【知得】冬物のニットをふっくら肌触りよく仕上げるおしゃれ着用洗剤はこれ!
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
ウールなど、デリケートな冬物衣類を洗濯するときに頼りになる“おしゃれ着用洗剤”
冬はニット用として一般的な洗剤と使い分けている方も多いんじゃないでしょうか。
では、おしゃれ着用洗剤は一般的な衣類用洗剤と何が違うかご存知ですか?
本日はおしゃれ着用洗剤の特徴と冬におすすめのおしゃれ着用洗剤ベスト3を紹介します。
「おしゃれ着用洗剤」ってどんなもの?
おしゃれ着用洗剤とはウールやシルクといったデリケートな素材を、極力ダメージを抑えて洗うための洗剤です。
洗濯用洗剤の液性は、基本的に中性もしくは弱アルカリ性の2択です(例外的に酸性もあり)。
衣服に付着する汚れは汗や皮脂、手垢、食べこぼしなど、ほとんどが酸性の汚れのため、酸性と反対の性質をもつ弱アルカリ性の洗剤で中和するほうが汚れはよく落ちるんです。
ですが、おしゃれ着洗剤の液性は基本的に中性。
冬物衣類のウールやカシミヤなど、暖かい動物性の繊維の主な成分はタンパク質。
弱アルカリ性はウールなどの主成分タンパク質を溶かしてダメージを与えてしまうなど、洗浄力が高い反面、デリケート衣類には向かないからです。
洗浄力よりも衣類への負担軽減を重視した洗剤がおしゃれ着用洗剤
一般の中性洗剤とおしゃれ着洗剤の違い
実はおしゃれ着用洗剤以外にも、一般的な液体洗剤の多くも中性です。
一般的な洗剤=弱アルカリ性
おしゃれ着用洗剤=中性
と言われることもありますが、それだけではないんです。
おしゃれ着用洗剤とその他の一般的な中性洗剤の違いの一つはシリコンや柔軟化剤など繊維のすべりをよくする成分が入っているか否か。
おしゃれ着用洗剤には繊維をコーティングしながら洗う成分が入っているんです。
ちなみにシリコンはヘアコンディショナーやリンスなどにも使われていて、柔軟剤と役割が似ています。
そのためシリコンや柔軟化剤が入っているおしゃれ着洗剤に柔軟剤は必要ありません。
ただし、香りをつけたい場合は柔軟剤を使ってもOKです。
おしゃれ着洗剤で洗ったほうがいい衣類
おしゃれ着洗剤を使ったほうがいい衣類は、ウールやシルクなどの動物性素材だけではありません。
•毛玉のできやすいアクリルニット
•静電気が発生しやすい化学繊維
•色落ちしやすいデニムや濃色のコットン
•型崩れしやすいニット類
これらのデリケート衣類には、繊細な繊維をシリコンや柔軟化剤でコーティングしながら洗えるおしゃれ着洗剤が向いています。
おしゃれ着洗剤を使用するかどうかの判断ポイント
おしゃれ着洗剤を使うかどうかの目安は、洗濯表示。
「手洗い」もしくは「弱水流」マークがついたものはデリケート衣類なので、おしゃれ着洗剤を使って洗います。
洗濯機を使う場合は洗濯ネットも併用するとより生地を傷めることなく洗えますよ。
衣類に優しいおしゃれ着洗剤ですが、なんでも洗えるわけではありません。
毛皮や皮、極端に色落ちする衣類など、水洗い不可の洗濯マークがついた衣類には使用できません。クリーニング店に任せるほうが無難です。
おしゃれ着用洗剤が普段使いには向かない理由
衣類に優しいのであれば、すべての衣類をおしゃれ着洗剤で洗えばいいと思うかもしれませんが、そうともいえない理由が2つあります。
①コスパの低さ
1つはコストパフォーマンスの低さです。一般的な中性洗剤の洗濯1回の洗剤コストが約10円なのに対して、おしゃれ着用洗剤の場合は洗濯1回の洗剤コストは約20円と倍ほどかかります。
