保育士として100点を目指していた私が親になって気付いた「大切なこと」
こんにちは!保育士ごんちゃんです。
「無理しない育児」をモットーに、保育士として地域の子育て支援事業に従事しながら、オンラインでも育児に関する情報発信をしています。また教員養成大学の研究センターで研究員として子どもの自立について研究中です。
そして私も現役の子育て世代で、3人姉弟の育児に日々奮闘しています。
先日久しぶりに子育て支援関係の仕事をしている方々が集まる講座に行ってきました。
そこで私が、ますます育児を大事にしたい思いが強くなったエピソードがありましたので、そのことを今回は皆さんにシェアしていきますね。
子育ての背景は十人十色
私は保育士ですが現在保育園には勤めておらず、地域の保健センターや子育て支援事業に不定期で勤務する働き方をしています。
私は大学進学から教育や子どもの育ちについて専門的に学び始めて、15年以上になります。
そうやって子どもに関わる専門職としてやってきた期間が長くなればなるほど、子どもとの関わり方の理想や、子どもの育ちは、こういうものが理想という話を頻繁に聞くようになり、勉強するようにもなりました。
そして冒頭にお話した先日参加した講座も、おすすめの育児方法や、そのため子育て支援として支援者はこのように育児できるといいですねというようなことが話される会だったんですね。
そのお話は勉強になりましたし、講師の人はすごく柔軟な考えを持った方で安心しました。
というのも、いろんな子育てをしてる方がいて、それぞれにいろんな背景があるので、その背景を無視したようなアドバイスをするような感じではなかったからです。
例えば、第1子で1人目の子育て中の夫婦でお子さんを見る場合と、子どもが3人、4人いて、ほとんどワンオペでやってるママさんの場合、その子育ての背景は全く異なりますよね。
そのため同じアドバイスが苦にならないかと言うと、そうではないと思います。
もし夫婦2人で1人目のお子さんを見れる時間が長い場合であれば実現することが無理のないことでも、3人、4人の子育てをしているママさんがワンオペの時にそれを実現しようとすると、すごく辛くなることがあるからです。
育児の理想と現実
そうした子育ての背景を考えたうえで、「支援者はこのようにしていきましょう」と話される会でしたので、安心と勉強になった気持ちが1番大きかったのですが、ただ少し苦しい気持ちにもなりました。
それがなぜかというと、やはり、そういうところで話されるの内容は「赤ちゃんのために〇〇していきましょう」や「子育ては〇〇することが理想です」っていう話をたくさん聞くことになるからです。
ある種、子育ての中で言われる正しさというのをたくさん聞きますよね。
そのため、それを今の自分の育児に照らして考えた時に、それはあまりできてないなと反省したり、自分はこれがいいと思っていた子育てもやはりダメだったのかなと感じる部分もありました。
直接的にそれはダメですと言われている訳ではありませんが、理想とする姿と自分の育児を比べた時に、出来てない部分に目がいって落ち込んでしまうわけです。
保育士や助産師さん、幼稚園の先生や小児科の看護師といった、仕事で子どもに関わる専門職をしている人は、子どもにとってベストな対応や育て方という話をたくさん知っていますよね。そのため正しさを求めて育児をすると、辛くなってしまうことを改めて痛感しました。
子どもファーストで考えすぎていた過去
私は長女が生まれたとき、うつ病の闘病中で、通院治療をしながらの育児が始まりました。そのため最初から「育児では、完璧は目指さないし、無理をしないでいこう」が第1のモットーでした。
決してスローガンを掲げていたわけではありませんが、感覚的に「無理しないようにしよう」、「楽しくやってこう」と思って子育てをスタートしました。
もし私が何の問題もなく元気な状態で育児を始めてたら今よりもっと、子どもファーストで動いていたと思います。
そしてやはり子どもにとってベストな関わり方や、こんな親が理想という話が頭の中にあるので、それを実現するために頑張っていたのではないかと思うのです。
それが子どもに関わる専門職の保育士として、職場で子どもファーストに考えることは良いと思っています。
なぜかと言うと、もちろん仕事ですし、子どもに関わることも1人の責任というよりは、どちらかと言えばチームプレーだからです。
いろんな先生たちが手伝ってくれたり、協力してくれる人たちもいる中の保育ですが、 育児は親と子の1対1もしくは子どもが増えれば1対多数にもなるため、全部自分に責任がのしかかってきます。
そのため、子どものためにと思って続ける行動に無理があると、本当に辛くなってしまうんですよね。
ですから私にとって、うつ病の状態は辛くきついものでしたし、もう絶対に戻りたくない状態でしたが、そういう状況で始まった育児だったからこそ、「正しくよりも楽しく行こう」という気持ちで無理せず続けていけることが良かったのかなと思いました。
そして、私が育児をしてきた5年で自分が大きく変わったなと思ったことがもうひとつあります。
以前は「子どものためにはこれが正しい」といった子どもファーストな頭が働きがちでしたが、育児で子どもファーストな環境を実現するのは親ですよね。
そのため親にとって無理がない選択がずっと続いていかないと、育児がいつか無理が来るものになってしまうと考えています。
私が仕事で頑張りすぎて、うつ病になった時のように、育児でも頑張りすぎてうつ病になることもあり得ると思っています。
子どものために、こうすると良い悪いというノウハウやハウツー話は世の中にいっぱいありますが、それを見た時に、実現する自分、つまり親は無理がないのかを頭に入れておきたいですね。
親子にとってのベストアンサーは何か?
世の中には、いろんな親がいて、虐待や放置してしまうということが現実にはあります。
そのような状況も含めて、親は自分を大事にしていいと言いたいわけではなく、子どもを大切にして、そして自分も大切にしてほしいということを伝えたいのです。
つまり子どもファーストというよりは、親子。
親子という単位で見た時に、親子にとってのベストアンサーは何なのかっていうことを考えながら選んでいくのがいいのではないかと思います。
例えば子どもにとっては、これがいいけど自分はそれを実現するのが辛いっていう場合は、親子で見た時にはあまり良い選択とは言えないですよね。
そのため育児のノウハウ的なものを見た時に、そこで言われてる理想の対応ができないと考えたとします。
しかし親子にとって、すごく楽しい時間が過ごせていたら、それで十分ではないでしょうか。
私は、自分がこの5年の子育てを通してきたからこそ、考えがどんどん変わっていったと実感しています。
世の中には、育児本や正解を教えるハウツー本はたくさんあるので、私はもう正解を伝えるお話は、あまりしなくていいのではと改めて思いました。
この記事を読んでくださっているあなたには「子育て楽しくやっていこう!」と伝えたいです。
お悩み相談や私に対して「どう思いますか?」「こんな時はどうすればいいですか?」と聞かれた時は私の思いを話すこともあります。
しかし私の思いは、世の中に共通する絶対の正解と思っている話ではありません。あくまで今の私がこう思う、それに過ぎないんですよね。
私の発信も含めて、世の中にいろんな子育てに関する情報ってありますよね。
それによって自分の心が苦しくなったり、きつくなると感じたときは、できるだけ離れて距離を置いてみてください。自分の育児に楽しく、無理なく取り入れていけるような情報に触れていってほしいなと願います。育児は正しくより、楽しくしていきましょうね。
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今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!