Yahoo!ニュース

誤飲事故から子どもを守る!洗濯のプロが教えるパック型洗濯洗剤の安全な使い方と保管術

平島利恵洗濯研究家

4児の母で洗濯研究家の平島利恵です。洗濯用パック型液体洗剤はお使いですか?このタイプの洗剤は、濃縮液体洗剤を水溶性フィルムで包んだもので、計量の手間が省けるため便利ですが、取り扱いに注意が必要です。

国民生活センターからも、誤飲などの事故が多発しているとの注意喚起されています。

H26年~27年の1月末までの間に152件もの事故情報が寄せられ、年齢別では3歳以下の乳幼児110件と全体の72.4%を占めています。

【参照:消費者庁 洗濯用パック型液体洗剤に気を付けて!(外部リンク)】

洗濯用パック型液体洗剤の誤飲事故が多発!使用・保管時の注意点

洗濯用パック型液体洗剤はカラフルで小さく、キャンディーやゼリーに見えることから、特に子どもや高齢者、認知症患者の方が誤飲する可能性があります。

誤飲を防ぐための3つの注意点

1.子どもや高齢者の手の届くところに保管しない
目につかない場所に保管することで、誤飲のリスクを減らします。

2.使用後はしっかり蓋を閉める
使用後はすぐに蓋を閉め、洗剤を保管場所に戻す習慣をつけましょう。

3.洗剤を濡らさない
水分に触れるとフィルムが非常に溶けやすくなるため、使用時には必ず手を乾かしてから取り扱いましょう。

洗剤の破裂リスク:軽い力で破れる

国民生活センターの実験によると、濡れたパック型洗剤は豆腐をつぶす程度の力で破れてしまいます。誤って口に入れた場合、唾液でフィルムが溶け、中身が簡単に口内に広がるリスクがあります。

また、使用時に濡れた手で握ると、破裂して洗剤が手や目に付着するリスクもあります。特に、パック同士がくっついているものを、はがす際は注意が必要です。

誤飲した場合の対処法

もし誤って口に入れてしまった場合は、洗剤の成分が分かるように商品パッケージを持参し、早急に医療機関を受診してください。

国民生活センターによる啓発動画

【出典】独立行政法人 国民生活センター(外部リンク)

家庭で洗剤を保管する際の注意点

1.詰替えによる誤飲防止

液体や粉末洗剤の詰め替え時に、飲料や食品の容器、ペットボトルを使用しないでください。オシャレな容器でも、誤飲の危険性が高まります。洗剤は専用の容器に入れ、分かりやすく表示しておきましょう。

2.洗剤の保管場所

認知症の方や子どもがいる家庭では、洗剤の保管場所を工夫し、手の届かない安全な場所に保管することが重要です。

洗濯用パック型液体洗剤は便利ですが、誤飲や皮膚への付着などのリスクがあります。子どもや高齢者がいる家庭では特に注意が必要です。正しい保管と使用方法を守り、安心して洗濯を行いましょう。

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

平島利恵の最近の記事