【50代・60代】気になるのは健康と運動 今からでも生活習慣は変えられる?
健康志向や生活習慣病の予防や改善のために軽い運動を始めてみようと思われる方もいらっしゃるかと思います。ここ数年、コロナ禍による外出制限や在宅ワークなどで、ウォーキングが見直されたこともありますが、世の中は徐々に平静を取り戻そうとしています。
毎年受ける健康診断。数年前より、健康診断の項目の中に運動について聞かれる項目があることに気付きました。内容は「週に2回以上、1回30分以上の運動を1年以上続けているか」健康診断と言えば、大人にとっては日常生活の成績表のようなものであり、少しでも良い結果であってほしいと思うのですが、年齢とともに悪い結果が出ないかと少しずつ不安を感じるのは私も同じです。そういう健康診断での問診では、少しでも良い結果が得られるような答えを書きたいと思うのですが、運動の習慣を保つのはなかなか大変なことです。
週に2回以上、1回30分の運動を1年以上続ける
この定義はどこから来るものかと思い調べてみると、恐らく厚生労働省の健康日本21によると思います。では、なぜ、厚生労働省はこのような定義を出しているのでしょうか。
寿命と健康寿命
現在の日本人の平均寿命は男女とも80歳をこえています。しかし、この年齢は寿命に関しての数字です。これから歳を重ねて老いていくことを考えると、生きている事はさておき、一番気になることは、いつまで自分の事が自分で出来るか。身の回りの事が出来るのか、いつまで歩けるのか、美味しくご飯が食べられるのか、日常会話を楽しめるのかではないでしょうか。
健康寿命:健康上での問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
そう考えると、人間が生きている期間は大切なのですが、日常生活の制限がなく生活できる健康寿命を長く過ごしたいと誰もが思います。
生きているならば心が楽しいと思いながら日々を過ごしたい
生きているならば自分の事は自分でしたいと思いますし、たくさん楽しいと感じる日々を過ごしたいと思います。食べ物が美味しい、景色が美しい、今年も桜の花が奇麗に咲くから見に行こう、誰と行こうかな。心が嬉しいや楽しいなど、プラスとマイナスに分けて考えるならば、たくさんプラスの感情を感じたいと思います。
そのためには、感情を感じるための認知機能があり、行動できるからだが必要になってきます。年齢は、歳とともに誰もが平等に重ねていくのですが、健康年齢となれば日頃の生活習慣に大きく左右されます。今は健康であるかもしれませんが、10年後、20年後の自分はどうなっているのか。未来は誰にもわかりませんが、未来を見据えて今の自分が出来ることはあるのではないでしょうか。
社会の流れとお金の話と個人の話
日本は少子高齢化社会になっています。そして、まだまだ高齢者が増え続けていく中で社会にはいろいろな問題が起きており、介護の問題や医療費の問題も取り上げられています。人々が健康に関心を持ち健康寿命が延びると、大きな流れとして生活習慣病などの罹患率が下がり、医療費の高騰が抑えられます。自分の事が自分で出来る人が増えると、介護保険を使う人も減ることにつながりがります。
個人ではどうか
誰もが健康寿命を長く持ち、自分がしたい事ができる方が良いと考えるものです。
生活習慣病で定期通院をしてお薬を飲んで…。食生活などの生活指導を受けるけれども実行するのは難しく、頭の中に出てくるのは自分に対する言い訳だったり、ストレスは重なるばかりです。治療費というお金を払って、おまけにストレスまでいただきたくはないですね。
お金は、治療費に使うより自分が楽しい事に使った方が良い
同じお金を使うなら、治療費に使うより自分が楽しいと思う事に使った方が良いと思います。生活習慣病の治療費ってどれくらいの金額がかかるの?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、仮に1カ月で5000円として計算すると、半年で3万円、1年で6万円、10年で60万円。60歳で通院治療を受け始めて80歳までの20年と計算すると120万円です。(関連記事:歩く事で必要なお金と不要になるお金)
もし、日常生活に運動習慣を取り入れることができて、生活習慣病の予防・改善ができたとすると、生涯で上記のお金が不要になります。半年ごとに美味しい物を食べたり、1年ごとに旅行に出かけられますし、ほしい物を買うことだってできるかもしれません。家族など親しい人と楽しめる時間に使っても良いですよね。そのためにも認知機能も保ちたいと思いますが、実は、日常の運動習慣は認知機能の低下予防にも良いと言われていますので、まさに一石二鳥です。
最後に、ご飯がおいしいと感じる話
人間が生きていくためには栄養を取る必要があり、現在では1日3食の生活習慣である人が多いと思います。
ご飯を食べて美味しいなぁと感じることは、一番身近にある自分の心が嬉しいや楽しい等のプラスの感情ではないでしょうか。しかも、1日に3回も感じることができます。反対に、ご飯が美味しくないと感じるときはとても残念だと思います。そう考えると、食事を食べて美味しいと感じる方が良いと思うのです。当たり前の事でもありますが…。その、ご飯が美味しいと感じようとすることで生活習慣を変えられないでしょうか。美味しい物を食べる、ではなく、おいしいと感じるような生活をするということ。
現在の日本社会では、美味しい物を食べることは簡単です。高級飲食店、ホテル、名店はもちろん、身近なデパ地下やコンビニスィーツだって美味しい。さらにはお取り寄せグルメもあります。美味しい物にはありつけるのですが、おいしいと感じるからだは持っているでしょうか?
ご飯を一番おいしいと感じる時は、おなかが空いている時ではないでしょうか。空腹は最強の調味料かもしれませんね。運動をして、体にたまっている塩分・糖分・脂肪分などを使い切って、おなかが空いて美味しい物を食べると、同じものでも、より一層おいしく感じます。一番、身近にある心が嬉しいと感じる感情である「おいしい」をさらに強く感じるのは空腹であり、運動をすればおなかが空く。そして、運動を続けて習慣にすると体力がついてきて、より一層おなかが空きます。たかが運動と侮るなかれですね。
国の方針や、世の中の健康志向もあるかもしれませんが、何事も主語は自分。自分が嬉しいや楽しいと感じながら毎日を過ごした方が良いと思います。そのためにはどうするのか。生きている間は美味しい、嬉しい、楽しいといっぱい感じながら過ごしたいですね。
※生活習慣病などで通院・治療を受けられている方は主治医の方針に従ってください。
※参考資料:厚生労働省の健康日本21/身体活動・運動