東北地方の梅雨明けもカウントダウンですが、平年より遅くなることは確定しています。
令和元年(2019年)の梅雨明けは、北陸地方で平年並みであったほかは、平年より遅く、特に九州南部と奄美では平年より10日以上も遅かったということができるでしょう。
【追記(7月31日11時)】
気象庁は、7月31日11時に、東北北部が平年より3日遅い、7月31日に梅雨明けしたと発表しました。これで、令和元年(2019年)の梅雨は、全てが明けました。
梅雨寒から猛暑へ
各地の週間天気予報をみると、気圧の谷の通過の影響を受ける北海道と、熱帯の海上で発生する積乱雲が通過しやすい沖縄を除くと、各地とも、お日さまマークが続きます(図2)。
最高気温をみると、北海道と沖縄を含めて、各地とも一週間連続して最高気温が30度以上の真夏日となるという予報です。
特に、大阪では一週間連続して、名古屋と広島も5日間連続して最高気温が35度以上の猛暑日となる予報です。
熱中症対策が絶対に必要な気温が予想されていますが、令和元年(2019年)はより一層の熱中症対策が必要です。
というのは、令和元年(2019年)は7月の中旬までは5月頃の気温と、梅雨寒が続いていました(図3)。
このため、例年のように暑さに順応する期間があってから訪れる猛暑ではありません。
暑さに慣れる期間なしでの猛暑ですので、身体にこたえる猛暑です。
暑さはいつまで
東京の16日先までの天気予報をみると、連日、最高気温が30度以上の真夏日が続く予報です(図4)。
しかも、信頼度が5段階で一番高いAが8月4日から7日まで続きますので、この期間の真夏日は覚悟しておく必要があります。
ただ、信頼度が5段階で一難低いEですが、8月10日と11日には黒雲(雨の可能性がある曇り)マークがあります。
この頃には、上空に寒気が入って大気が不安定になるか、南から接近する熱帯低気圧による雨によって暑さが和らぐ可能性が少しはあります。
東京だけでなく、鹿児島の16日先の天気予報でも、8月8日から10日には黒雲(雨の可能性がある曇り)マークがあり、9日は傘マークもあります(図5)。
鹿児島の9日の予報の信頼度は、5段階で一番低いE、前後の8日と10日は2番目に低いDです。
暑さが和らぐ可能性があるのは、9日以降ということができるでしょう。
各地とも、少なくとも一週間は、厳しい暑さが続きますので、身体が暑さに慣れていないことを考慮し、例年の熱中症対策より、もう一段強い熱中症対策が必要です。
図1、表の出典:気象庁ホームページ。
図2、図4、図5の出典:ウェザーマップ提供。
図3の出典:気象庁資料、ウェザーマップ資料をもとに著者作成。