おしゃれ着用洗剤を5種類洗い比べた結果
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
自宅でウールやシルクなどのデリケート衣類が洗えると人気のおしゃれ着用洗剤は、洗浄力は一般の洗剤に比べて劣るものの、衣類を優しく洗うことができるのが特徴です。
汗をたっぷり吸った夏物衣類は向きませんが、夏に比べて汗や皮脂汚れの少ない冬には大活躍する洗剤です。
おしゃれ着用洗剤といえば「アクロン」と「エマール」が有名ですが、今年はファーファで有名なNSファーファ・ジャパンブランドの「COCORO」がフルリニューアルして色あせを防止しながらおしゃれ着も洗える洗剤に生まれ変わりました。そんなCOCOROを含めたおしゃれ着用洗剤5種類を洗い比べます。
2022年版おしゃれ着用洗剤の洗浄力テストです。洗剤選びの参考にしてもらえると嬉しいです。
おしゃれ着用洗剤は普通の洗剤と何が違うのか?
デリケート衣類を洗うには「おしゃれ着用洗剤」でないといけないのか?普通の洗剤ではダメなのか?
こんな疑問をもったことはありませんか?
以前は洗剤=弱アルカリ性だったので、普通の洗剤ではウールやシルクは洗えませんでした。ただ今は液体洗剤が主流で中性の洗剤も増えました。
実はおしゃれ着用洗剤ではなくても、一般的な中性液体洗剤ならデリケート衣類は洗えます。
だったら、何が「おしゃれ着用」なのかというと、普通の洗剤に入ってない衣類を保護するコーティング剤や色あせ防止剤が入っていて、おしゃれ着用洗剤で洗うことで衣類の縮みを防止するだけでなく、アイロンがかけられないような熱に弱い素材や複雑な縫製の衣類もシワがつかないように洗えたり、色落ちしやすい衣類も比較的安全に洗えるんです。
2018年からはカタチきれい成分により洋服のヨレも補正してくれるようになったりと液性だけではない差別化がされてきています。
とはいえ、なんでも洗えるかといえば、そうではなくて基本的に水で洗えるものはおしゃれ着用洗剤で洗濯可能ですが、水洗いできないレザーや毛皮は洗えません。
自宅で洗っていいかどうかの判断は洗濯表示マークを参考にしてください。
今回試したおしゃれ着用洗剤5種類はこれ
・LION アクロン
・花王エマール
・eco store wool&Delicates(おしゃれ着・ウール用)
・ネイチャーラボ シャレボン
・NSファーファ COCORO
洗浄力テスト
口紅、卵、醤油、ボールペン、果汁、ソース、ミートソース、カレー、ごま油といった9つの汚れをつけた布を洗って汚れ落ち具合をそれぞれ5段階で点数をつけます。
洋服へのダメージテスト
デリケート素材といわれているレーヨン100%、ウール100%
これらを洗った後の縮み具合や肌触りを確かめます。
洗い比べた結果発表
では、洗浄力、消臭力、衣類へのダメージ、コストパフォーマンスを比べた結果です。
LION アクロン
購入価格 198円
洗濯1回のコスパ 17.6円(水30Lの場合)
洗浄力 26点(45点中)
消臭力 3点(5点満点)
縮み率(ウール)3.4%
縮み率(レーヨン)11.9%
去年からリニューアルなしでパッケージも同じです。
去年の高評価を引き継ぎつつ安定のアクロンです。
花王 エマール
購入価格&コスパ購入価格 238円
洗濯1回のコスパ 19.0円(水30Lの場合)
洗浄力 30点(45点中)
消臭力 3点(5点満点)
縮み率(ウール)4.0%
縮み率(レーヨン)12.9%
エマールは昨年から成分が大きく変わりました。クエン酸塩の分量が増えたこと、おしゃれ着用洗剤では珍しい酵素が入ったこと。
そのことで洗浄力は昨年よりも格段に上がりました。
一般的な中性洗剤と変わらない洗浄力なので、冬物衣類の洗剤はエマールだけにしてもいいかもしれません。
NSファーファ・ジャパン COCORO
購入価格 661円
洗濯1回のコスパ 39.7円(水30Lの場合)
