【船橋市】住宅地に広がる公園は地域のオアシス。円形の秘密は歴史にあり
船橋市の歴史は古く、
1,900年以上の歴史を持ち初詣の客数は市内最大という船橋大神宮、同じく古社である二宮神社に聳える樹齢約400年のイチョウの木、また江戸時代から代々続く本町通りの老舗割烹店など、
市内には、長い時を経て今でも人々に親しまれている場所や景観が数多く存在します。
円い地形は歴史の名残り
近隣にお住まいの方や船橋市在住歴が長い方には親しみが深いと思われる、「行田公園」も実はそんな場所の一つ。
公園周辺は円形の道路で囲まれており、この地形が長い歴史の名残りとなっています。
これほど綺麗な円形の地形は珍しく、テレビ番組でも紹介された事があるそうです。
この地区は1915年から1971年にかけて旧海軍の無線基地があった場所であり、
当時「東洋一」と謳われた巨大な無線塔、それを支える支柱が円形状に建っていました。
様々な国際通信の業務を担う中で、第二次世界大戦の幕開けとなる真珠湾攻撃を命じた暗号を発信したことが歴史的に有名とのこと。
1972年に無線塔は解体されましたが、円形区画をそのまま生かし行田公園や団地などがつくられました。
地域に溶け込む緑あふれる公園へ
そんな歴史を経て、今では住宅街にありながら約12ヘクタールの規模を誇る大きな公園として、地域の方々に親しまれています。
園内は東側と西側に分かれており、
東側は電線のない大きな空の下、シートを広げてピクニックを楽しんだり、のびのびと遊ぶことができる広大な芝生広場が特徴。
暖かくなると桜や菜の花など春の花々が綺麗に咲き誇り、より多くの人で賑わいます。
また、広場を囲むように遊歩道が整備されており、日頃からジョギングやウォーキングを楽しむ方も多くいらっしゃいます。
その他、小さなお子さん向けのわんぱく広場には遊具が並び、自転車の練習ができるエリアも。
西側は時計をモチーフにした花壇や池を中心とした日本庭園などがあり、落ち着いた雰囲気の印象です。
東側と比べると小規模ですが桜の木が立ち並ぶ広場もあり、お花見を目当てにたくさんの人が訪れます。
また、公園では定期的にフリーマーケットや各種イベントが開催されているほか、春から秋にかけてはバーベキューを楽しむことができるなど地域交流、活性化を図る場としても利用されています。
広い園内は安全と清潔さがしっかり管理されており、世代問わずたくさんの人々が訪れ、気持ちの良い時間を過ごすのに適した場所であると感じました。
かつてそびえ立っていた「無線塔」は船橋市のシンボルとして市民の方々に親しまれていたそうです。
今、その面影を見ることはできませんが、
地域に住む方々の暮らしに溶け込み、
また人々が集う場として大切にされ続けている公園です。
広い空の下、のびのび身体を動かしたり、歴史を思いながらの園内散策もおすすめです。ぜひ足を運んでみて下さい。
「行田公園」
◇住所:船橋市行田2-5
◇駐車場:あり(無料)
駐車利用可能時間は8時~17時です。
◇ホームページ
<アクセス>
◇電車:東武アーバンパークライン塚田駅より徒歩12分
◇バス:JR船橋駅北口「山手児童遊園行」乗車、「山手3丁目」下車徒歩4分
JR西船橋駅「行田団地行」乗車、「行田団地」下車徒歩5分