釣り合いのとれたトレード!? ヤンキースが獲得した3人も、放出した2人も、昨年の本塁打は合計37本
ニューヨーク・ヤンキースとミネソタ・ツインズが、ブロックバスター・トレードを成立させた。ヤンキースは、ジョシュ・ドーナルソン、アイザイア・カイナー-ファレファ、ベン・ロートベットの3人を獲得し、彼らを放出したツインズは、ゲリー・サンチェスとジオ・アーシェラの2人を手に入れた。
カイナー-ファレファは、この前日に、テキサス・レンジャーズからツインズへ移ったばかりだった。3月初旬に「合計5億ドルで加入した二塁手と遊撃手にポジションを奪われ、昨年の併殺デュオはどうなる!?」で書いたとおり、レンジャーズに故障者が出たことにより、カイナー-ファレファのトレードはなくなったと見ていたが、その読みは完全に外れた。
また、5人が動いたこのブロックバスター・トレードには、奇妙な偶然の一致もある。昨シーズンのホームランは、ドーナルソンが26本、カイナー-ファレファが8本、ロートベットは3本なので、3人の合計は37本だ。一方、サンチェスとアーシェラは、それぞれ23本と14本。こちらの合計も37本となる。
それはさておき、ヤンキースが3人のなかで最も欲していたのは、カイナー-ファレファだろう。それについては、昨年末に「ヤンキースは遊撃手を欲しているが、そのターゲットは大物FAではなくこの選手!?」で書いた。
一方、ツインズは、ドーナルソンを手放すことで、予算に余裕を持たせるのが目的だったと思われる。ドーナルソンは、4年9200万ドルの契約2年目を終えたところだ。2022~23年の年俸2100万ドルずつと、2024年の球団オプション(1600万ドル)を破棄するのに必要な解約金の800万ドルを合わせると、残りの金額は5000万ドルとなる。
現時点のメンバーからすると、ドーナルソンとカイナー-ファレファは三遊間コンビを組み、捕手のロートベットは、カイル・ヒガシオカと併用される。また、アーシェラはドーナルソンが抜けた三塁に入り、サンチェスはスタメンマスクをかぶる。このブロックバスター・トレードありきの動きだと思うが、ツインズはレンジャーズからカイナー-ファレファ(とマイナーリーガーの投手)を獲得する際、交換に正捕手のミッチ・ガーバーを手放している。