2018年12月13日 超党派による「食品ロス削減及びフードバンク支援を推進する議員連盟」が発足
2018年12月13日、超党派による「食品ロス削減及びフードバンク支援を推進する議員連盟」が発足し、昼の12時30分より、設立総会が衆議院議員会館(東京)で開催された。
参議院議員で公明党食品ロス削減推進PT(プロジェクトチーム)座長を務める竹谷とし子議員の事務所から、開催について、事前に教えて頂いていた。筆者は13日の同じ時間帯に、東京都港区主催の食品ロス削減シンポジウムで、基調講演とパネルディスカッションに登壇したため、参加が叶わなかった。
竹谷とし子議員の12月13日付のブログ記事に当日の様子が書かれている。
また、国際連合食糧農業機関(FAO)の日本公式ツイッターアカウントにも、FAO駐日連絡事務所所長のチャールズ・ボリコ氏が挨拶する様子が投稿されている。
2016年10月、拙著で「食品ロス削減は超党派で取り組むべき」と提言
このように、食品ロス削減に関し、国会議員が党派を超えて取り組む動きは本当にありがたい。
2016年10月に上梓した拙著『賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか』の中で、「食品ロス削減は、党派にこだわらない動きになればと願っている」と書いた。
というのも、以前、子どものいじめや自殺に関する問題が、超党派の議員の活動によって大きく動いたのを経験していたからだ。
食品メーカー時代に支援していた「チャイルドライン支援センター」では、子どものいじめや自殺などの社会的課題に対し、議員の方が、党派を超えた「超党派」として活動し、その後、省庁が動き、改善への動きが大きく広がった。
食品ロス削減も、党派を超えての動きになってほしいと願っていたので、ようやく念願が叶ったことになる。
竹谷とし子議員も、ツイッターで書いて下さっていた。
複数の議員が設立総会について情報発信
12月13日の設立総会については、複数の議員がツイッターで発信している。
お寺のお供え物を食品ロスにせず必要なところに活かす「おてらおやつクラブ」は超宗派で活動
お寺のお供え物を、放置して食品ロスにしてしまうことなく、ほとけさまのお下がりとして、必要な子どもたちにおやつとして活かす、おてらおやつクラブ。筆者は、おてらおやつクラブが発足した2014年にこの活動を知り、全国の食品ロスの講演で紹介してきた。その流れで、2017年にNPO法人化してからは、ボランティアで役員(監事)を務めている。
この、おてらおやつクラブの活動も、宗派を超えた「超宗派」だ。
2018年10月には2018年度グッドデザイン大賞を受賞し、2018年11月には環境大臣賞優秀賞(グッドライフアワード)を受賞した。
2018年度のグッドデザイン賞には、4,789件もの応募があったという。その中から選ばれた大賞だ。
おてらおやつクラブの活動は、2018年12月現在、全国992寺院、おやつを受け取った子どもの延べ人数は、およそ9,000人におよぶ。
わずか4年半の活動でここまでの成果を出せたのは、47都道府県のお寺が「おそなえを、おさがりとして、おすそわけ」という理念に共感し、宗派を超えて、共に活動してきたからではないだろうか。
超党派による食品ロス削減の動きに期待
2018年12月10日に閉会した臨時国会では、食品ロス削減の法律案は通らなかったが、国会議員の方々の、超党派による食品ロス削減の動きに、今後、より一層、期待したい。
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