今年の自由研究はキャンプで消化!どんなテーマの切り口があるのかインストラクターが解説します
夏休みに突入し、小学生の子どもがいるご家庭は「自由研究」にお悩みではないでしょうか。最近では自由研究の項目もなくなっている場合もあるそうですが、いざ直面すると「何をすれば…」と困ってしまう方もいるかと思います。
今やネットで自由研究を検索すればどんなことをやるべきかというのがいくらでもヒットしますが、もしキャンプの予定があるならちょっと調べるのをストップしてください。
キャンプは自由研究の宝庫。自然はもちろん、商業や工業的な自由研究も可能ですので、レジャーと一緒に1日で終わらせてしまうことも可能なんです。今回はキャンプインストラクターの目線で考えた、キャンプ場で選べる自由研究のテーマについて紹介したいと思います。
自然観察
まずは定番の自然観察から。自然観察を自由研究にするためには、何を観察したのか、観察して何が分かったのかをまとめると良いでしょう。飛んでいるトンボをスケッチしただけでは自由研究としては弱いので、昆虫なら複数種類をスケッチして生息マップを作ると様になってきます。
他にも火をつけるための手順と消化の手順をまとめてみたり、広葉樹と針葉樹の燃え方の違いをくらべてみたり、実際のキャンプ活動を通して出来ることもたくさんあります。キャンプとは別に時間を取るのは難しいという場合は、うまくキャンプ活動に組み込めるように導いてあげましょう。
キャンプ場の設備
キャンプ場にどんな設備があって、どんな意図で作られているのかも立派な自由研究になります。例えばトイレや洗い場の位置や数、サイトのレイアウトや大きさの意味など、キャンプ場を計画する時に練りに練られた計画があるはずです。
それらをマッピングし、自身の見解を入れ、最後はキャンプ場のスタッフさんに確認してみるという取材も含めた形に整えることが出来ます。
売店の運営
センターハウスで売店がある場合は、そこで商業の勉強をすることも出来ます。キャンプに来る人たちのニーズを商品構成から読み取ったり、価格設定を調べてみるのも面白いですね。
更に発展させたものとして、来場しているキャンパーにヒアリングしてどんなものをおいてほしいのか調査するというのもアリです。ハードルは高いですが、飛び抜けて面白い調査になること間違いなしです。
キャンプ用品の仕組み
ニッチな話になりますが、家族で持っているキャンプ用品の仕組みや機能を調べてまとめるというのも出来ます。例えばテントだと、どんな快適装備があるのか、大きさはどれくらいなのか、テント内の動線をどう引くのかなどなど、色々と推測してまとめてみると良いでしょう。
ブランドによっては商品ページがあるので、そこで答え合わせをする事も出来ます。実際に自分が使っていて不満に思うところなども加えてレポーティングしてみると独自の調査になって良いですね。
チームワークの研究
親にとってはハードルが上がる話ですが、設営や撤収時のチームワークについて研究するという切り口もあります。分類としては社会学に近いですね。キャンプにおいてチームワークは非常に重要なテーマです。家族でのキャンプにおいて、それぞれがそれぞれの役割を果たすことが子どもの成長にも繋がります。
それを前提とした上で、キャンプでそれぞれが何をしていたのか記録に残し、それぞれの理由を調査し、効率的なのかどうかを評価していきます。客観的に自分の活動を見ていくことで、どんな課題があるのかが分かるようになります。最終的には円滑なチームワークのためにはどんなことが必要なのかをコメントとして残せば完璧です。
親がある程度補助してあげることは必要
色々と提案してみましたが、さすがに子どもたちだけでゼロから研究内容を組み立てるのには無理があります。それぞれの学年に応じて、親が「こんな事もできるよ」とか、「最後にこういうまとめ方をしたらどう?」というアドバイスも必要です。
せっかくキャンプに行くのであれば、そして自由研究の宿題があるのであれば、ぜひ子どもたちに新鮮な気づきや学びを経験させてあげてください。