台風5号が直撃、台風6号は衰弱、その次は関東周辺へ北上か?
台風5号が東北を直撃、台風6号は衰弱へ
台風5号の中心は、きょう12日(月)午前8時半頃に、岩手県大船渡市付近に上陸しました。今後は東北北部を西進した後、今夜までには秋田県沖の日本海へ抜け、その後は熱帯低気圧に変わる見込みです。ただ熱帯低気圧に変わっても動きが遅く、影響はあさって14日(水)頃まで長引きそうです。
非常に局地的ですが、岩手県久慈市下戸鎖(シモトクサリ)では、48時間の雨量が450ミリに達するなど、今までに経験したことがないような観測史上1位の大雨となっています。台風5号の中心付近には活発な雨雲があり、動きが遅いことから東北北部では、今後も記録的な大雨の心配があります。引き続き、大雨に最大級に警戒し、暴風や高波などにも警戒が必要です。
一方、きのう11日(日)午後6時に、日本のはるか南東の海上で台風6号が発生しました。この台風は台風5号を追いかけるように日本の東を北西へ進みますが、次第に衰弱し、あさって14日(水)午前3時までには熱帯低気圧に変わる見込みです。このため、日本付近への大きな影響はないとみられます。一方、タイトル画像にあるように日本の南海上に新たな熱帯低気圧が発生していて、今後はこちらの動向に注意せねばなりません。
熱帯低気圧が北上へ
予想天気図をみると、日本の南の熱帯低気圧はあす13日(火)午後9時には小笠原付近に北上してくる予想です。今のところ、気象庁からはまだこの熱帯低気圧が台風になるとの情報は発表されていませんが、諸外国を含む種々の計算では、台風への発達を見込む計算がほとんどなっていて、しかも関東周辺に北上する計算が多くなっています。
関東周辺に北上か?
上図は参考までに、日本のGSMモデル(左図)とGSMモデルを基本としたアンサンブル予報(右図)の計算結果です。新たな熱帯擾乱(ねったいじょうらん)は、小笠原付近から北上し、16日(金)午後9時には関東のすぐ南海上に達する計算です。
また同じ時刻のアンサンブル予報では、この熱帯擾乱の中心(赤い小さな丸)は、関東から四国にかけての南海上にまとまっていて、その位置や強弱には違いはあれど、陸地を目指して北上する計算が多数を占めています。諸外国の計算も、似たような計算結果となっています。
週末にかけて荒天に要注意
ウェザーマップの予報では、この熱帯擾乱の計算を取り入れて、16日(金)から東京や静岡で雨や雷雨となり、その後は、東北から近畿にかけて、傘マークが並ぶ予報となっています。まだ気象庁からは、新たな台風が発生するとの公式な予報は出ていませんが、今後の熱帯擾乱の動向に十分ご注意ください。