インスタグラム、ひぼう中傷対策を強化 アマゾンは手のひら決済を傘下食品スーパーに導入
筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース2本をダイジェストで
[1]インスタグラム、ひぼう中傷対策を強化
米フェイスブック傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」が、ダイレクトメッセージ(DM)にひぼう中傷やヘイトスピーチ(憎悪表現)対策機能を導入すると、ロイターなどが4月21日に報じた。
攻撃的な言葉やフレーズ、絵文字が含まれるメッセージを検知して特別なフォルダーに分類する。利用者がフォルダーを開いても問題のあるテキストは覆い隠されており、タップしない限り見ることはできない。言葉やフレーズは利用者も設定できる。
この機能の対象となるのは「メッセージリクエスト」に届く、知らない人からのDM。インスタグラムによると、問題のあるDMは大半がこちらに分類されるという。
ティーンエイジャーや若年成人の間でフェイスブックよりも人気があるインスタグラムでは、ひぼう中傷やヘイトスピーチへの取り組みを強化しているとロイターは報じている。新機能は数週間のうちに数カ国で導入し、その後数カ月かけて対象国を拡大していく。
このほか、利用者に一度ブロックされた相手が、新しいアカウントで再び接触してくるのを防ぐ機能も導入する。こちらは数週間のうちに全世界で利用できるようになるとしている。
[2]アマゾン、手のひら決済を傘下の食品スーパーに導入
米アマゾン・ドット・コムは4月21日、傘下の食品スーパー、ホールフーズ・マーケットで、レジ精算時に手のひら認証で支払いを済ませられる決済システムを導入すると明らかにした。
同社が2020年に開発し、同年9月から直営のレジなしコンビニエンスストア「Amazon Go」などの一部店舗に導入した決済システム「Amazon One(アマゾン・ワン)」。
クレジットカードを端末に挿入後、手のひらをスキャンし、カード情報と生体情報をひも付けて「アマゾン・ワンID」を作成する。要する時間は1分未満。
こうして登録を終えると、後はレジで1秒程度手をかざすだけで決済が完了する。顧客のアマゾンアカウントとアマゾン・ワンIDを関連付ければプライム会員特典の割引を受けられるという。
まず4月21日に米ワシントン州シアトルにあるホールフーズのマディソン・ブロードウェイ店に導入し、数カ月かけて同地域の7店舗に広げる。
同社はこのシステムを、Amazon Goや書店「Amazon Books」、レジなし食品スーパー「Amazon Go Grocery」などの一部店舗に導入している。
手のひらのデータは端末に保存せず、暗号化処理をしてアマゾンのクラウドシステムで保管する。顧客は専用端末やオンラインでいつでも生体情報を削除できる。「セキュリティーに十分配慮している」とし安全性を強調している。