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中日と北海道日本ハムがリーチをかける(?)「3年連続最下位」は、どの球団が何度記録しているのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
立浪和義 MARCH 6, 2013(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 中日ドラゴンズと北海道日本ハム・ファイターズは、過去2年とも、各リーグの最下位に位置している。

 中日は、2022年が5位の広島東洋カープと0.5ゲーム差、2023年は5位の東京ヤクルト・スワローズとゲーム差なし。北海道日本ハムは、2022年が5位の千葉ロッテ・マリーンズと9ゲーム差、2023年は5位の埼玉西武ライオンズと5ゲーム差だ。

 セ・リーグとパ・リーグの連続最下位は、継続中の両球団を含め、それぞれ以下のとおり。

筆者作成
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 このストリークのトップ3――あるいはワースト3――は、1954~59年に6年連続セ・リーグ最下位の大洋松竹ロビンス/大洋ホエールズ、1958~62年に5年連続パ・リーグ最下位の近鉄パールス/近鉄バファロー/近鉄バファローズ、2008~12年に5年連続セ・リーグ最下位の横浜ベイスターズ/横浜DeNAベイスターズだ。4年連続最下位は延べ3球団、3年連続最下位は4球団が記録している。

 中日と北海道日本ハムが今年も揃って最下位でも、両リーグとも3年続けて同じ球団が最下位は、史上初ではない。2002~04年の最下位は、いずれも、セ・リーグが横浜、パ・リーグはオリックス・ブルーウェーブだった。

 一方、このストリークを止めた年に、最下位から脱しただけでなく、リーグ優勝を飾った球団もいくつかある。

 セ・リーグは、1960年の大洋(6年連続最下位→1位)と1975年の広島東洋(3年連続最下位→1位)に、2015年の東京ヤクルト(2年連続最下位→1位)と2021年の東京ヤクルト(2年連続最下位→1位)の延べ4球団。パ・リーグは、2001年の大阪近鉄バファローズ(2年連続最下位→1位)と2021年のオリックス・バファローズ(2年連続最下位→1位)がそうだ。

 1960年の大洋と1975年の広島東洋は、球団初のリーグ優勝を成し遂げた。2019~22年の東京ヤクルトは、2年連続最下位→2年連続リーグ優勝。2019~23年のオリックスは、2年連続最下位→3年連続リーグ優勝だ。

 2020年以降、中日の得点は、4年続けて両リーグで最も少ない。ホームランは、2019年から5年連続最少だ。だが、2023年は、現役ドラフトで横浜DeNAから移籍した細川成也が24本塁打を記録。今オフは、通算303本塁打の中田翔――2023年は92試合で15本塁打――が読売ジャイアンツから加入した。過去3年の中日の防御率は、リーグ1位→2位→2位と推移している。

 北海道日本ハムの過去3年は、得点がリーグ6位→6位→5位、防御率は3位→5位→3位だ。こちらも、2023年は、万波中正が25本のホームランを打った。また、規定投球回以上の3人中、上沢直之はメジャーリーグへ移籍する予定だが、オリックスからFAになった山﨑福也が加わっている。

 なお、細川や万波のように、前年からホームランを大きく増やした選手については、こちらで書いた。

「前年からホームランが10本以上増えた選手と減った選手。近藤健介のプラス18本を上回ったのは…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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