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【和歌山/串本町】こんなグルメ見たことない!ロケット打上げをイメージした「ロケットカレー」がスゴイ

旅人間はらぺこライター

はらぺこライターの旅人間です。今回は和歌山県串本町のびっくり仰天なおすすめグルメを紹介しましょう。串本と言えば、日本初の民間ロケット打上げで話題になり、”ロケットのまち”として注目されているトコロだ。

そんな串本にユニークな「ロケットグルメ」が存在する。これが想像以上にユニークで面白い。そして激ウマだった。

地元の名店「レストラン サンドリア」

和歌山県の串本町と言えば、紀伊山地を背に雄大な太平洋をもつ本州最南端の町。ここには知る人ぞ知る名店がある。それが「レストラン サンドリア」だ。同店の人気メニューはF1(イブの恵)のイノブタをつかった ”プレミアムハンバーグ” でハンバーグ好きの間では有名である。

そして、この店の ”ロケットカレー” がハンパなく凄いのだ。

ちなみに、ご存知だろうか?

この串本町には日本初となる民間ロケット発射場がある。今年の3月にはカイロス初号機が打上げられた。結果は残念ながら爆発して失敗に終わった。

いずれロケット2号機の打上げが発表されるだろう。そして成功したら町の雰囲気は一気に変わるはずだ。そんな町のロケットグルメがアツい。

それがコレだ!

このメニューは「串シーフードロケットフライカレー」という。日本初の民間小型ロケットが発射場から打ち上げられる瞬間を切り取ったイメージだ。その高さは約35センチほどある。

それにしても凄いインパクトだ。一体どんな発想で作られたのだろうか?東丈二料理長に話を聞いてみた。

<ロケットカレーの誕生秘話>

同氏はロケット発射場の建設が決まったことを受け、2年ほど前からロケットにちなんだ料理を考え始めたという。それは串本のロケットを応援する気持ちも強かったようだ。

最初に頭に浮かんだのは串本の「串」という文字、そしてフライは「飛ぶ」を意味するので、地元の海などで取れたシーフードをフライにして串に刺し、カレーライスにして串を刺して立たせることを思い付いたという。

苦労した点は?

しかし、試作で作ってみると串が短くインパクトが弱かったそうだ。「これじゃダメだ」と考えている時に、ホームセンターでバーベキュー用の”長い串”を目にして「コレなら出来る」となった。

ところが、実際にやって見ると「これまた簡単ではなかった」と話す。

何が問題だったのかと言えば…

カレーライスの上にシーフードフライの串を刺したら重さでスグ倒れてしまう。串が立たないとロケットのイメージにならない。

そこで、串本町で古くから栽培されているサツマイモ「なんたん蜜姫」に目をつけ、ライスの中にサツマイモを入れて土台にすることにしたそうだ。

しかし、まだまだ苦労は続く。

それは、土台となるサツマイモが柔らかいと刺した串は倒れてしまう。倒れないようにイモを硬くすれば食べ難くなる。この加減が大変だったようだ。

試行錯誤した結果、絶妙な柔らかさで蒸しあげたという。パッと見ただけでは分かりずらいが、ココには熟練の技術が入っているのだ。

カレーのルーは?

さて、カレーのルーはシェフが徹底的にこだわって3日かけ作った自慢のルーである。甘みがあって、あとから少し辛さがやって来る。例えば、タマネギは5時間かけて炒められている。

ライスの周囲には地元野菜で彩られており、この色彩の豊かさも良い。

串に刺さったフライは、上から天然の有頭えび、とこぶしのフライ、生マグロのフライ。ホタテのフライ、スルメいかのフライだ。

尚、とこぶしのフライは5月~10月頃、冬はカキフライになるとのこと。

この「天然の有頭えび」の大きさにも驚かされる。

そして、一番上にはロケットの旗が立つ。

さて、お分かりだろうか?

ロケットに見立てた大きな天然の有頭えび、そして、その下のフライは噴射をイメージしている。グゥォォォォーっと空に打ち上がる瞬間を描いている。

一般論になるが、インパクトを狙った料理は味は二の次で「見た目」や「インパクト」を重視している場合がある。

しかし、同店は違う。

揚げ方もサクサクで…

特に驚いたのが「とこぶしのフライ」だった。まぁ、私は”とこぶし”のフライは初めて食べた。特に感動は大きかった。

柔らかくて肉厚で食感と味わいに惚れ惚れする。 ”とこぶしの煮付け” は食べた事あるがフライは初めて。しかし、これほど美味しいとは…。

味わいは感動するほど美味い。

個人的には、今ままでの人生で食べたカレーの中で5本の指に入るほど私は気に入った。見た目も味も、コンセプトも素晴らしい。

注意点があるとすれば、ライスの中にサツマイモが入っているのでお腹がパンパンになる。すっごいボリュームだ。

価格は税込みで2,000円。値段だけを見ると高く感じるが、天然えびの大きさ、地元のマグロやイカなどのフライ、そして手間を考えると…、この価格は「決して高くはない」と感じられる。

最後に、店主曰く「ロケットカレーは手間がかかるので、混んでる時はお断りする場合もある」そうだ。また出来上がりまで時間がかかるので「急ぎの場合は別のメニューを注文して欲しい」そうだ。

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レストラン サンドリア
住所:〒649-3503 和歌山県東牟婁郡串本町串本2505
電話番号:0735-62-5667
営業時間:9:00~21:00
定休日:不定休
公式ホームページ(外部リンク)
地図(外部リンク)

取材協力:レストラン サンドリア

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はらぺこライター

旅行好きのライター。各地に伝わる伝説や民話、古くから地元で大切にされているモノを親しみやすく紹介したい|地元で人気の食堂やレトロな喫茶店巡り|”思わずクスッと笑ってしまうような”珍スポット探し|目標は個性的でヘンテコな旅本の出版|フォローして頂けたら嬉しいです。

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