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『夫が嫌いだった私』が離婚危機から這い上がった体験談〜夫婦円満を取り戻すまでの道のり〜

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

「無理しない育児」をモットーに、保育士として地域の子育て支援事業に従事しながら、オンラインでも育児に関する情報発信をしています。

そして私も現役の子育て世代で、3人姉弟の育児に日々奮闘しています。

今回は離婚危機があったわが家の夫婦関係に関する極秘の話です…(笑)

私たち夫婦が離婚危機になったわけ

実は私たち夫婦は、5年ほど前に離婚危機があったほど夫婦仲が険悪になったことがあります。

もともと極秘でしたが、最近はSNSでも隠さず話すようになり「どうやって夫婦円満になったんですか?」「どうやって離婚危機の状態から、今の良好な夫婦関係になったんですか?」ということを、よく聞かれるようになったんです。

私たち夫婦は2017年に結婚して、約2年後の2019年に長女が生まれていて離婚危機があった約5年前は、ちょうど長女が0歳の時でした。

原因として一番大きかったのは、夫が当時経営していた事業でかなり多額の借金を抱えてしまったことでした。このことから色々と付随して、とても夫婦関係がこじれていってしまったんです。

特に夫に対しての不信感や、気持ちもどんどん冷めていましたし「一緒にいたくない、空間を共にしたくない」と、もう本当に「嫌い」という感情になっていました

そのため本当に離婚寸前のところまでいきましたが、それでも5年経った今はとても夫婦仲がいいと自分で思えるくらいの関係修復ができたと思っています。

夫婦関係を修復できた、意識した3つのこと

もちろんこの5年間はいきなり嫌いが好きになるわけではないので、努力というか自分の中で気持ちの整理をしたり、色々な練習を積み重ねたことが結果的に夫婦関係の修復につながったと感じています。

そこで振り返ってみて言語化した時に良かったと思うことを3つ紹介します。

ちなみにこれは、夫と一緒に「こうしていこう」と決めたわけではなく、私の中で勝手にやっていたことです。なぜなら「本当に嫌い」という感情がある相手と一緒に「関係修復をするためにこれを努力しよう」と話すことすらも嫌だと思う精神状態だったからです。

歩み寄ろうという気持ちに本当になれない状態の私でも、辛くなく勝手に実行できたことを3つ紹介します。

1つ目、「求めない、期待しない」

2つ目、「全幅の信頼を寄せない」

3つ目、「いつ別れてもいいと思う」です。


これだけ聞くと、本当に関係修復するつもりがあったのか?と疑問に思うかもしれませんが、本当にこれを思って日々行動していたら夫婦関係がとても良くなっていったんです。

求めない、期待しないと自分が楽になれる

まず1つ目の「求めない、期待しない」について。これは特にイライラするときや相手に対して怒りの気持ちが湧くときにとても有効的でした。

毎日生活を共にしていて、イライラしたり怒ってしまう気持ちになる時は、無意識に相手に求めてしまっていると気づいたんです。

例えば、家事にしても育児にしてもそうですが「自分だったらこうするのにしてくれてない」や「こんな風にしてって言ったのにしてもらえてない」ということがあるとイラっとしませんか?

でもその裏にある気持ちを考えると、自分が夫に対して「こんな風にしてほしい」「これをしてくれると思っていたのにしてくれてない」というように求めている感や期待感というのがあると思うんです。

それを裏切られた時にショックな気持ちと、イライラする気持ちになるんだと気づいて、最初は自己防衛から始めました

5年前に夫が事業で借金を抱えた時に、私のことを思ってなのか悪気なく、本当のことを言わなかったことがありました。良かれと思ってついた嘘が、最終的に私を苦しめることになったことがあったので、本当に信じられなくなってしまっていたんです。

そのため何回信じても、何回も裏切られることがあって離婚しようと思っていたので、最初は自分の心を守るために始めました。

期待しないようにしよう、求めないようにしようと思うと、そうならなかった時に自分が期待していない分「やっぱりね」と思えて、少しだけ「傷つき度」が減り、楽になりました。
そうして「あまり求めないようにしよう、期待しないでおこう」と思って「そうならなかった時はこうしよう」と考えるようになったことが結果的に夫との衝突を減らしていってくれました。

何より、相手に求めないようになると自分が楽になるんですよね。

もちろん今でも、ゴミ捨ててほしかったのに捨ててないだとか、日常の小さな喧嘩はあります。

そういう時に「なんでしてくれてないんだろう」や「こう言ったのにしてくれてない」という気持ちになると、イライラしてしまいますよね。

そこで「また求めてしまったな」や「また期待していたからダメだったな」と自己解決できるようになると相手に怒ることが減ったので、自分もイライラしなくなって結果良かったと思っています。

こうして瞬間的なイライラを少しずつ自分も減らしていったことで、徐々に怒りっぽさもなくなっていきました。

でも「求めない、期待しない」とは言うものの、してほしいことはありますよね。なぜなら求めず、期待せず全部自分でやっていたらそれこそ自分が潰れてしまうので良くないからです。

そのため、やってほしいことやわかってほしいことは、お互いが冷静に話せる時に話すようにしていったことで随分と夫婦の衝突が減りました。これは今も継続してやっていることです。

全幅の信頼を寄せないとは?

