さらばブラタモリ 「京都・奈良」の人気観光地のロケ地を振り返る|清水寺、伏見稲荷神社、伏見桃山城など
関東圏の穴場ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!です。NHK番組ブラタモリが3月10日で最終回となりました(特番の可能性はあり)。
放送開始からロケ地を個人ブログに記録し、要所要所は実際に訪ねてきた筆者が、ブラタモリで印象に残った回を記録に残しています。
前回はGW直前ということもあり、京都・奈良の「混まない」ロケ地として、大原と御土居(おどい)を取り上げました。GWも終わった今回は、京都の大本命的な観光地を取り上げます。
さらばブラタモリシリーズ
竹富島、琉球発祥の地など「沖縄地方」のロケ地を振り返る
奄美大島、元祖南国・宮崎など「南九州」のロケ地を振り返る
記念すべき初回・長崎など「北部九州」のロケ地を振り返る
地形の妙・こんぴらさん、四万十川など「四国」のロケ地を振り返る
番組人気の秘密が凝縮した尾道、境港編など「中国地方」のロケ地を振り返る
大坂の陣・激戦地、秀吉が愛好した温泉など「関西地方」のロケ地を振り返る
「京都・奈良」にありながら連休に訪ねたい静かなロケ地を振り返る
「京都・奈良」の人気観光地のロケ地を振り返る|清水寺、伏見など
名古屋城・関ケ原など「名古屋・東海」のロケ地を振り返る
熱海、下田、善光寺など「静岡・山梨・長野」のロケ地を振り返る
フォッサマグナ、消えた都市など「北陸4県」のロケ地を振り返る
幻の鎌倉、1万円札ゆかりの扇状地など「神奈川・埼玉・千葉」のロケ地を振り返る
古都(京都・奈良)でブラタモリ
京都府・奈良県では、南禅寺・御土居・新京極(#パイロット版)奈良(#10,#11)嵐山編(#36)伏見(#37)清水寺(#69)京都祇園(#70)銀閣寺・東山(#102)宇治(#103)京都西陣(#139)京都御所(#142)比叡山(#143 144)法隆寺(#161)飛鳥(#162)天橋立(#172)鴨川(#206)大原(#207)東寺(#233)山科(#234)吉野(#238)正倉院(#262)と、非常に多くの場所が取り上げられています。
定番の観光地ながら、地形的にもっとも興味深い清水寺
清水寺は、京都でもっとも混雑する寺社の1つです。
混雑を考えると足が遠のく方もいるかも知れませんが、実はブラタモリ的な地形観察の面白さが、非常によく出た場所です。
清水寺を訪ねるなら、混雑を考えると朝夕がおすすめ。夕方は夕景が美しく、人の流れも少し減ります。特に混まないのは朝の時間帯です。
拝観時間 6:00~18:00(7、8月は18:30閉門)
※夜間拝観を実施する日があります
さて、国際的にも有名な清水の舞台。この清水の舞台は、どのような地形に建てられているのでしょうか?
低い山の頂上……? ブラタモリでよく出てくる断層の場所……?
正解は、両側を川に削られ切り立った尾根の上。清水の舞台側も、逆側も崖となっています。
一般に、標高が高い場所のお寺は、長い長い石段を登らなければならないのが常です。しかし清水寺は、清水の舞台や本堂につながる東西に伸びる長い尾根をゆっくり登るため、苦労が少ないのも人気の秘密です。
続いてもう1問。ではなぜこのような、空中にせり出した「舞台」が作られたのでしょうか?
景色が見える場所を作ろうとした……? 能を披露して崖の下から多くの人に見てもらえる……?
正解は、江戸時代に多数の参拝客がつめかけ、安全確保のために作られたものです。なお舞台の原型は、平安末期に作られています。
帰り道は、清水の舞台や本堂を背にまっすぐ伸びる、尾根上の商店街(参道)を東から西へ少しずつ下ります。
途中、栗のソフトクリーム屋さん(HISAYA CAFE 京都清水本店)を左に曲がると、尾根の南側にあたる崖の地形が肌で感じられる、眺望が効く場所があります。
参道をさらに下り、右へ折れ産寧坂を下ります。
すると耳を澄ますと水音が聞こえる場所が! 尾根の右側(北側)を流れていた川が、暗渠として残されている部分です(下のXに動画掲載)。
さて、平安時代にすでに人気を集め始めていた清水寺。大河ドラマ「光る君へ」でちょっとシニカル(皮肉、冷笑的)な人物像が描かれる清少納言が、地方からの参拝客の騒がしさに苦言を呈したこともあります(詳細はリンク先)。
また、崖の交差点(T字路)を形づくる、もう1つの崖の存在もリンク先で説明しています。
【ブラタモリ清水寺 全ロケ地】人気の寺院が崖の交差点?#69(とらべるじゃーな!)
伏見稲荷以外にも見どころが
清水寺と並んで人気が高い京都伏見。
伏見と言えば、見どころは海外からの人気が抜群に高い伏見稲荷大社の千本鳥居です。ブラタモリでも、冒頭に少し時間を取って紹介しています。
伏見稲荷神社は実は24時間開門しており、夜明け頃の時間は人が少なくおすすめです。
伏見稲荷神社からは少し離れた、伏見桃山城(木幡山伏見城)は、豊臣秀吉が晩年を過ごした場所です。
城下町も秀吉が手がけ、ブラタモリでは秀吉らしい直線的な道路を探して歩いています(丹波橋駅西側)。お城は模擬天守であり、元あった場所とは多少異なることから、訪ねる人は決して多くない場所です。
しかし、大河ドラマ「どうする家康」では、伏見桃山城での秀吉の最期が印象的に描かれ、その後の家康の台頭期における、鳥居元忠の決死の籠城戦も取り上げられたため、イメージが湧いてきた、訪ねてみたいという方も増えているのではないでしょうか。
城跡(模擬天守)もぜひ見ておきたいのですが、城下町でぜひチャレンジしたいのが「大名の住所探し」。豊臣期には多くの大名が屋敷を持っており、住所にその名残が多く残っています。
住所に残る大名屋敷の痕跡(主なもの)
桃山町金森出雲
桃山羽柴長吉西町
桃山筒井伊賀東町
桃山井伊掃部東町
桃山町正宗
桃山町島津
桃山町松平筑前
桃山町三河
桃山町伊賀
桃山町丹後
伏見桃山城を訪ねるなら、丹波橋駅→西側の秀吉の直線的な道路→城跡(模擬天守)→大名の住所探し→桃山御陵前駅(または伏見桃山駅)近くの秀吉献上のようかん屋さん(駿河屋)のルートがおすすめです(詳細は下の記事に掲載)。
【ブラタモリ京都伏見・全ロケ地】タモリさんが伏見城と秀吉の痕跡を探る #37(とらべるじゃーな!)
全国のブラタモリのロケ地は、下のページでいつでも確認できます。
【完全版】ブラタモリ 過去放送のロケ地一覧(とらべるじゃーな!)