「子どもにキツく叱りすぎた・・・」上手に叱る親は知っている科学的な1つの真実
幼児教育講師のTERUです。
日々の子育て本当にお疲れ様です!
今日は『子どもの叱り方』をテーマにお話しします。
子どもを上手に叱ることができる親は、この真実をちゃんと理解していて、叱るという行為を俯瞰して捉えています。
感情がコントロールできないことがあっても、これを知っておくだけできっと何か変化が生まれてくるかもしれません。
【結論】
では、早速結論ですが、子どもを上手に叱る親御さんが知っている事実。
それは
『強く叱ると恐怖が勝り、叱られている時に言われた言葉はほとんど頭に残っていない』
ということです。
これは最近の神経科学から明らかにされています。
強く叱ることが絶対な悪と言っているのではなく、強く叱った時に子どもの脳がどうなっているか知っておこうということですね。
これを知った上で、叱り方の選択と叱った後の対処などをしていくと、子どもに伝えたいことがちゃんと伝わっていき、そして子どもも行動を改善しやすかったりするのです。
では、重要ポイントを1つずつ紹介していきます。
【強く叱ってしまった後は冷静になって後から伝えたいことをもう一度優しく伝える】
必要ないのに怒りが爆発して強く叱ってしまった場合と、必要と感じて強く叱った場合の両方があると思いますが、どちらの場合も本当に伝えたい大切なことは叱った後、時間が少し経ってからお互い冷静な状況で優しく伝えます。
「そんな簡単なこと?」と思うかもしれませんが、これを実践しているかどうかで子どもの理解度は本当に違うのです。
強く叱ってその時に何を叱ったのかを伝えただけでは、子どもが覚えているのは怒られて悲しい・悔しいといった気持ちや、怖かった親の姿など、心の記憶のみです。
内容は入っていません。
それを後からもう一度伝えてあげることで、はじめて子どもの耳に言葉が届くのです。
強く叱ってその恐怖から行動を改善することもあるかもしれません。
もちろんですが全く言葉が届いてないわけではないので、改善できることもあります。
ですが、多くの場合、親が伝えたい本質が伝わっていないことが多いので、子どもは同じことを繰り返してしまいます。
ですから、
『強く叱ってしまった後は冷静になって後から伝えたいことをもう一度優しく伝える』
ぜひ大切にしてほしいなと思います。
【命に関わることはあえて強く叱り、感情でダメなんだと分からせる】
ここまでの話を聞くと「やっぱり強く叱りすぎるのは良くないんだ」と思われた方が多いと思います。
できる限りできる範囲で、強く叱ることよりも『冷静に諭すように叱る』というのが神経科学から見て効果的な叱り方になるわけですが、とはいえ強く叱ることが必要な場合もあります。
それは命の危険がある場合です。
- 道路への飛び出し
- 落ちると危険な場所で遊ぼうとしたとき
- 包丁など鋭利なもので遊ぼうとしたとき
命の危険があるような行為を子どもがしたときは、強く叱ることで、子どもはその状況と強く叱られた記憶が結びつき、同じ状況でそれがフラッシュバックして、自己抑制しようとします。
それは子どもを守るためにも必要なことだと思います。
よく「絶対に強く叱ってはいけませんか?」というようなご質問をいただきますが、結論は「必要なときには強く叱ることも大事」ということです。
減らしていきたいのは、あくまで必要ないのに感情に任せて強く叱ってしまうことです。
それでもやはり余裕がないときなどは、怒りが爆発してしまって強く怒りすぎてしまった・・・なんてこともありますよね。
そんなときは、次の方法でお子さんに接してみてください。
【強く叱りすぎた後の3つのベストフォロー】
1.とにかく体を思い切り動かす遊びを一緒にする
叱りすぎてしまったときは、家の中にいるとどうしてもその空気がこもってしまいますよね。
そんなときはできれば公園などに行って、思いっきり体を動かせると良いですね。
パパママも一緒に思いっきり遊ぶと叱りすぎた重い空気を吹き飛ばすことができます。
2.寝る前のフォローを特に大切にする
叱りすぎてしまった日に一番ケアをしなくてはいけないのは夜です。
人は寝ている時に脳の記憶の定着をしていきますから、叱られたイメージが強いまま寝てしまうと、そのイメージが残りやすくなってしまうものです。
- 抱きしめたり抱っこをする
- 絵本の読み聞かせをしてあげる
- 楽しく会話をする。
こういった対応で、寝る前に心のフォローをしていきましょう。
3.強く叱ってしまったことは絶対に忘れずに後追いする
強く叱ってしまった原因となったことを忘れないようにして、それを子どもがちゃんとできたときに逃さずに褒めてあげるということです。
これは長期的なフォローになります。
最悪なのは、叱るだけ叱ってちゃんとやったときには無関心でいることです。
これでは子どもは親へのイメージをさらに悪くしてしまいます。
強く叱られてしまったことであっても、それをちゃんとできたときに、叱られたとき以上の熱で褒めてもらえると、その子の成功体験になる可能性だってあります。
できたときに心を込めて褒めてあげてくださいね。
【さいごに】
ひどく叱られたときの子どもは、叱られたこと自体よりも「お母さんがもう私のことを嫌いになった」とか「もう許してもらえない」とパパママとの関係性に不安を持っていることがほとんどです。
ですから、ぜひ優しい雰囲気で同じ時間を過ごしてあげてください。
それだけで安心感を生み、お子さんは救われるものです。
いかがでしたでしょうか?
日々の子育ての中では怒りが抑えられないという事はどうしてもあると思います。
そんなときの少しの助けになれば幸いです。
皆さんの子育てを応援しています!