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【東京都台東区】極厚サンドイッチが美味!夜飲みも便利な上野アメ横「Coffee by Jalana」

デヤブロウ街歩きWebライター(東京都台東区)

 コロナ禍がようやく落ち着きを見せるなか、商店の活気と外国人観光客(インバウンド)の笑顔が合わさり、国際色豊かなにぎわいを見せる上野・アメ横商店街。JR線のガード下に昭和感チックな居酒屋やアジアンな飲食店が数多く並ぶ中、ちょっと異色なお店を発見しました。

 それがコーヒースタンド「Coffee by Jalana」。アメリカ風の文化と料理、そしてアメ横という場所の独特なエネルギーが混ざり合ったこのお店では一体何が食べられるのか。一見の価値ありです。

◆運営母体の個性を反映した、昔懐かしいアメリカンデザイン

 外観は20世紀半ばのアメリカを思わせるシルバー&ホワイトで、ニューヨークなどにあっても違和感のなさそうなたたずまい。

 看板に躍る「NYの定番屋台メシ」の字にも興味を惹かれますね。「屋台」という字に食欲をそそられるという人は多いはず。そこに珍しい「NY風」なる字が添えられていれば尚更です。

 この店の運営母体は、インポートカジュアル洋服のお店として名を馳せる「Jalana(ジャラーナ)」。その店舗にカフェが併設されているという、ファッション好きにはたまらない一角です。

 美味しい食事を楽しむだけでなく、上野の最先端トレンドを感じることもできるとは何とも贅沢!

 座席は厨房を囲む形で設置されているカウンター席と、道路に一部張り出したテーブル席が4つ。カウンター席の店内側を除けばどの席も半オープンエア。スチール製で背高の青い椅子もお店によくマッチし、ここが本当に海外のお店であるかのような錯覚を起こさせます。

山手線ガード下の席は開放的で、電車の音と心地よい風が通り抜ける場所。都心の喧騒のただなかでもどこか穏やかで、さながら海外の観光地のような印象を与えてくれます。

◆サンドイッチ類が充実したメニュー

 メニューは看板のチキンオーバーライスだけでなく、種類豊富なサンドイッチとコーヒー、ドリンク類がメイン。

 午後のちょっとした一息に、深煎りのコーヒー一杯でリフレッシュしてもよし。サンドイッチやチキンオーバーライスで軽食を済ませてもよし。その日の気分や都合に応じて、様々な楽しみ方や活用法がありそうです。

◆味付けシッカリのチキンオーバーライス&こだわりのコーヒー

 カウンター席につき、さっそく「NYの定番屋台メシ」チキンオーバーライス(700円)を注文しました。大盛りはプラス100円。紙の器は比較的深めで、見た目以上のボリューミーさです。

 肉厚のチキンにスパイシーな調味料が染み込み、口いっぱいに味わいが広がります。チキンの油分とソースのコクを、ダイストマトの爽やかさが絶妙に中和していて、お腹にもたれずペロリと完食できます。

 美味しい食事と共に欠かせないのがここで提供されるコーヒー(Sサイズ350円)。グアテマラ、タンザニア、エチオピア産の豆を独自配合したオリジナルブレンドで、爽やかな酸味が心地よい余韻を残します。

 コーヒーは店頭でも販売していて、お店の味を自宅でも楽しむことができますよ。

 このコーヒーの抽出には、カーチス社製のコーヒーマシン「セラフィム」が使用されています。白い流線型のボディがオシャレで、その存在感が店内に一層の華を添えています。

 接客スピードアップのために導入されたこのマシンは、ハンドドリップと同じようなコーヒーを抽出可能。他のカフェではあまり見られない機種だそうです。

 また、店内の冷蔵庫棚には海外のクラフトビールがズラリ。日本の量販店ではなかなか見かけない種類も多く、ビール好きにはたまらない光景です。

 気になるビールを棚から取り出し、そのまま店の席に持っていって飲むこともOK。こうした自由さも、この店の魅力の一つですね。

◆コロナ禍さなかのスタート、苦節を乗り越え躍進はこれから

 「Coffee by Jalana」は2021年9月の開業から、そろそろ2周年。

 お店の方の話によると、最近は特に外国人観光客に非常に人気とのことです。アメ横のなか夜遅くまで開いているこの店は、観光客が1、2杯引っ掛けていくのに便利な立地と雰囲気を兼ね備えています。

