あまり利用されていないけれど美味しい野草コウゾリナを食べてみよう
コウゾリナってどんな植物?
コウゾリナはキク科の多年草で道端や草地などに普通に見られる雑草です。
花が咲く5月頃のコウゾリナは目立つため簡単に見つけることが出来ます。
5月頃にロゼット型に広げた葉の中心から数十センチの茎が立ち上がりその先端にタンポポの花を小型にしてような黄色い花を付けます。
この立ち上がる茎には濃い紫色の剛毛に見える毛が生えていますが、実際には毛は見た目ほど硬くはありません。
野草として食用にするなら3月頃の芽生えの頃の葉をお浸しなどで利用できます。
3月頃の芽が出て間もないコウゾリナは地面に貼り付くようにロゼット型に葉を広げています。
花を咲かせる茎はまだ出始めていません。
この頃のコウゾリナが食用に適しています。
同じキク科のタンポポの芽生えと似ていますが、葉の周囲に深い鋸歯がないことでタンポポとの見分けが付きます。
近くで良く観察すると植物全体が紫色の微毛で覆われており全体がザラザラした感じに見えます。
葉の周囲にはタンポポほどの深く切れ込んだ鋸歯は無く、ヘラ型に近い形をしています。
採取の方法
採取する時は根本の地中にナイフなどを差し込んで葉の中心部にある太い根を切断するとロゼット型の株全体を採る事が出来ます。
株の直下の根を切断しても太く長い根が地中に残りますので、そこから再び芽吹いてきます。切断面からは白い色をした乳液が出ます。
お浸しにして食べてみましょう
試しに味わう程度なら3〜4株も採れば十分です。
持ち帰ったら汚れた葉や枯れた葉を取り除きます。
株全体がキレイになったら、このまま一株丸々天ぷらに揚げても美味しく頂けます。
今回はお浸しを作りますので葉だけにします。
根元部分に残っている根を調理ハサミで切り取ります。
葉が一枚づつにバラバラになりました。
根本に泥などが付着している株もあります。
根本を切り落としたら流水を掛けて泥汚れを洗い流しましょう。
キレイになったら取っ手付きのザルに入れます。
野草のお浸しは茹で過ぎは禁物です。
茹で過ぎると野草の持ち味である風味が失われてしまいます。
このような取っ手付きのザルに入れて、ザルごと熱湯に浸けるやり方で茹でると、茹で上がりに一気に取り出せるので、茹で過ぎを防止できます。
適当な鍋に塩を少々入れてから水を入れて沸騰させます。
沸騰したらザルに入れたコウゾリナをザルごと熱湯に浸けます。
ザルの中のコウゾリナを菜箸で沈めながら湯が再沸騰してから更に40秒茹でます。
40秒経ったらザルを熱湯から上げて直ぐに流水に晒します。
ザルごと流水に晒します。
晒す時間が長いほどアクが抜けて苦味やえぐ味が無くなりますが、あまり晒しすぎると野草本来の風味が薄れてしまいます。
晒す時間は1分位で十分だと思いますが、晒している最中に時々食べてみてアクの抜け具合を確認しながら決めるのも良い方法だと思います。
晒し終えたら水気を軽く絞ってから切り揃えて器に盛れば出来上がりです。
コウゾリナに限らず野草はアクが強いものです。
アクの主体はシュウ酸などである場合が多く食べ過ぎは良くありません。
食べる時は適度な量にすることをお勧めします。
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