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夏服は必ず洗ってから衣替えを!洗濯のプロが教える、簡単汗抜き洗濯【知って得する洗濯術】

平島利恵洗濯研究家
夏服の「しまい洗い」で服の寿命を延ばそう!

4児の母で洗濯研究家の平島利恵です。もうすぐ衣替えですね!夏服をしまう前に、しっかりと洗濯はしましたか?夏はたくさん汗をかく季節です。そのままの状態で衣替えをしてしまうと、来年着る時に黄ばみや臭いが出てしまうことが…。

今回は、夏服を洗ってから衣替えをする理由と、簡単な汗抜き洗濯術をご紹介します。

なぜ夏服は洗ってから保管する必要があるの?

1. 黄ばみを防ぐため

汗や皮脂汚れが衣類に残ったまま保管すると、汚れが酸化し、黄ばみの原因になります。特に襟元や袖口の部分は、汗がたまりやすく、酸化が進みやすい場所です。

2. 臭いの原因を除去するため

汗や皮脂の汚れを放置すると、それをエサに雑菌が繁殖し、不快な臭いを発生させます。衣類の繊維の奥まで染み込んだ臭いは、洗濯機で洗うだけでは取り除くのが難しくなってしまいます。

3. 虫食い被害を防ぐため

汗や皮脂が残っていると、それをエサに虫が寄ってくることがあります。特に、自然素材で作られた衣類は虫食いの被害に遭いやすいため、衣替え前に汗や汚れをしっかり落とすことが重要です。

汗が染み込んだ夏服の「しまい洗い」

【事前準備】襟袖汚れを落とす

襟や袖口など、特に汗が溜まりやすい部分は、事前に部分洗いをします。洗剤を塗布し、繊維の奥まで染み込むよう、優しくもみ洗いします。

既に黄ばんでいる場合

洗濯機にかける前に、洗浄力の高いアルカリ性粉末洗剤×ぬるま湯でつけ置き洗いし、汚れを繊維の奥から浮き上がらせましょう。

洗濯機洗いする場合

夏服には汗がたっぷり染み込み、目に見えない皮脂汚れも付着しています。
しまい洗いの際は、洗浄力の高いアルカリ性洗剤でしっかり洗いましょう。

洗濯時のポイント

  • 衣類量を減らす(縦型:洗濯槽の8割まで、ドラム式:5~7割まで)
  • 洗い11分、すすぎ2回以上で洗濯する
  • 洗濯後はすぐに干し、完全に乾かす

洗濯機で温水洗いをすると、汚れもニオイもスッキリ落ちるのでおすすめです。

手洗いする場合

デリケートな素材は手洗いをします。中性洗剤をぬるま湯に溶かし、軽く押し洗いをすることで、繊維を痛めずに汚れをしっかりと落とせます。洗い終わったら十分にすすぎ、形を整えて陰干しをしましょう。

自宅で簡単にレーヨンの洗い方

衣替えで収納する前の注意点

1. 完全に乾かす
湿った状態で保管すると、カビや臭いの原因になります。しっかりと乾かしてから収納しましょう。

2. 清潔な場所で保管
虫が寄ってこないように、ほこりや湿気の少ない清潔な場所で保管します。収納場所の換気や湿気対策も重要です。

3. 通気性の良いカバーを使用
衣類に直接触れないように、通気性の良いカバーを使い、長期間保管する際も空気が循環する環境を整えましょう。

洗濯のプロからのアドバイス

  • 素材に合わせた洗剤を選ぶ
    デリケートな素材は、おしゃれ着洗いで、衣類を痛めないようにケアしましょう。
  • 高温のお湯は避ける
    高温のお湯で洗うと、衣類の色落ちや変形の原因になることがあります。必ず洗濯表示で確認しましょう。
  • 乾燥機は低温で使用
    高温の乾燥機は、衣類を縮ませたり、繊維を傷める原因になります。必ず低温設定で乾燥させるか、自然乾燥を心がけましょう。

夏服の衣替えは、ただ衣類をしまうだけではなく、次のシーズンも快適に着られるようにケアすることが大切です。汗や皮脂汚れをしっかり取り除き、清潔に保管することで、来シーズンも綺麗な状態でお気に入りの服を楽しみましょう。
簡単な汗抜き洗濯術を取り入れて、ぜひ実践してみてください。

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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