『第24回全国高等学校女子硬式野球選手権大会』は中止が決定。それでも一縷の望みを賭けて……。
女子の夏の大会も中止が決定
今夏行われる予定だった『第24回全国高等学校女子硬式野球選手権大会』の中止が、5月29日に発表されました。
発表されたのは、全国高等学校女子硬式野球連盟と開催地球場のある兵庫県丹波市ホームページから。
発表文書によれば、中止を決定した理由には、新型コロナウイルス感染防止対策への取り組みの長期化や、感染の第2波、3波への警戒から開催見通しが立たないこととあります。女子硬式野球部のある学校の所在地は、北は北海道、南は鹿児島県と広範囲で、長距離の移動や宿泊が伴うことへの対策が十分にとれるとは言いきれないと予測しています。
大会事務局長の堀さんによれば、以前の取材で、夏休み短縮で予定が立ちにくい対策として、7月末ごろから週末ごとに試合を決行する、対戦カードと会場を東西に分けて移動距離を短くすることなどで大会を開催することも考えていると話していましたが、最終的には中止という決断に至ったようです。
本大会は、女子の高野連と丹波市の共同主催。丹波市側の同意を得られないと開催できないという事情があります。丹波市担当課は、「男子の選手権大会の決定を参考にということもあり、決断が5月下旬になりました。春のセンバツ大会が中止になり、そしてこの選手権大会もなくなり、3年生のみなさんにとっては非常に残念なことは想像に難くありませんが、私たちは命を最優先させ今回の決断にいたりました」と話しました。
今後は代替試合開催を模索
発表の文書の最後には、『今後につきましては、スポーツイベントの開催制限が緩和されるなか、感染の第2波、3波などから感染が拡大しないことを前提としたうえで、本年10月中旬を目途に全国高等学校女子硬式野球連盟単独主催により、高校日本一を決定する「代替大会」を開催する方向で、進めていくことを加えてお知らせいたします。(連盟のHPには、報告させていただきます)』とあります。
今年の出場校は、昨年の32校から4校増えて36校(うち1チームは、複数の学校の生徒たちで組む連合チーム)の予定でした。仮に代替大会に全校が出場したとしても、『第24回全国高等学校女子硬式野球選手権大会』と銘打って、とはなりません。共催者である丹波市が、今年の大会を見合わせることに決めたからです。それに伴い「例年なら、主催者として球場使用への一部支援や大会冊子作成や大会の案内業務などの事務作業を担うなどの協力をしていましたが、代替試合へはそれができません」(丹波市担当課)ということですから、やはりいつもの大会とは運営規模が違ってくるといえそうです。
各校への中止の通達はされ、代替試合への案内等はこれからのようです。具体的な日程、方式の決定、実際のところ3年生が出場できるのかなど、検討項目はたくさんあるでしょうし、今後の情勢によっては代替試合中止の可能性があることも覚えておかなければなりません。それでも連盟は、今後も試合ができるよう模索していくと決めたということです。