ご挨拶にも!定番和菓子のひとつ「とらや」さんの最中はあんこが3種。お気に入りが見つかるはず
新年のご挨拶に相応しいお菓子。流行りのものや目新しい物も話の種としては盛り上がるかもしれませんが、仕事先へのご挨拶やさほど親しい間柄というわけではないという方へは、安定した評判と美味しさのお菓子が無難ですね。とはいえ、無難すぎるのも悩み物。また、カステラや羊羹、洋菓子でいえばパウンドケーキなど切り分けが必要なものも避けた方が良い場合もありますね。
そんなとき重宝するのはやはり、個包装かつある程度お日保ちのするもの。今回はご進物の定番和菓子屋さんのひとつとしても名高い「とらや」さんから、「最中」を三種類ご紹介。
とらやさんの最中は、粒餡・こし餡・白餡の三種類のラインナップ。
その特徴は、やや厚めの皮にあとからじんわりと追ってくる甘味や素材の風味が心地よいというところもあげられます。
菊を模したベージュの「弥栄(やさか)」は粒餡。とらやさんのホームページに記載されているよう、益々の繁栄を表現しているほか、日本の国花のひとつでもある菊は大変縁起の良い高尚な存在とされているため、お取引先へのご挨拶にも相応しい意匠です。
粒餡は豆のほっくりとした食感は感じられないものの、全てを飲み込んだ後こみ上げてくる小豆の存在感がちらり。
紅白の最中はそれぞれ「御台の春」と申しまして、菓銘の意味は天皇の時代がいつまでも末永く続くように、そして平和な時代が続きますようにという願いが込められているとのこと。
白は梅の花。粒餡に対してこし餡はさらりとした甘味がまず飛び込んでくるものの、あぁ甘いと感じる一歩手前ですっと身を引き最中種の香ばしさへとバトンタッチ。それでいて、濃密な口溶けが最後まで口の中に残っています。
薄紅色は桜。白小豆、手亡豆、福金時豆の三つをブレンドした白餡です。こし餡同様、ぎゅっと詰まった舌触りなのですがここからが真骨頂。舌に絡みついた瞬間、さぁっとほどけて広がる粒子。
手亡豆のクリアな甘味、ふっくらとした金時豆のやさしいまろやかさ、そして白小豆のお淑やかな余韻と次々に表情を変えていく贅沢な最中といえましょう。
最中は身近な和菓子ではありますが、よくよく味わってみるとそれぞれのお店によって個性も実に様々。中餡ひとつとっても、粒なのかこしなのか、それとも白餡なのか。最中種の香ばしさや食感はどうかなど、実際に自分の舌で試してみなければわからないほど姿かたち、味わいも異なるシンプルな和菓子。
そういった和菓子は、ここぞというときの定番をひとつかふたつご自身の中で用意しておくといいかもしれませんね。また、とらやさんの最中はおひとつ240円程度ですので、味の勉強用といいつつ自分へのおやつとしても比較的手軽に購入しやすいおやつです。
<とらや・赤坂店>
公式サイト(外部リンク)
東京都港区赤坂4-9-22
03-3408-2331
9時~18時(土日祝 9時30分~)
定休日 毎月6日(赤坂店)