次に2つ目の「全幅の信頼を寄せない」について。

これも割と似ていますが、離婚危機があった人や相手のことを心底嫌いになった経験がない人は、基本的にパートナーのことを信用し、信頼していると思います

ただ私は5年前の件があって本当に信用できないと思ったので、そこからは少し疑うようにしています。
全幅の信頼で愛し合っていて、好きです!みたいな夫婦関係になるにはまだ時間が足りないと思っているし、なれるのかも分かりません。でも、嫌いではなくなりました。

夫婦は恋人と違う点として、すぐに別れようと思って別れられるわけではないので、少し猶予がありますよね。

「別れたい」という気持ちになることはもちろん、5年前以降にも定期的に思うことはありました。

でもそう思ったとしても、今思い立ってすぐに明日別れられるかと言うとそうではなく、お互いにチャンスがありますよね。

だからこそ5年前の当初は、今すぐに別れる決断をしないと決めたからには、できる限り関係修復をしていこうと思うのですが、そこから信頼関係の積み重ねがまた0から始まるわけです。

そうなると元々知っている人で好きで結婚した相手とは言っても信用が1回なくなっているので、「出会い直し」で少しずつ信用できるポイントを見つけていきました。

そのため初対面の人をいきなり信用できない世の中の人間関係と一緒で少し疑うというか、全幅の信頼は寄せなかったんです。

「もしかしたら、何かあるかもしれない」と思うようになってから、少しずつ信じられるようになって、夫婦関係も良くなっていきました

全幅の信頼を寄せ合える夫婦は一番理想かもしれませんが、裏を返すと裏切られた時のダメージが本当に大きいですよね。

夫婦とは言っても元々は他人ですし、合わないところがあって当然です。

そこを「こうしてもらえるはずだ」とか「信じてるから大丈夫」みたいに思いすぎると、そうではなかった時のダメージが本当に大きくて、喧嘩になったり相手のことを嫌いになってしまうので、全幅の信頼を寄せるというよりは「もしかしたら何かあるかもしれない」ぐらいに思っておいた方が、私はよかったと思っています。

いつ別れてもいいと思うと逆に仲良くできた

最後に3つ目の「いつ別れてもいいと思う」について。 これは逆説的でもあると思いますが「この人とずっと一緒にいなければいけない」という義務感で一緒にいるよりは「別に別れてもいいけど好んで一緒にいる選択をしている」という状態の方が仲良くいられる気がしませんか?

私が5年前に在宅ワークを始めたのは、夫が事業で行き詰まったのがきっかけではありましたが、もう1つ気持ちとしてあったのは「自分1人でも生きていけるようにしてやる」という思いでした。

自分で稼げる力をつけようと思ってこれまで在宅ワークを頑張ってきて、そこから5年経った今は、自分にしっかり経済力もついて夫自身も仕事や働き方を変えて、夫婦それぞれにしっかりと収入がある状態になりました。

元々夫はとても子どもたちのことを可愛がってくれる人で、子育てはすごく積極的で当事者意識が強く、子どもたちにとってはいいお父さんなので、だからこそ離婚を踏みとどまって今も一緒にいる選択をしています。

この先については、もちろんずっと添い遂げられる未来があったらそれが一番いいのかもしれませんが、正直わからないなと思っています。

というのも、やはり日々の積み重ねが将来を作っていくので、お互いがお互いのことを大切にできればそういう将来があるかもしれません。ですがどちらかがどちらかを傷つけたり、お互いを大切にできなかったりすると一緒にいる未来はないだろうなとも思います。

今も仲良くやっていますが、未来永劫ずっと一緒にいるはずだとは思っていません。色々な可能性があるし、そう思える気持ちの余裕が逆に仲良くできる状態を作ってくれています

あなたもなりたいように生きていける!

5年前は本当に金銭的にも経済的にも苦しくて「どうしてこんな目に遭わないといけないんだ」と人生を悲観していました。 その時は収入もなかったし、貯金で暮らして貯金も底を尽きて、家族にしか言えなかったので実家にお金を借りたこともありました。

今は5年前に自分で始めた在宅ワークが大きくなって、必要な時に必要な収入を稼げる私に変わることができたんです。

人生何があるかわからないし、「諦めずに頑張っていけばいいことあるんだ」「なりたいように生きていけるんだ」と本当に思います。

私は今回自分の中だけで実践できる方法をお伝えしましたが、世の中的には「ハグをする」や「ありがとうと言う」等のポジティブなコミュニケーションで解消することが求められてるのかもしれません。

ですがその当時の私は、いきなりポジティブなコミュニケーションをするほど自分に余裕がなかったし、パートナーを受け入れる器もありませんでした。ですので結構ネガティブなコミュニケーションで自己防衛的に始めたところもありましたが、結果自分1人で実践でき、あまり怒らなくなったし、子どもたちもすくすく育って夫婦関係も円満になりました。

もしこれを読んでくださっている方の中で夫が心底嫌いな人がいたら、自分の中で試せるところがあればトライしてみてほしいと思います。

というのも、私には良かったけど再現性があることなのかというのは正直わかりません。ただ、好きでもない人とハグをするよりは始めやすいと思うので無理のない範囲で取り入れていけそうであればやってみてほしいです。

<SNSでも子育てに関する情報発信をしています>
Instagram ー 子育ての体験談や保育に役立つ情報などをイラストを交えて投稿中! 
Voicy   ー 「無理しない育児」をテーマに子育てのことを音声配信中!

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

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