 私も数年前に海外旅行へ行った際、現地の料理を楽しんだあと、たまには日本の味も恋しくなりました。そのため、遠くアメリカから日本に旅行に来た観光客が、この店を訪れるのも理解できます。

 一方、当店はコロナ禍での営業開始となったため、当初は苦労の連続だったようです。

 緊急事態宣言下での営業短縮や、酒類の提供制限など、ハードルは山ほどありました。しかし、その困難を乗り越えた結果、ここには今、アメ横の飲食店の中でも際立って活気があふれています。

 現在ではコロナ禍がようやく解け、アメ横も元のにぎやかな街並みに戻りつつあります。これからが本番と、お店の方の瞳は未来に向けて輝いていました。今後のさらなる発展に期待ができそうです。

 …という風に、昼間はチキンオーバーライスとコーヒーを味わって一旦お店を後にしたものの、その後も「アレ食べておけばよかったかな…?」と心に引っかかっていたのは、棚の中に並ぶ分厚いサンドイッチの存在。

 夜に外国人観光客がたくさん訪れるという話や、店内の冷蔵棚に陳列された輸入ビールも気になります。そこで、夜になってからまた行ってみました!

◆昼と夜で雰囲気が一変、ネオンが輝くナイトスポットへ

 

 お店の雰囲気は、爽やかな印象だった昼間とはまるで別世界。

 ネオンサインがギラギラと輝き、街の光がシルバーの部分やガラス面に反射して、まるで80年代のSF映画のような雰囲気を醸し出します。

 見渡すと外国人のお客様もたくさん。昼間に聞いた通り、このお店を含むアメ横全体がインバウンドの聖地と化している様子がうかがえます。

◆輸入ビールとサンドイッチをお供に上野の夜風を感じる

 さて、ここで気になった輸入ビール(1,700円)を購入。他の店では余り見かけない銘柄に心躍る一杯でした。

 口に含むと、柑橘系の爽やかな香りが広がり、深いコクが続きます。次回以降は違う種類も試してみたくなりますね。

 そして、いよいよサンドイッチ。今回はスパイシーチキン(530円)を注文しました。ここのサンドイッチは注文のたびに専用マシンで焼き上げられてから供されます。

 焼き上がったサンドイッチは、見た目以上に食べ応え十分。肉と野菜の絡み合いは絶妙で、ビールのお供としてもバッチリです。

 カウンター席でビールとサンドイッチに舌鼓を打っていると、首筋を上野アメ横の夜風が通り過ぎていきます。

 すぐ隣では威勢良い声でレジに注文をする若者や外国人観光客。様々な言語での楽しそうな会話も、至るところから聞こえてきます。ニューヨークスタイルとアジアンカオスのいり混じった独特な風景も、ここでは日常です。

◆昼夜どちらでもオススメのアメリカinアメ横なお店

 「Coffee by Jalana」は国籍や時間帯を問わず、誰もが談笑ながら胃袋と心を満たせるお店です。

 昼と夜にお店を2度訪れて感じられたのは、このお店が観光客相手だけでなく、この地域で暮らす・働く人達のコミュニティにとっても大事な拠点になっていること。今後のアメ横のトレンドは、このお店のにぎわいから広がっていくかも知れませんね。

Coffee by Jalana

【住所】
東京都台東区上野6-10-1
【最寄駅】
JR山手線・御徒町駅北口改札から徒歩2~3分
【営業時間】
月〜木:11:00〜20:00
金・土:11:00〜25:00
日曜日:11:00〜22:00
【定休日】
なし
【電話番号】
03-3834-0966
【リンク】
ジャラーナ
Coffee by Jalana
ジャラーナ Twitterアカウント

街歩きWebライター(東京都台東区)

カフェ・居酒屋探し、博物館・美術館見学、銭湯巡りや寺社探訪など、都心部の街歩きが大好き!特に都内で暮らし始めた頃に住んでいた浅草近辺、博物館・美術館が沢山ある上野界隈など、台東区内を月に2~3回は散策しています。東京23区でも面積最小ながら、歴史と見所が詰まった台東区の魅力を積極的に発掘・発信していきます!

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