「寝たくない!」には原因があった!保育士が教える「叱るほど子どもが喜ぶ、驚きの裏技」
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。
今回は「まだ遊びたい!」とおもちゃを手放さない子どもに、簡単に遊びを終わらせてもらう方法についてお話ししていきたいと思います。
遊ぶのが大好きな子どもたち
子どもたちと言えば、遊ぶことが本当に大好きです。
大人とは違って時間に縛られず、思いつくがままに自由な世界を繰り広げていきますね。
ところが、そのせいで「遅刻しそうになった」「なかなか寝てくれなくて家事ができなかった」などと、困った経験のある方は多いのではないでしょうか。
子どもたちの遊びを中断して、片付けしてもらうことは至難の技ですね。
ところが、少し違った方法で話をしてみることで、子どもたちはすんなりと受け入れてくれるようになるのです。
それさえ知っていれば、遅刻しそうになって慌てたり、寝る時間が遅れてイライラしたりすることはなくなりますよ。
一体どんな方法があるのでしょうか。
やってみよう!
「まだ遊びたい!」とおもちゃを手放さない子どもが、遊びを終わらせてくれる方法。
それは、「子どもが持つおもちゃに対してやってほしいことを話す」ということです。
例えば、クマのぬいぐるみで遊んでいて、なかなか布団に入ってくれなかったとしましょう。
そんな時に、家事が残っていたからと言って「早く寝なさい」と言ってしまえば、互いに譲らず子どもとケンカになってしまいます。
この場合、ぬいぐるみに対して「クマさん、もう寝る時間でしょ!いつまで遊んでいるの、早く寝なさい!!」と怒った様子で話してみましょう。
きっと、子どもはおかしくなって「だってまだ遊びたいんだもん!」なんてやり取りをしながら、最後はぬいぐるみを片付けて布団に入ってくれるはずです。
この時、少し大げさに表情を作って話してみると良いでしょう。
子どもが見ていて面白おかしくなるような口調で話すのがポイントです。
どうしてそれが良いの?
なぜ、おもちゃに対して話すことが良い方法なのでしょうか。
大きく分けて、その理由は2つあります。
①遊びを壊さないから
子どもたちは、大人に遊びを壊されることをとても嫌がります。
先ほどの例で考えると、そのために寝ることを拒否している場合も多いものです。
しかし、おもちゃを通して子どもと会話をすることで、「遊びを壊された」という感覚を持ちにくくなります。
そのため、遊びの感覚で会話を続けることで、その世界観を壊さずに布団に入ってもらうように誘導することができるのです。
②第三者の視点で自分を見られるから
子どもとコミュニケーションを取る時に、1対1で話しているとどうしても「〇〇しなさい!」とケンカのようになってしまいがちです。
ところが、絵本や紙芝居を通して伝えることで、すんなりと受け入れてくれるのはよくあることです。
歯磨きやトイレトレーニングなど、絵本を見ているうちに自分からやるようになったという経験のある方もいるのではないでしょうか。
そのため、おもちゃに対して話しかけることで、1対1のやり取りではなく、絵本や紙芝居のように第三者の視点から自分を見つめることができるのです。
そうすることで、子どもと言い合いになってしまうことを避けつつ、大人の思いをしっかりと伝えることができるのです。
おもちゃは片付けなくても大丈夫!
さて、この方法を使った場合、ほとんどがおもちゃを持って次の行動に移ろうとするかと思います。
しかしながら、必ずしもおもちゃ箱に片付ける必要はありません。
先ほどの寝てくれない例で見てみましょう。
話し終わる頃に「じゃあクマさんはもうお家に帰ってね」などと話すことで片付けをしてくれるのが1番ですが、そう簡単にはいかないと思います。
このやり方は子どもの遊びの世界観を壊さない方が良いので、無理に片付けを勧めない方が良いでしょう。
しかしながら、寝室におもちゃを持ち込んでしまうと、またそこで遊び始めてしまうこともあるかもしれません。
そんな時には、窓枠などの少し離れた場所に置いてもらい、
「ここで〇〇ちゃんが寝るのを見ていてもらおうね」
「明日起きたらすぐにまた遊ぼうね」
などと話してあげましょう。
そうすることで、寝る瞬間までも遊びが壊れることなく、また起きたらすぐにまた遊べるという安心感を持つことができます。
このように、すぐにまた遊び始められる環境を作っておくことが、子どもが安心する材料となります。
そのため、
・出かける場合 → 玄関に置く
・トイレに誘う場合 → トイレの窓に置く
などのように、おもちゃを置いておく場所を工夫すると良いでしょう。
大切なのは
・またすぐに使えて
・他の子におもちゃを取られない
ということです。
それぞれの状況に応じて、子どもが安心できる環境を作ってあげられると良いですね。
まとめ
今回は「まだ遊びたい!」とおもちゃを手放さない子どもに、簡単に遊びを終わらせてもらう方法についてお話ししました。
まだ遊びたい子に次のことをやってほしい時は、子どもが持つおもちゃに対してやってほしいことを話すようにしましょう。
この時、少し大袈裟に話してみるのがポイントです。
そうすることで、
①遊びを壊さない
②第三者の視点で自分を見られる
ため、子どもと言い合いになることなく、大人の思いを伝えることができるでしょう。
また、おもちゃは必ず片付ける必要はありません。
・またすぐに使えて
・他の子におもちゃを取られない
という環境を作ってあげることで、安心しておもちゃを手放すことができるでしょう。
最後に、子どもたちが「まだ遊びたい!」と話すのは、遊びに集中している証拠です。
まずはその子どもたちの思いを大切にし、しっかりと受け止めた上で試してみてくださいね。