子どもに怒鳴っちゃう…保育士ママの苦悩
私は保育歴11年、小学生の娘と息子を育てる2児のママです。
わが子がまだ小さかったころ、私にはとてつもなく苦しい時期がありました。それは、【わが子に怒鳴ることをやめられなかった】ことです。
保育経験もあり、子育てには自信がありました。しかし、いざ自分の子育てが始まってみると、思い通りにいかないことばかり。1人で約30人ほど見ていた保育士でも、わが子1人に対して悪戦苦闘してしまったんです。
《保育》と《子育て》は違うということを思い知らされました。
間違えないでいただきたいのが、私が怒鳴ることをやめられなかったのは、わが子に対してです。最近では”不適切保育”という言葉をよく耳にするようになりましたが、それとは違います。
『園の子には優しく対応できることも、わが子となると厳しく叱ってしまう』
これは保育士ママあるあるで、それによって落ち込んでしまうママが多いんです。私も当時は同じで、園では穏やかにいられるのに、家に帰ったとたん怒鳴ってしまう自分を責めたり反省を繰り返す毎日でした。
後にわかったことですが、【人は身近な人に程イライラを感じやすい】という脳の特性を持っています。
ですから当時の私と同じ様に、園の子とわが子との対応に違いがあることに落ち込んでいる保育士ママがいるとしたら、「それは脳のメカニズムのせいで、あなたのせいではないよ」とまず伝えたいです。
▷保育士ママの落とし穴
保育士の多くは”子どもが好き”でこの仕事に就いていることでしょう。保育歴を重ねるごとに、子どもの扱いがわかってきて子ども対応についても自信がついてきます。
そんな中、自分の子育てがはじまるとしたら、それはもう期待や楽しみでいっぱいな気持ちになるものです。
しかし実際、子育ては思うようにいきませんでした。そもそも、家での子どもの姿と園での子どもの姿は違うんです。
「いいところを見せたい」と思える先生や、自分と同じように頑張るお友達がいる園では、子どもたちはいつも以上に頑張ろうとします。ちょっとのわがままも我慢するのです。
でも家に帰るとその反動や疲れもあり、遠慮なくわがままを言います。きょうだいがいればケンカをしたり、園よりもトラブルが多くなることも…。
「私の子育てこんなはずじゃなかった…」
そう思ったことが何度あったことでしょう?
保育士ママの落とし穴は
・保育経験から、子育てに自信を持っている
→実際は上手くいかないことばかり…
・園の子ども対応と家での子ども対応を同じで大丈夫だと思っている
→園では子ども対応が上手くできるのに、わが子にはできない…
・子どもが好きすぎる
→子どもが好きなはずなのに、わが子に怒ってしまう私は最低だ…
と、現実のギャップにやられてしまう保育士ママは少なくないのです。
▷子どもの知識があるがゆえにイライラ
また、保育士ママは子どもに対する知識があります。
・何歳までにこれができていた方がいい
・発達障害の特徴
など、知識があるばっかりに心配事が増えたり、先回りして援助してしまうことが増えます。
わが子に口うるさくなったり、できないことにイライラしたりすることが増えると、いつの間にか怒ることが多くなっていきます。
▷自分の子育てレベルを無意識に上げがち
保育士経験があったとしても、ママとしては周りと同じ初心者なはず。でも無意識に、自分の子育てレベルを上げてしまうのが保育士ママです。
手作りおもちゃを用意してみたり、リズムや体操など、自分の保育でもやったことのあることをわが子にも経験させたり、工作に凝ってみたり…。
まさに私がそうでした。「こんなことをさせてあげたい!これも経験させてみたい!」と、気持ちばかりが大きくなって、子育てを頑張りすぎてしまいます。
もちろん余裕があるママだったら、わが子のために色々頑張ったり経験をさせてあげることは良いことです。
しかし私のように無理をして子育てのレベルを上げたことで、余裕がなくなり怒鳴ることが多くなって、できない自分に落ち込んでしまっていては意味がありませんよね。
▷保育士ママは子育てにつまずきやすい
私のInstagramのフォロワーさんにも保育士ママが多く、そのほとんどの方が同じような悩みを抱えていました。
「保育士さんだから、子どもに慣れてていいね」
「保育経験あるから、楽勝でしょ!」
保育士ママはそんな言葉をママ友やわが子の担任の先生にかけられることが多いのですが、そんなことはありません。
みんなと同じように悩みますし、むしろ保育経験があるからこそ苦しんでいることがあります。
当時子育てに苦しんでいた私に言いたいことは、
・保育経験は関係ない!私たちだってママになるのは初めて!
・わが子に、園の子と同じ様に対応できないのはみんな同じ!脳のメカニズムのせいだから気にしない!
・もっと自分の子育てのハードルを下げて、力を抜いて楽しもう!
ということです。
今、同じように悩んでいる保育士ママさんたちにもこの言葉を伝えたいと思います!
このほかにも子育てに役立つ情報を投稿しています。最後までお読みいただきありがとうございました。