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小池知事支持率は51.2%で下げ止まり、都民ファーストは支持拡大=JX通信社 東京都内世論調査第6回

米重克洋JX通信社 代表取締役
都民ファーストの会による小池知事支持層の集約が進んでいる(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

いよいよ今週金曜日に告示が迫った東京都議選。候補者が概ね出揃い、選挙モードに突入するなか、市場移転問題をめぐり小池百合子知事の「決断」に注目が集まっている。都議選の結果は果たしてどうなるのか、報道系ベンチャーのJX通信社では告示前最後の都民世論調査を実施した。

今回の世論調査のポイントは以下の通りだ。

・小池知事の支持率は51.2%、下げ止まりか

・豊洲新市場への移転賛成が46%に急増、半数に迫る

・無党派で都民ファーストの会への支持強まる

これまでも本欄で紹介してきたとおり、JX通信社では1月から毎月東京都内の有権者を対象とした世論調査を行っている。今回の調査は6回目の実施で、東京都議選の告示前の調査としては最後となる。調査は17・18日の両日、東京都内の有権者を対象にRDD方式で実施し、726人から回答を得た。こうした継続的な調査のメリットとしては、首長や政党支持の「勢い」の度合いを相対的に確かめられることが挙げられる(これまでの調査結果は本稿末尾のリンクで取りまとめている)。

小池知事支持率は51.2% 下げ止まりか

まず小池百合子東京都知事の支持率については、前月からわずかに下げた51.2%(マイナス1.4ポイント)となった。不支持率は20.3%(プラス3.3ポイント)となっている。前回5月27・28日実施の調査では、その前の月に比べて8.8ポイントの大幅減となったが、今回は微減にとどまり、下げ止まった格好だ。

1月以来の小池知事支持率の推移(JX通信社調べ)
1月以来の小池知事支持率の推移(JX通信社調べ)

この小池知事の支持率を、都議選に「大いに関心がある」と答えた層に絞って見てみると57.8%となり、全体の支持率よりも6.6ポイント高い数字となる。一方、同じ絞りで知事の不支持率は22.3%と、全体の支持率より2.0ポイント高い数字となる。このことから、都議選で投票に行く可能性が高い層では知事の支持がより強まる傾向にあると分析できる。

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「豊洲に移転すべき」46%に急伸

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先週、小池知事が豊洲新市場への移転を決断したとする報道が相次いだことを受けて、引き続き「豊洲新市場への移転の是非」についても聞いた。豊洲新市場へ「移転するべきだ」と回答した人は46%(プラス7ポイント)と大きく増える一方、「移転するべきでない」と答えた人は21%(マイナス5ポイント)と減少した。「どちらとも言えない」とした人は33%(マイナス3ポイント/いずれも小数点以下は四捨五入)だった。

豊洲新市場に移転すべきかどうかを問う質問への回答の推移
豊洲新市場に移転すべきかどうかを問う質問への回答の推移

市場移転問題をめぐっては、本調査でも3月以降「移転すべきだ」とする声が一貫して多かった。ただ、今回は「移転すべきだ」と回答した人が7ポイントと大きく増えただけでなく「移転すべきでない」と回答した人が5ポイント減ったことが特徴的だ。

本稿執筆時点で小池知事がどのような決断を下すかは明らかになっていないが、「築地ブランドを活かしながら」市場機能を豊洲に移す方針だとする趣旨の報道が多い。仮に知事がこうした決断をした場合でも、世論が離反しない「環境整備」が進んだと言えそうだ。

都民ファーストの会に無党派から強い支持 自民は伸び悩む

今週23日(金曜日)に告示される東京都議選での投票意向先について質問したところ、都民ファーストの会は34.7%(プラス2.2ポイント)で引き続きトップとなった。一方、自民党は18.7%と前月比0.6ポイントの微増に留まった。共産党は8.0%(マイナス0.3ポイント)と、引き続き3位につけているものの横ばいだ。この他、民進党が4.7%(プラス0.4ポイント)、公明党が4.6%(マイナス0.4ポイント)で続いた。

1月以降の投票意向の推移
1月以降の投票意向の推移

ボリュームゾーンである無党派に限ると、都民ファーストの会への投票意向は41.2%に上り、5.6%の自民党など他党を圧倒している。5月27・28日の前回調査時点と比べても4ポイント以上伸びており、都民ファーストの会による小池知事支持層の取り込みが進んでいると言える。今月1日に小池知事自身が党代表に就任し、応援演説などの発信を続けていることが、知事の支持層の集約につながっていそうだ。

JX通信社 代表取締役

「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。

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