洗浄力 26点(45点中)
消臭力 4点(5点満点)
縮み率(ウール)4.0%
縮み率(レーヨン)14.7%
2017年から販売されている「ファーファ ココロ」が2022年3月にパッケージ、成分ともにフルリニューアル。“衣類ケア”に重要性に置いたおしゃれ着も洗える洗剤として生まれ変わりました。
最大の特徴は毛羽立ちカット機能。
毛羽立ちが起こると光が乱反射を起こし白く見えたり、染料がいきわたっていない白い部分が露出することで白くっぽく見えることがあり、それを白化現象と言います。
COCOROはその白化現象に着目した新しい洗剤です。
洗ったものを拡大してみると、確かに他の洗剤に比べてCOCOROの毛羽立ちは抑えられているのがわかります。
少々コスパが悪いですが、毛羽立ちが気になる方にとっては “救い” となる洗剤ではないでしょうか。
ラボン シャレボン
購入価格 502円
洗濯1回のコスパ 40.2円(水30Lの場合)
洗浄力 27点(45点中)
消臭力 4点(5点満点)
縮み率(ウール)2.7%
縮み率(レーヨン)14.4%
レノア、アクロンに次ぐおしゃれ着用洗剤の定番となってきたネイチャーラボの「シャレボン」。ドラッグストアでも比較的手に入れやすい商品です。
ラグシュアリーな香とパッケージがテンションを上げてくれます。
おしゃれ着用洗剤にはめずらしく抗菌剤は入っていて、部屋干し派に嬉しいおしゃれ着用洗剤です。
ウールの洗い上がりの風合いは一番良かったです。
eco store wool&Delicates(おしゃれ着・ウール用)
購入価格&コスパ購入価格 1168円
洗濯1回のコスパ 10.5円
洗浄力 28点(45点中)
消臭力 5点(5点満点)
縮み率(ウール)2.2%
縮み率(レーヨン)13.1%
eco storeの洗剤は仕上がりがよく、パッケージがおしゃれで洗剤を並べておくだけで、ランドリールームから生活感が消えます。
ウールの縮みにくさと消臭が秀悦!
パッケージはおしゃれなんですが、外国製品にありがちな液ダレしやすいキャップが残念ポイントです。
ドラックストアよりも、輸入品を扱うバラエティーショップなどで販売されています。
おしゃれ着用洗剤を5種類洗い比べた総評
洗浄力ならエマール
エマールは酵素が入って洗浄力が増しました。洗浄力では頭ひとつ抜けています。
一般的な液体洗剤(中性)と変わらないくらいの洗浄力なので、汗や皮脂などが少ない冬物衣類なら、エマール1本あればいいかもしれません。
とくに食べこぼしの多い小さなお子様のおしゃれ着におすすめ。
ただ、洗浄力が上がった分、ウールへのダメージが若干気になります。
ウールよりもアクリルやポリエステル素材の衣類が多いという方はエマール一択でいいんじゃないかと思います。
総合的にオススメはアクロンとeco sutore
使いやすさ、デリケート素材への負担、手に入りやすさの総合点ではアクロンです。
シワになりやすいコットンや麻もシワが少なくキレイに仕上がりました。
ウールやレーヨンの縮み率も低めで安心です。まさに安定のアクロン
そして、個人的にどれか一つ選ぶとしたらeco store Wool&Delicates。
ウールの仕上がりとふんわりとした肌触りと消臭力が頼りになる1本です。
購入価格が1168円と高めなので手を出すには勇気がいりますが、使用量が少なく1回の洗濯コストで考えると実はとても安価なんです。
パッケージがおしゃれで、洗剤、柔軟剤、おしゃれ着用と揃えるとランドリールームから生活感が消えます。
ほとんど店頭では見つけられないので、ネット販売で購入しないといけないのがネックではありますが、シリーズを通して洗い心地の良い洗剤です。
より詳しい実験結果が知りたい方は、私が管理するブログ「洗濯ラボノート」にてお確かめください(外部サイトへ移動します)。
本日は以上です。あなたの楽しい洗濯ライブのお手伝いになれば幸いです。