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ボクシング五輪競技の存続危機?性別問題が引き金となってIOCとIBAの対立が激化 #専門家のまとめ

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

ボクシングのパリ五輪で、性別問題で騒動になっている66キロ級のイマネ・ヘリフ(アルジェリア)と57キロ級のリン・ユーチン(台湾)が揃って銀メダル以上を獲得となった。両選手は2023年に国際ボクシング協会(IBA)主催の世界選手権で性別適格検査に失格とされた。しかし、今回の五輪ではIBAが運営から除外されているため、IOCの判断で両選手は出場している。ヘリフは9日にリンは10日に決勝を控える。

ココがポイント

▼次回のロス五輪でボクシングが採用されるためには新たな統括団体が必要。組織委員会はボクシング採用を望んでいる

28年ロス五輪でのボクシング採用には新たな統括団体が必要とIOC IBAとは性別騒動で対立激化(スポニチアネックス)

▼IBAが世界選手権で実施した性別適格性検査についての詳細は詳しく明かされていない

パリ五輪で性別騒動の台湾女子ボクサーリンが圧勝で決勝進出も敗れたトルコ選手がまた「X」ポーズの侮辱的問題行動(RONSPO)

▼IOCとIBAは今回の五輪でドロ沼の争いに発展か。両選手の決勝戦での結果が大きな意味を持つことになりそうだ

性別適格騒動で波紋を呼んだIBAの検査とは? “驚きの体験”を仏ボクサーが告白「私が受けたのは血液検査じゃなかった」【パリ五輪】(CoCoKARAnext)

エキスパートの補足・見解

ボクシング競技は現段階で2028年のロサンゼルスオリンピックでは正式な競技プログラムに含まれていない。これは、ボクシングの統括団体である国際ボクシング協会(IBA)に関する透明性やガバナンスの問題があるとIOCが問題視しているからだ。今回の問題でよりIOCとIBAの溝が深まったように感じる。オリンピックでのボクシング競技は、第3回の1904年セントルイスオリンピックから実施され、1912年ストックホルムオリンピックでは実施されなかったが、それ以降のすべてのオリンピックで実施されている伝統ある競技だ。五輪メダリストから数々のプロでの世界王者も生まれている。IBAとIOCの対立で次回のロス五輪でのボクシング競技の存続が危ぶまれている。選手の今後のためにも早急に問題を解決していく必要があるだろう。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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