100GB使える「ahamo大盛り」発表。誰向け?
NTTドコモが新料金プラン「ahamo(アハモ)」において、合計100GBの大容量を使えるオプションサービスを6月に開始すると発表しました。どのような人に向けたオプションなのでしょうか。
ドコモが2020年12月に発表したahamoは、オンライン契約を基本とすることでコストを削減し、20GBのワンプランで税込3000円を切る価格を実現するなど、複雑化しがちだった携帯料金プランに一石を投じた存在といえます。
2021年3月のサービス開始後はすぐに100万契約を獲得するなど、勢いも話題になりました。その後、伸びは鈍化したようですが、開始から1年が経過した2022年3月時点では300万契約を目前にしているといいます。
6月から新たに開始する「ahamo大盛り」では、100GBで税込4950円を打ち出しました。基本の20GBプランに、新設する80GBの「大盛りオプション」を税込1980円で追加することで「大盛り」状態となります。先行エントリーも始まりました。
ドコモによれば、固定回線がある場所でも「あえてWi-Fiにつながない」ユーザーが増えているとのこと。高速な5Gエリアが広がったことで、固定回線より携帯回線のほうが安定して速い場面が増えていることが背景にありそうです。
また、リモートワークでノートPCなどをテザリングで利用することが増えていることも想定したといいます。大盛りオプションで追加される80GBは、テザリングでもそのまま利用可能となっています。
使い方としては、通常の20GBの容量で足りなくなった場合、月の途中でも大盛りオプションを契約可能。一度オプションを契約すると翌月以降も継続されます。もし継続したくない場合は手動で設定することで、翌月から20GBに戻る仕様としています。
これまでahamoの容量追加にかかる料金は1GBあたり550円でした。このことから、4GB(2200円)以上追加する場合は、大盛りオプションを1980円で契約してしまったほうが確実におトクといえます。
なお、ahamoは海外に行っても同じ容量の枠内で使えるという利点がありましたが、大盛りオプションを契約した状態でも海外ローミングの容量は20GBに据え置きとなっている点には注意が必要です。
5G時代にデータ消費は加速するか
他社との比較では、KDDIはpovo2.0で「基本料金0円」、ソフトバンクのLINEMOは当初の20GBに小容量「3GB」を追加したのに対し、ドコモは大容量に振ってきたという違いがあります。
4G(LTE)までの携帯回線は高価なイメージがあり、節約しながら使うのが当たり前という人はまだまだ多いでしょう。一方でドコモの新しいオプションからは、5Gで大容量を使い続ける快適さに慣れてほしいというメッセージが感じられます。
悩ましいのは無制限プランとの比較でしょう。ドコモの「5Gギガホ プレミア」は月額7315円で、ahamo大盛りとの差額は2365円です。5Gギガホにはさまざまなサービスや割引がついてくることから、大盛りのままahamoを使い続けるのであれば、5Gギガホのほうがおトクな場合が出てきそうです。
また、大容量を使う日が週に1〜2回程度であれば、povo2.0の「24時間データ使い放題」(税込330円)を活用したほうが安くなる可能性があります。このあたりは自宅の固定回線の有無、5Gエリアに入っているか、リモートワークの頻度などによっても変わってきそうです。