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菊池雄星の「1試合13奪三振」は大谷翔平の最多と並ぶ。日本人投手の最多は野茂英雄の17奪三振

宇根夏樹ベースボール・ライター
菊池雄星(左)と大谷翔平 Apr 7, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月9日、菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)は、サンフランシスコ・ジャイアンツを相手に7.1イニングを投げ、13三振を奪った。

 2019年のメジャーデビュー以降、1試合13奪三振以上は初。それまでは、シアトル・マリナーズ時代の2021年7月23日に記録した12奪三振が最も多く、その後は二桁奪三振もなかった。ちなみに、埼玉西武ライオンズ時代の最多は、2014年8月13日と2017年7月7日の14奪三振だ。

 メジャーリーグで1試合13奪三振以上の日本人投手は、見落としがなければ、以下のとおり。

筆者作成
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 彼らのうち、野茂英雄ダルビッシュ有(現サンディエゴ・パドレス)、田中将大(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)は、1試合14奪三振以上を記録している。それぞれの最多は、野茂が1996年4月13日の17奪三振、ダルビッシュが2013年8月12日の15奪三振、田中は2017年9月29日の15奪三振だ。

 菊池の13奪三振は、岩隈久志前田健太(現デトロイト・タイガース)、大谷翔平(現ロサンゼルス・ドジャース)の最多と並んだ。松坂大輔は、2007年の3試合と2014年の1試合で奪った10三振が最も多かった。

 また、今シーズンの最多は、1試合14奪三振だ。4月9日にタイラー・グラスナウ(ドジャース)、4月30日のダブルヘッダー1試合目にジャック・フラハティ(タイガース)、5月18日にルイス・ヒール(ニューヨーク・ヤンキース)、6月23日にパブロ・ロペス(ミネソタ・ツインズ)が記録している。この4人に次ぐ1試合13奪三振は、菊池が5人目。14奪三振の4人は、いずれも右投手。13奪三振は、菊池を含む5人とも左投手だ。

 菊池は33歳。今シーズン、ここまでの奪三振率9.86は、2022年の11.09に次いで高く、与四球率2.04は、最も低い。スタットキャストによると、今シーズンの4シームは平均95.6マイルを記録している。過去5シーズンのうち、4シームの平均球速が最も速かったは、2021年と2023年の95.1マイルなので、今シーズンは、それを0.5マイル上回る。

 なお、菊池がブルージェイズで投げるのは、あと3登板以下となりそうだ。ブルージェイズは、借金9を抱え、ワイルドカードの3番手とは9.5ゲームの差がある。菊池は、3年3600万ドルの契約最終年だ。トレード・デッドラインの7月30日までに移籍するのは、まず間違いないと思われる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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