汚れ落ちの悪さ
そして、もう1つ!決定的なのが汚れ落ちの悪さです。一般的な中性洗剤とおしゃれ着洗剤では、含まれている界面活性剤の割合が違います。
一般的な中性洗剤に含まれる界面活性剤の割合は23〜56%ほど、対しておしゃれ着洗剤は19〜22%です。絶対ではないのですが、基本的には界面活性剤の割合が高いほうが汚れ落ちはいい傾向にあります。
そのため、おしゃれ着洗剤は一般的な洗剤と比べて洗浄力がどうしても劣りがち。軽い汗程度なら問題ないですが、シミになった衣類や食べこぼしなどの汚れを落とすには不向きです。
汚れ落ちを重視する普段着洗いには、一般的な中性洗剤か、洗浄力の高い弱アルカリ性の洗剤がおすすめです。
ふっくら安心!おしゃれ着用洗剤ベスト3
冬物衣類の洗濯は縮ませないのはもちろんのこと、ふっくら仕上がると肌触りも見た目の質感もアップします。
そんな冬物衣類に向いているおしゃれ着用洗剤ベスト3はこちら。
衣類を優しく洗いたい場合は総合力の「アクロン」
使いやすさ、デリケート素材への負担、コスパ、手に入りやすさの総合点ではアクロンです。
ウールへのダメージも少なく安心して洗える洗剤。
どこのドラッグストアでも安価で購入できますし、もっとも使いやすい洗剤といえます。
洗浄力は弱めですが、汗をかきにくい冬物衣類には十分。ウールの仕上がりとふんわりとした肌触り、冬に頼りになるおしゃれ着用洗剤です。
個人的にベスト1 「ecoストア wool&Delicates」
自然に配慮された成分を使うのが特徴のecoストアのおしゃれ着用洗剤。
パッケージがおしゃれで、洗剤、柔軟剤、おしゃれ着用と揃えるとランドリールームから生活感が消えます。
購入価格が1168円と高めなので手を出しにくいですが、使用量が少なく1回の洗濯コストで考えると実はとても安価。
おしゃれ着用洗剤の1回の洗濯にかかる洗剤コストは約20円。ecoストアは10.5円と一般的な洗剤と変わりません。
デリケート衣類も優しく洗えるのに、おしゃれ着用洗剤の中では洗浄力も高いんです。
ほとんど店頭では見つけられないので、ネット販売で購入しないといけないのがマイナスポイントではありますが、ecoストアはシリーズを通して洗い心地の良いお気に入りの洗剤です。
消臭しっかり部屋干し派におすすめのシャレボン
エマール、アクロンに次ぐおしゃれ着用洗剤の定番となってきたネイチャーラボの「シャレボン」。ドラッグストアでも手に入れやすい商品です。
ラグシュアリーな香りとパッケージがテンションを上げてくれます。
おしゃれ着用洗剤にはめずらしく抗菌剤が入っていて部屋干し派に嬉しいおしゃれ着用洗剤。
洗濯1回の洗剤コスパが約40円と低いのがマイナスポイントですが、柔軟剤を使わなくてもウールをふんわり仕上げます。
縮みなどのダメージも少なく香りに高級感があり消臭力も強いです。洗剤に香りを求める方や部屋干し派の方に向いている洗剤です。
以上が冬におすすめのおしゃれ着用洗剤ベスト3。
おしゃれ着用洗剤といえばエマールも有名ですが、2022年のリニューアルに伴って洗浄力がアップした分、ウールへのダメージが気になるようになりました。
とちらかといえば、汗をたくさんかく夏向きのデリケート衣類に向いているかなという印象。
▼おしゃれ着用洗剤を洗い比べた記事はこちら▼
おしゃれ着用洗剤を洗い比べた結果を公表します
悩みの多い冬物衣類を洗う洗剤選びの参考になれば幸いです。