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【富田林市】あっ!誰かがクレーンに乗って、レインボーホールの壁に絵を描いている!その理由はなに?

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

例えば何か新しいものができそうな雰囲気があったり、無くなった物がそのあとどうなるのかを、私は定点観測しています。

ひとつの例として近鉄喜志駅の近く、ニトリの隣で工事が始まったときも定点観測をしています。それが後でオークワであることがわかるといった具合です。

同じような例として、昨年の春まで喜志駅から富田林駅に向かう途中の粟ヶ池のあたりには踏切がありましたが、一昨年、昨年と高架の線路が開通し、その踏切はなくなりました。

線路を高架にしたのは、美原太子線粟ヶ池バイパスの踏切を無くす狙いがあり、ようやく昨年の春に実現したといういきさつがあります。

あれから一年余り、踏切が無くなったことで、線路跡がどうなっているのか定点観測をするために、私は喜志駅から電車に乗りました。

高架の下のあたり、線路があった跡地で工事が進んでいます。まだ何になるかはこれからの楽しみです。ところが、ちょうど画像の中央付近にある建物、レインボーホールの壁の一部が白っぽく見えました。

昨年撮影
昨年撮影

高架が開通した直後の画像と見比べてみましょう。レインボーホールの右側には白っぽいものが見当たりません。

さらに電車が近づくと驚きました。白っぽいところに何か口を大きく開けた動物の絵が描かれています。それに加えてクレーン車のようなものが見えます。これは何なのでしょう?

とても気になった私は、富田林駅で電車を降りてレインボーホール方面に引き返しました。

粟ヶ池の北側にレインボーホールがあります。

レインボーホールの正式名称は、富田林市市民会館で、富田林商工会館もあります。電車から見えた方向はレインボーホールの西側の壁です。

西側の方に向かうと、クレーン車があります。なぜ絵を?そしてクレーン車まで来ているのでしょうか?

現場にはWALL SHARE株式会社の川添孝信代表がいました。お話を伺うと、この絵の正体はミューラル作品であることがわかりました。WALL SHAREが富田林市と協業して行っているプロジェクトです。

富田林市内にはミューラル作品がいくつかあります。画像のように近鉄富田林駅南側にもありますし、金剛東中央公園にもミューラル作品があり、こちらは以前記事として紹介したことがあります。

そして今回が第3弾ということですが、過去のものとは規模が違います。何しろクレーンを用いて絵を描いているのです。WALL SHAREの川添代表はクレーンの資格を持っているので、クレーンの操作ができるそうです。

川添代表のお話では、彼の会社、WALL SHAREはミューラル作品に特化しているということもあり、日本はもとより世界中のミューラルアーティストとの接点があります。クライアントからのオファーがあれば、クライアントのニーズに即した作品を描けるアーティストの手配がすぐに行えるとのこと。

今回のレインボーホールで求めていた作品が描けるアーティストとして、イタリアを拠点に活動する日本人のTWOONE(トゥーワン)さんが担当することになりました。

TWOONE(トゥーワン)さんの本名は釣博泰(つりひろやす)さんで、1985年に横浜で生まれました。高校卒業後にオーストラリアメルボルンに移住し、ストリートアート活動を開始、2014年にドイツベルリン移住を経て2021年からイタリアを拠点に活動しています。

TWOONEさんはこれまで世界15か国以上で公共機関や企業・コミュニティ団体からの依頼を受けて、大規模な公共壁画を30作品以上手掛けています。それにしても、筆でもない長い棒を使って描くという手法はそれだけでもすごいのに、こんな立派な絵が描けるとは本当に驚きです。

ちなみにミューラルとして描いているのは龍です。これはレインボーホールの南側にある粟ヶ池と関係があるとのこと。

レインボーホールのすぐ隣にある籠神社は和邇宮(わにみや)別宮は、粟ヶ池に住む竜神を祀っており、籠神社・粟ヶ池にまつわる龍伝説の神話を由来に描いています。

ミューラル作品を描いている壁の反対側には近鉄の高架線が見えます。そのため近鉄電車からミューラル作品が見られたわけです。川添代表の話ではミューラル作品の制作活動は25日まで行われ、26日に完成お披露目会を行うとのこと。

完成お披露目会の暫定スケジュールは次の通りになっています。(変更の可能性あり)

  • 12:45 ワークショップ(受付)
  • 13:00 ミューラル完成イベント
  • 13:05 アーティスト(TWOOEさん)と市長のトークセッション
  • 13:30 ワークショップ開始
  • 15:00 ワークショップ終了

川添代表の話によると富田林では今後も年にひとつずつミューラルを町に増やしていく計画があり、2025年度の話もすでに進みつつあるとのこと。富田林がミューラルにあふれる町になるのはとても素敵なことですね。

10月26日の完成お披露目会の都合が悪くても、ミューラル作品はずっとレインボーホールで残ります。例えば広報とんだばやし10月号の裏に告知がある、11月2日の第39回とんだばやし商工祭がレインボーホールで行われます。そのタイミングでも作品が見られます。

レインボーホール(富田林市市民会館)

住所:大阪府富田林市粟ヶ池町2969-5

アクセス:近鉄喜志駅から徒歩15分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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