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今永昇太は新人王のファイナリストに入らず。防御率はリーグ3位だが、新人王投票は4位!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
今永昇太(シカゴ・カブス)Aug 30, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 11月11日、MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督のファイナリストが発表された(これを書いている時点では、まだ途中)。ファイナリストは、最終選考に残った3人ではない。すでに終わっている投票のポイント上位3人だ。受賞者は、すでに確定している。

 ナ・リーグ新人王のファイナリストは、ポール・スキーンズ(ピッツバーグ・パイレーツ)、ジャクソン・メリル(サンディエゴ・パドレス)、ジャクソン・チューリオ(ミルウォーキー・ブルワーズ)だ。今永昇太(シカゴ・カブス)は、4位以下ということになる。

 今永は、先発29登板で173.1イニングを投げ、奪三振率9.03(11位)と与四球率1.45(2位)、防御率2.91(3位)とFIP3.72(11位)を記録した。カッコ内は、ナ・リーグで規定投球回に到達した26人中の順位。FIPは、フィールディング・インディペンデント・ピッチングの略。ざっくり説明すると、守備の要素をできる限り排除した防御率だ。

 一方、スキーンズは、先発23登板の133.0イニングで、奪三振率11.50と与四球率2.17、防御率1.96とFIP2.44。5月11日にメジャーデビューしたこともあり、規定投球回には届かなかったものの、ナ・リーグで130イニング以上を投げた47人のなかで、奪三振率は最も高く、防御率は最も低い。与四球率は10位、FIPは2位に位置する。

 外野手の2人は、どちらも規定打席に到達し、メリルが打率.292と出塁率.326、24本塁打と16盗塁、OPS.826、チューリオは打率.275と出塁率.327、21本塁打と22盗塁、OPS.791を記録した。メリルはセンター、チューリオはレフトとライトを守った。

 ナ・リーグ新人王は、スキーンズとメリルのどちらか。スキーンズがメリルを凌ぐ、と予想する。チューリオは3位、今永は4位ではないだろうか。

筆者作成
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 ちなみに、千賀滉大(ニューヨーク・メッツ)は、メジャーリーグ1年目の2023年に、先発29登板の166.1イニングで、奪三振率10.93(4位)と与四球率4.17(17位=ワースト4位)、防御率2.98(2位)とFIP3.63(8位)を記録した。新人王投票では、外野手のコービン・キャロル(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)に次ぐ2位に位置した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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