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日本人選手の「WBC最多出場」は3度。他国には過去4度とも出場し、今年5度目となりそうな選手も

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から、青木宣親、イチロー、内川聖一 MARCH 23, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表の1次メンバーに名を連ねる12人のうち、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)と鈴木誠也(シカゴ・カブス)は、WBCを経験している。ダルビッシュは2009年、鈴木は2017年に出場した。

 彼らの前に、日本代表としてWBCに2度以上出場した選手は、23人を数える。2度が20人。あとの3人は3度だ。それぞれの3度は、同じではない。杉内俊哉は2006年と2009年と2013年、青木宣親(東京ヤクルト・スワローズ)は2006年と2009年と2017年、内川聖一(大分B-リングス)は2009年と2013年と2017年に出場している。

筆者作成
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 ちなみに、出場2度以上の23人中、出場しなかったWBCを間に挟んでいるのは、青木と相川亮二の2人だ。相川は、2009年を挟み、2006年と2013年に出場した。ダルビッシュは、2013年と2017年、2度の不出場を経て、再びWBCで投げることになる。

 日本人選手の出場は3度が最多だが、他の国・地域に目を向けると、過去4度とも出場している選手は少なくない。例えば、プエルトリカンのヤディアー・モリーナはその一人だ。昨年限りで選手生活を終え、今回のWBCは、プエルトリコの監督を務める。

 出場4度は、モリーナと同じプエルトリカンのカルロス・ベルトランに、ベネズエランのミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)とフランシスコ・ロドリゲス、メキシカンのエイドリアン・ゴンザレスオリバー・ペレス、ドミニカンのホゼ・レイエス、カナディアンのジャスティン・モアノー、キューバンのフレデリク・セペダ、韓国人選手の呉昇桓(オ・スンファン)と金泰均(キム・テギュン)らもそうだ。彼らの他にも、いるかもしれない。

 また、アルフレド・デスパイネは、2009年、2013年、2017年に続き、今年も出場する可能性がある。今月上旬に発表された、キューバの予備ロースター50人に入っている。

 さらに、カブレラは、5度目の出場となりそうだ。昨年の秋に、デトロイト・フリー・プレスのエバン・ペツォルドらが、出場の意向を表明、と報じている。「三冠王のカブレラが来シーズン限りで引退する。プーホルスのように有終の美を飾ることはできるのか」で書いたように、カブレラは今年限りで引退する予定だ。

 一方、過去の4度のWBCに加え、東京五輪にも出場したゴンザレスは、2017年のWBCでメキシコが敗退した直後、怒りとともに「二度と出場しない」と宣言した。その経緯、怒りの理由については、こちらで書いた。

「通算317本塁打のスラッガーが、メキシカン・リーグで現役復帰。めざすのはメジャーリーグではなく…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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