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コロナ禍でポッドキャスト人気 米利用者1.2億人に、フェイスブック幹部が今夏開始の音声SNSを語る

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
画像出典:米Apple

筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで

[1]コロナ禍でポッドキャストが人気、米国利用者数1億1600万人に

米ウォール・ストリート・ジャーナルは4月23日、新型コロナの影響でポッドキャスト(音声番組)の人気が高まっていると報じた。運営企業の売上高は右肩上がりで増加しており、米国における2021年の売上高は初めて10億ドル(約1080億円)の大台を突破する見通し。

米調査会社のエジソン・リサーチによると、21年の月間利用者数は、12歳以上の米国人の41%に当たる1億1600万人になる見通し。前年から11%増えるとみている。

何年もの間、この市場で先行していたのは米アップル。だがスウェーデンのスポティファイ・テクノロジーが企業買収したり、著名人と契約したりしてオリジナル番組を強化し、競争が激化した。米アイハートメディアや米シリウスXMホールディングス、米アマゾン・ドット・コムなどが市場参入している。

[2]アマゾンが出品業者の販促ルールを緩和 電子メールのプロモ可能

米アマゾン・ドット・コムは、メーカーや小売企業などの出品業者が顧客とコミュニケーションを取れるようにする機能を導入した。米CNBCが2021年4月23日に報じた

アマゾンに出品しており、同社の「ブランド・レジストリー」プログラムに加入している企業は、顧客に新製品やプロモーションなどの案内を電子メールで送れるようになる。企業のアマゾン内ストアや「Amazon Live」と呼ぶ商品紹介動画をフォローしている顧客が対象になるという。

これまでアマゾンは、トラブル発生時などの特別な場合を除き出店業者が顧客に直接連絡を取ることを禁じていた。アマゾンの広報担当者は「顧客がお気に入りのメーカーと関わりを持てるよう手助けする」と述べた。

現在、アマゾンに出品している米国のメーカーは78%に上り、2019年の55%から急増した。「ブランド・レジストリー」プログラムに登録している企業は35万社に上ると報じている。

[3]フェイスブックのアプリ部門トップ、今夏開始予定の音声SNSについて説明

米フェイスブック(FB)が先ごろ発表した音声SNSは、一時的なブームに乗ったものではなく、これまで何年もかけて開発してきたもののようだと、米CNBCが4月23日に報じた。フェイスブックのアプリ部門トップのフィジー・シモ氏がCNBCとのインタビューで説明したという。

フェイスブックは21年4月19日、Clubhouse(クラブハウス)の競合サービスとなる「Live Audio Rooms(ライブオーディオルーム)」を開発中だと明らかにした。今夏にもフェイスブックのアプリや対話アプリ「メッセンジャー」内ですべてのユーザーに提供するとしている。

クラブハウスの成功を参考にして対抗サービスを発表したのかとの問いに対し、シモ氏は「我々は長い期間、音声(サービス)を検討していた」と述べ、「ライブオーディオルームは何年もかけて開発してきた」と付け加えた。

サービスの技術基盤としてAI(人工知能)を使った音声機能を長年開発していたという。シモ氏によると、利用者が海辺や川辺にいるかのような音響効果を作り出したり、エイリアンのような声に変換したりすることが可能。「空間オーディオ」技術も開発しており、利用者同士が1つの部屋にいるかのような臨場感を出せるとしている。

フェイスブックは4月19日に、短尺の音声コンテンツをニュースフィードに投稿する「Soundbites(サウンドバイツ)」や、アプリ内のポッドキャスト(音声番組)機能も発表した。こちらは数カ月以内に始めるとしている。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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